スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

印象的な将棋⑮-1&入所施設

2018-07-14 18:57:37 | ポカと妙手etc
 第38期女流王将戦本戦トーナメント準決勝より。この期は挑戦者決定戦もそこそこの逆転だったのですが,この準決勝は大逆転といっていい内容でした。
                                     
 後手が歩を打った局面ですが,これは悪いとみての勝負手だったと思います。
 先手は☗同歩成と取り☖同銀に☗8三歩。これは☖同銀しかありませんが☗同飛成と切って☖同王に☗8一飛成と追い,☖8二歩に☗8五銀と縛りました。
                                     
 現状は☗8四歩は打ち歩詰めで打てませんが,☗7三香成☖同金☗7五桂の詰めろになっていて,なおかつ7三に後手の金がくれば☗8四歩も打てるようになります。また☗7三香成に☖同王も☗7四銀☖8四王☗8二龍以下の詰み。よってこれは受けに窮した形で,先手はこれで勝ちと思っていたのだと推測します。40秒将棋だったこともありますが,この判断が逆転を産んだのではないでしょうか。

 伯母が帰国したのはこの日です。羽田空港を夜に立つ便の予約でしたので,この日の夕飯まで,伯母は一緒でした。母は抗癌剤による治療を断念したとはいえ,副作用はまだ治まっていませんでした。洗濯機を回して洗濯物をカゴに入れておくとか,僕が取り込んだ洗濯物をたたむといった家事は,僕からみても非常に辛そうではありましたがやっていましたが,食事の支度をするようなことができる状態ではありませんでしたので,次の日からまた僕が食事を作るようになりました。
 10月29日,日曜日。この日はガイドヘルパーを利用してカラオケに連れて行ってもらう予定でしたが,中止となりました。これは台風が接近していたためです。前述したように,僕が食事の支度をするようになったのがこの日からです。
 10月31日,火曜日。妹の通所施設から電話がありました。これは妹の通所施設の経営母体となっている福祉団体が経営している入所施設,つまりグループホームですが,ここに空きができたので,妹の入所を希望するかどうかの打診でした。母は大腸癌を手術する前は何度か妹を通所施設まで送っていて,妹の今後についての相談もしていましたので,こうした打診があったのです。
 障害者の入所施設というのは一般的にはひとつのコミュニティーであり,そこに空きができるというのは,基本的には入所している方が亡くなったということであり,このときもそうでした。こういう場合は公募することになっているのかもしれませんが,空きをどのように埋めるのかということは施設に任されています。グループホームへの入所を希望する障害者の保護者というのは多くいて,順番待ちになっているのが実情かと思いますが,母は余命が限られていて,緊急を要する事態となっていましたので,まず優先的に連絡をもらえたようです。実際のところ経営母体が一緒であるならば,入所させる側もある程度は人柄を理解している障害者を受け入れた方がいいでしょうし,保護者の側からしても,まったく知らない団体が運営している施設よりは安心できます。つまり空きができて妹で埋めるというのは,両者にとって都合がいいことだったのです。

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