ロサンゼルス・ニューヨーク・パリ・ローマ・ヘルシンキでのタクシー運転手と客の会話で成り立つ映画。斬新な切り口で面白い。特に大きな話の展開はないが、それなりのドラマあり。特に引き込まれたのはロサンゼルスの最初の話。若くて独特の魅力のある女性ドライバーと相手役の客は映画のキャスティングの仕事をしている女性。どちらも個性があって面白いふたり。終盤、キャスティングを生業にしている女性がドライバーにムービースターにならないかと誘う。誘われている本来の意味を理解しながらも、ドライバーは私の生きる道ではないと断る。「本当にそれで良いのか？ 」と確認されても何の事？ 的にあっさりと車をバックして帰って行くドライバー。何ともカッコいい！ 続くニューヨークではドイツから来た初心者ドライバーに、ブルックリン出身のイカレ気味の男がそれなりの優しさを持って接する姿が微笑ましかった。笑いが充分に在りながら、ホロッとさせられた。その後は略すが、どの場面も興味深く楽しめた。久々にまた観たいと思わせられた映画📹