もう一個の疑問、真空管プリや真空管パワーに付ける可変抵抗器の値の疑問。
パワーの入力に付ける可変抵抗は大体は100kΩ。私のstereoタイプのEL34PPアンプもそうだ。
ネット等で見てきた回路によると、100kΩ以外は無かった。
それに加え、プリアンプは250kΩや100kΩ、500kΩなどと言うのもある。
この抵抗はどうやって決めるのか?大体は後段のグリッドに繋いでいるが?
最近のプリアンプは100kΩのようだ。
と言ってもこれはフォノイコを持たないフラットアンプのみの場合。
CDプレーヤーを繋ぐことを想定して入手難なあまり高抵抗の物を使わないようにしていると思う。
CDプレーヤーの出力インピーダンスZoutを5kΩと考えると20倍で良い感じだ。
250kΩとは、と考えると、私が最初に作ったマツキントッシュのイミテーションタイプ。故上杉氏の設計の物だ。
これはフォノイコのカソホロOUTの後に250kΩの可変抵抗器が付くタイプ。
フォノのZoutを648Ωだとすると、並列になってもそんなに下がらない。
(カソホロにぶら下がってるのは真空管抵抗か?)
このカソホロは、0.47μFのコンデンサーが付いていて、250kΩの可変抵抗器で受けると1.4Hzのハイパスフィルタになる。
これは問題無い。
ここで、最近思っている可変抵抗器の減衰量なのだが、減衰量:抵抗値が小さいと音量を絞り切れない。
これを考えると私の初代プリはフォノイコの出力が莫大だったのかもしれない。
今思ったのが、ロー出しハイ受け。
可能な限りフラットアンプ段の入力インピーダンスZinを大きくしたかったのか。
これのような気がする。
そしてフラットアンプのZoutを考えた場合、二段増幅のプレートフォロワだったが、上杉氏の事だからNFBがかなり掛かっていたのだと思う。出力に電解コンデンサー22μFなんて付いてたし。よってZoutは高くても1kΩではないか?ならばパワーのZinが100kΩと言うのも頷ける。
このプリの出力に、30kΩATTを付けたら低音が無くなったことが有った。
ここで、22μFと30kΩで計算すると、0.24Hzのハイパスフィルター・・・これじゃないな。
もう一つ、一段増幅+カソホロのプリも有った。
これは12AX7のグリッドに250kΩの可変抵抗器を繋いでた。
100kΩにしたら低域が無くなったように感じた。
単段管にNFB掛けた回路の三栄無線のキットは確か500kΩの可変抵抗だった。
ここは製作できる限り高い値の可変抵抗器を使う、と言うのが答えなのでは、と思う。
もう一個、私が使っている30kΩATT。これはどうか。
私のCDプレーヤーの場合、負荷は10kΩ以上らしい。
ならば20倍を見るとZoutは500Ω・・・。
こんなもんなのか?
このATTは、元はトランジスタアンプに組み込むために故金子氏が設計したもの。
Zoutが1.5kΩなら、良いところなのかもしれない。
纏まりのない考察になってしまったが、ふと理屈無しに思い出してみると、
高抵抗(250kΩ)の時は12AX7:結構古い回路で最近はフラットアンプに12AX7はあまり使われない。
中抵抗(100kΩ)の時は12AU7:最近よく使われる回路。インピーダンスを下げてノイズに強くしてるのか。
のような気がする。
30kΩATTを真空管アンプに使ってて、最近は小音量の調節が大雑把で使いづらい。
ってことは12AX7は増幅度が大きく、音量を絞り切れないので高抵抗・・・
12AU7は増幅度がそれほどでもなく中程度の抵抗値で減衰できる・・・
なんと、この辺のような気がしてきた。
20220301