しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ジャック・リーチャー NEVER GO BACK

2016年11月13日 23時09分43秒 | 作品名(さ行)
第414回「配給会社さん・・・だから言ったのに・・・」
このブログで何度も話題にしている「トム・クルーズ=名プロデューサー」説ですが、それを証明する新シリーズが今回の作品です。「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」です。前作「アウトロー」の続編で元軍人のジャック・リーチャーが巨悪を相手に1人で戦いを挑むというアクション映画の第2弾です。もう一度いいます、「アウトロー」の続編です。

元アメリカ軍の優秀な秘密捜査官だったものの、今では軍を辞めて、街から街へとあてもなくさまよう生活を送っているジャック・リーチャー。とある街で人身売買に加担していた保安官を捕まえて、いつものように街を離れた。ある日、彼は元同僚であったターナー少佐を訪ねるためにワシントンへと足を運ぶが、到着した時には彼女はスパイ容疑がかけられて逮捕されたことを知る。彼女がなんらかの罠にかけられたと思ったリーチャーは彼女が留置されていた施設から救い出して、共に事態の真相を追い始める。すると軍内部に不穏な動きのあることをつかむが・・・

まずは映画の内容について、前作はジャック・リーチャーの一匹狼感を強調するためなのか、基本的に行動は1人で行い、彼の強さを前面に押し出した演出でした。それは前作の監督がクリストファー・マッカリーだったせいもあるでしょう。アクションを全面に押し出し、ハードボイルドなジャック・リーチャーは観ていてワクワクする一方で、もっと人間味があってもいいかな?と思ってみていました。今作は監督が「ラストサムライ」でトムと一緒だった、エドワード・ズウィックに変更されました。そんな彼がメガホンを取り、脚本も務めたことで、いい意味で深みがあるバディムービーとなっていました。(正確には3人ですが)
前作のハードボイルドさは薄くなったものの、女性2人と行動を共にするジャック・リーチャーはとても人間味に溢れ、また彼のウィークポイントともなり、物語に深みを与えることに成功していたと思います。プロデューサーを務めるトムの手腕は成功したと言っていいでしょう。

点数としては★★★★☆です。マイナス点としては前作もそうだったのですが、悪役の存在です。今作では黒幕があっさりと逮捕されてしまい、しかも悪あがきもしないという点がマイナスでした。やはり魅力的な悪役は必要不可欠だと思います。それでもお話のテンポはいいし、緩急の付け方もお見事でした。伏線もキチンと回収されていましたしね。原作はまだまだたくさんのエピソードがあるそうなので続編を期待しています。ジャック・リーチャーというキャラクターは知れば知るほど魅力的なキャラクターなのかもしれません。

最後に一番の問題点だったタイトルについてです。前作の原題は「ジャック・リーチャー」でした。それを日本公開時に配給会社は邦題を「アウトロー」としました。前作のブログでもいいましたが、日本人が耳にしたこともないキャラクターの名前を冠した原題をわかりやすいものに変えようとの考えは理解できますが、この作品は続編の製作を前提にトム・クルーズが見つけてきた物語であることは容易に想像出来ました。それなのに前作で変えたタイトルを配給会社は「アウトロー2」とはせずに原題をそのまま使うことを選びました。その影響は大きいと思います。
この作品を紹介したテレビなどでは、トム・クルーズの新作と紹介しますが、アウトローの続編という紹介を見たことはありません。(自分調べですが)タイトルが違うことでの弊害はまだまだあります、店頭などでDVD化した際にはこの2作品が一緒に並ぶことはありません。(あいうえお順の為)

かつてスティーブン・セガールの「沈黙の戦艦」と「暴走特急」が同じキャラクターが主人公なのにというケースがありました。皆さんはこの2作品が関連作だったと知っていましたか?彼の作品の場合は関連性も無いのに「沈黙の○○」と付く作品ばかりにしてしまいましたが・・・それくらいタイトルとは重要なのです。作品の感想よりもタイトルについての文句のほうが多くなってしまいました(笑)もっと慎重にタイトルをつけてほしかった。

アクション映画としては及第点の作品です。今後の展開に期待しています。

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トム・クルーズ,コビー・スマルダース,ダニカ・ヤロシュ,ロバート・ネッパー,オルディス・ホッジ
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