国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

本の紹介

2012-06-11 09:19:31 | Weblog
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坑内の労働は過酷を極めたであろうが、炭鉱の暮らしは大変ではなかった気がする。何せ住宅費、暖房費、水道料金が全て会社負担、風呂もタダ。金を使うところも限られ、娯楽といえば映画ぐらいなもの。向こう三軒両隣、服にだって気を使うことはない。相当な可処分所得があっただろう。このような経済事情の他に、「板子一枚下は地獄」とする環境共有が連帯感を強め、日曜日は(ヤマの休業日)長屋単位で外にテントを張り宴会が開かれた。幸いわが故郷では労働争議や組合の分裂もなく、平穏裡に閉山を迎えることができた。故郷を名に冠した親睦会は、会員の老齢化で散会した昨年まで札幌で活動していた。だが三池炭鉱は、総資本と総労働の名の下で徹底抗戦されたが、その間に懐柔や工作などにより組織分裂、いまだに地域を疑心暗鬼が覆っている。国策の石炭増産と原子力発電の推進。その中に渦巻く利権と交付金と労働者。確かに似ていなくない構造だ。