社会派推理作家として偉大な存在。これまでにたくさんの作品を読ませてもらい、楽しんで来た。今年は彼の生誕100年。出身地の北九州はもとより都内の多くの書店でその催しがあった。それに関連して朝日新聞の夕刊記事で昭和と清張氏を結びつけた企画が少し前にあった。興味深く読んでいたのだが、途中から彼の人柄を疑うよになり段々と興ざめして行った。こちらの受け止め方がいけないのかも知れないがな~んか違うんじゃない? と思う様になったのだ。これは悲しい事でもあった。初めから嫌な奴ならま、いいかで終了出きる。けれどここまで楽しませてもらって今後、新作は出ないものの何回でも彼の作品を読み返したいと思っていた一ファンとしたらなんだかなぁ。人柄を? と思った点はこんなところ。ホテルマンの時期を経て推理作家となりベストセラーを生んだ森村誠一氏の発言。「取り持ってくれる人の好意で松本清張氏の自宅を訪ねた事が2度ある。最初はホテルでのチェックインについて正したところ逆に2時間程清張氏からホテルに関する取材を受けた。次の時は文芸賞を受賞し、その報告に伺ったが”アポのない者には会わない”と拒絶。細君の機転で玄関口までしぶしぶ出てきたが自分との大いなる距離を感じたとの話。(相当要約)ここで何だか嫌になった。朝日新聞としたらたくさんのエピソードを伝えて彼に親しんでもらおうとの試みだったのか。正直、読まなければよかった。と思う。清張さんて大らかで何でも来い、と勝手に思っていたのでイメージダウンもいいとこ。つまらん男、なのかどうかは分からんが魅力半減でがっくし。