今のSRPP(P)+TF‐3+5687+NP‐126の組み合わせはいまいちだ。解体する前に少し測定しておこうと思う。
まず、SRPP段の負荷(TF‐3)の動作はどうなっているのか?
① TF‐3一次側の電圧と電流を測って見た。
0.223V・33.2μAで6,717Ω。
TF‐3は600Ωなので、これに合わせないとF特が?
② 二次側の電圧電流を測定したら、電流が0。
真空管のグリッドインピーダンス無限大・・・そゆこと?
③ TF‐3一次側には600Ω(入力側)と270kΩ(アース側)の間にSRPPからのコンデンサー出力を繋いでいる。この270kΩを100kΩにすれば一次側のインピーダンスを下がるか?と思った。
結果は7.5kΩ。 上がってしまった。
④ なら、100kΩを1MΩにしたらどうか?アースに流す信号電流をトランスに持ってけばインピーダンスが下がると思った。
結果は7.5kΩ。ほとんど変わらない。
⑤ アース側があまり変わらないならトランス入側の600Ωを外してみた。
トランスに入る電流が増えればインピーダンスが下がるかと思った。
これも7.5kΩ。なんとこれも変わらない。
⑥ 一次側が変わらないなら二次側のプッシュとプル側に82.5kΩを繋いでみた。
これは7.1kΩと少し下がった。
⑦ ならばこの82.5kΩに5.1kΩを抱かして4.8kΩにしてみた。
これは4.2kΩになった。
⑧ これ以上下げても600Ωにはならないと思い、二次側に終端抵抗20kΩを繋いでみた。
これは5.4kΩと上がってしまった。
やったほど変わらず、これで終了した。
F特も都度測って見たが、余り変わらなかった。
青線は抵抗を270kから1Mにした時。
インピーダンスが変わらなかったから、F特も変わらないという事か。
なんでこんなに変わらなかったんだろう?
もしかしたらインピーダンスの変化を吸収するバッファー(テクニクス30A)が付いているから変わらないのか?
それにしても600Ωにならず7kΩと10倍以上になったのは後段の5687のグリッドによるものか?でもグリッドってインピーダンス無限大なんだよな。
V.W.さんのサイトをもう一度見てみた。
“信号源インピーダンスによってアンプの特性が変化してしまうというのが 唯一の欠点でした。”
そう、そうなんだ。
“例えば600Ωラインを前提としたトランス使用では、 送り出し側のインピーダンスがこれから大きく外れると、高域にピークが 出来たり、あるいは甚だしく減衰してしまったりする不都合があります。
業務用機器のように出力インピーダンスが統一されていない民生機器を 使う場合これは厄介な問題ですが、今回この不都合を解消するため、 入力部にインピーダンス変換のためのバッファーアンプを設けました。”
“これを前置バッファーとして入力トランスの前に置いていますので、 送り出し側の出力インピーダンスに左右されること無く、一定の特性を 保つことが出来ます。因みにテストで信号源インピーダンスを 30オームから100Kオームまで変化させてみましたが、 パワーアンプとしての特性に変化はまったくみられません。”
そうゆう事なんだ。
これによるトランスの一次側が7kΩって言うのは何だろう?
前段のSRPP(P)の影響か?
ならここの出力インピーダンスを下げる・・・電流増やして電圧下げれば下がるのか?
カソード抵抗を下げれば・・・そういえばカソード電圧がなかなか上がらなかった。
SRPP(P)の下管、カソードパスコンを付けてみたが、これもF特は変わらなかった。
これで気が済んだ。
後日談になるのだが、7kΩとは、バッファアンプの出力インピーダンスのことだと理解した。
っという事は、インピーダンスが合ってないだけ?
12AX7を使ったが、12AU7にしたら600Ωになったりして。
もしかしたら何かミスが有ったんだろう。
ってもう解体しちゃったんだよな。
失敗だった。
回路ミスで音質評価するとは。
って、今だからそう言えるけど、やってた頃は何が何だか分かんなかったんだし。(言い訳)
20220110