田辺聖子さんが亡くなったとの聞いた。思い入れが深くおもろい文章を書く人、との印象のある作家。ウン十年前の学生時代、関西で過ごした事もあって、授業でも取り上げられた影響で作品に親しんだ。関西言葉で綴られたユーモアのある文章には癒された。大物俳優が亡くなった時に用いられるように「これからは出て来そうにない人」だ。91歳で亡くなったそうなので大往生とも言える。それ以上の生を求めてもせん無い事。同業者でそれ以上に長生きの瀬戸内寂聴さんや佐藤愛子さんはどんな思いでいらっしゃるだろうか。先の先を行かれる方々なので、達観しておられるだろうか。否、表向きはどうあれ内心では葛藤があるに違いない。生きる事にどん欲だからこそ、長生きだし作家業をしていられる。などと考えては失礼か?