国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

王将

2012-06-08 09:17:05 | Weblog
 孤独死が社会問題化している。身内がいない、あるいは頻繁に連絡をとっていないため、死後相当期間経過したのち痛ましい姿で発見されるというものだ。1960年1世帯当たりの世帯人員は4人を超えていたものが、2011年、東京都では遂に1.99と二人を割り込んだ。死のあり方の一つとされるのもそう遠い将来ではない。
 厚労省が公表した平成22年度の雇用均等調査報告によると、母親の育児休暇取得率が83.7%と高率なのに対して、父親は1.38%と、依然として育児に積極参加できない現実を浮き彫りにしている。GOOGLEで育児と入力すると、次の候補として表示されるのは「ストレス」「イライラ」「悩み」などのネガティブワード。昼夜ない子供の生活リズムに睡眠時間の確保も困難。母親が切れそうになるのも当然といえば当然。企業は内規改定などで、休みやすい環境を整えてきてはいるが、弊社を筆頭にどの企業を見ても大腕振って休暇届を出せるほど社員の寛容度はまだ高いとは言えない。
 また、休暇中の賃金保障の不整備が取得を躊躇う大きな要因になっている。海外では、フランス、オランダやドイツなどでは男性の育児休暇取得率が高いが、これは手厚い社会保障が背景にあるため。こんなことが悪循環の原因ではないだろうが、1950年日本人女性の初産年齢が24.4歳だったものが、遂に2011年には30歳を超え、合計特殊出生率は長年2を大きく下回っている。
 育児環境が整わない→出産を控える→高年齢出産→少子化という構図になるのか。
出生率の低下といい高年齢出産といい、1000年後には日本の人口がゼロになるという統計上のお話も。ジタバタせざるを得ない厚労省は「イクメンの星」なるプロジェクトを立ち上げ「やってる感」を出すのに躍起だ。
 小生の家庭もそうだったが、昭和30年代まで祖父祖母と同居が当たり前だった。そこで子育ては、家族全員で分担することで母親の負担を軽減していた。1961年に発売され爆発的ヒットになった、村田秀雄の王将でも「月の知ってるおいらの育児」と歌詞にあるように、ごく一般的で無理のない合理的な文化だった。そして母親にとってさぞかしストレスの少ない育児だったことは容易に想像できる。孤独死の解消と育児環境、両立できそうな気がする。
(ぷっ)