スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

瑞峰立山賞争奪戦&類似性

2019-09-01 19:15:27 | 競輪
 富山記念の決勝。並びは吉沢‐杉森‐武田の茨城と松浦‐小倉の中国四国で渡辺と田中と浅井と中本が単騎。
 武田と松浦がスタートを取りにいき,内の武田が誘導の後ろを確保して吉沢の前受け。4番手に松浦,6番手に浅井,7番手に渡辺,8番手に田中,最後尾に中本で周回。残り3周のホームの入口から田中が上昇。続いた中本とふたりでホームの出口で吉沢を抑えました。すぐに外から松浦が上昇。バックでは吉沢の外を併走。残り2周のホームに入って田中を叩いて前に。ここから吉沢が反撃。松浦は番手の杉森に絡む動きでしたがこれは杉森が阻止。しかし3番手の武田は小倉と松浦のふたりに絡まれて続けず,杉森の後ろに松浦‐小倉となり,小倉の後ろが田中となって打鐘からホームへ。ホームから反撃していったのは渡辺。しかしバックから杉森が番手捲りを敢行し,さらに杉森マークになっていた松浦も発進したのでその上からいくことはできずに最終コーナーで一杯。杉森の外を捲った松浦が優勝。マークの小倉が4分の3車身差の2着に続いて中国四国のワンツー。このラインに続いた田中が4分の3車輪差の3着に流れ込みました。
 優勝した広島の松浦悠士選手は6月の取手記念以来の優勝で記念競輪3勝目。富山記念は初優勝。自力選手の中で現状の力量は最上位と思えた上にラインも形成されましたので,優勝候補の筆頭とは考えていましたが,単騎の選手の出方次第では後方に置かれてしまうということもあり得そうなので,全幅の信頼を置くことはできませんでした。自ら早めに動いていい位置を確保しにいった積極性が勝因といっていいでしょう。このようなライン構成では後方から一発狙いの捲りというのは難しく,単騎の選手たちは逆に消極的過ぎたといえるのではないでしょうか。

 フランス語とラテン語の類似ということで上野が何をいわんとしているのかということは,ふたつの言語に詳しくない僕には意味を推し量りかねます。ただ,鼎談の中のこの部分で上野と近藤に対して質問側になっている米虫は,この上野の解答に対して,ラテン語ができればフランス語は類推することができるということを認めているので,上野がいっていることには理があるものと解しておきます。ただ,一方でスピノザが英語はできなかったということは事実なのですから,この部分を合理的に解釈するためには,ラテン語と英語の類似性よりもラテン語とフランス語の類似性の方が高くなければならないように僕には思えます。この点についても僕は結論を出すことはできませんが,少なくともこのことは条件になってくるのではないかと思います。
                                        
 それを通読できるような能力がスピノザにあったのかどうかということは,僕にとっては不確かなことですが,『ポール・ロワイヤル論理学Logique de Port-Royal』とフランス語の辞書がスピノザの蔵書として残っていて,かつフランス語とラテン語との間には一定の類似性があるということは確からしく思われますから,スピノザが『ポール・ロワイヤル論理学』を読むことができる環境にあったのは間違いなく,そうであるならそれを読んだと推測するべきではあるでしょう。ですからそこで論じられているパスカルBlaise Pascalの定義論を読むことによって,定義Definitioの理念が変更されたという可能性は,否定することはできません。ただしこれは否定することができないということなのであって,実際にそうであったかどうかは僕には不明であるとしておきます。
 注意してほしいのは,すでに述べたように,僕はスピノザが定義の理念を変更したということに関しては肯定しているということです。書簡九でいわれている,それ自身が吟味されるために立てられる定義というのは,『知性改善論Tractatus de Intellectus Emendatione』の定義論の時点ではスピノザの眼中に置かれてなく,もっぱらそれ自身の本性essentiaを説明するための定義,他面からいえばその定義により定義されたもの自身から流出する特質proprietasのすべてを十全に認識するcognoscereことができる定義についてだけ説明されていると思えるからです。

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