しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ワールド・ウォーZ

2013年08月11日 18時01分08秒 | 作品名(わ行)
第317回「脅威は静かに、そして確実に忍び寄る。」
今週末あたりからは観たい作品が続々と公開されるので何から観ようか迷ってしまうという、なんとも幸せな状況が続くのですが、まずは「パシフィック・リム」と「ワールド・ウォーZ」で悩みました。まず私が選んだのは・・・もちろん「ワールド・ウォーZ」です。ゾンビ映画であり、パンデミック映画となれば、なんとしても観ておかなくてはと思うのは自然な流れです。

世界各地で発症例が報告される狂犬病に似た症状の病気。突如、凶暴化した人間が近くの人間に襲いかかり、噛まれた人間もあっという間に感染し、さらに近くの人間に襲いかかる。やがてその未知なる感染症は爆発的に全世界に蔓延していく。
元国連調査員のジェリーは家族と共にフィラデルフィア市内で渋滞に捕まっていた。何気ない日常は突如として打ち砕かれる。封じ込めに失敗した感染者が一斉に市内へと流れ込んできた。あっという間にパニック状態になる市内。ジェリーは家族を連れてなんとか市内を脱出することに成功する。行き先に苦慮していたジェリーのもとにかつて国連で共に仕事をしていた同僚から連絡が入る。彼の調査員としての知識と才能を使って、この混乱の原因究明にあたって欲しいとの事だった。家族の為に辞めた仕事だったが、復帰を促された彼に選択の余地は無かった。拒めば家族は再び混乱の地へ放り出されてしまう。彼は家族を置いて、この未知のウイルスによる混乱の原因を突き止めるべく、最初の感染者が見つかった韓国へと飛び立つのだった。

かなり前に映画館で予告編を観た時に思ったのは「あれ?これって、アイ・アム・レジェンドの前日譚じゃない?」でした。ゾンビ映画にしては猛烈な勢いで迫り来る感染者は、まるであの映画に出てきた感染者にそっくりだと思ったのが第一印象でした。熱烈なゾンビ映画ファンにしたら、走るゾンビは邪道なのかも知れませんが、「28日後」などの作品も好きな私にとっては、かなり楽しみにしていた作品でした。

全世界を巻き込んだ規模の大きなお話に、ローランド・エメリッヒ監督が描くようなパニック映画的要素の大きな作品かな?と想像していたのですが、思っていた以上にゾンビ映画に近い作りになっていました。脚本も良く練られていて、最初から最後まで次々と舞台を変え、それぞれの場所で印象的な混乱が描かれていきます。迫り来る感染者の波は恐怖を感じることでしょう。

逆に残念な点も、全世界規模の混乱を描きながら、物語は常にブラット・ピット演じる国連調査員ジェリーの視点でのみ展開されていきます。感染症の原因究明のみにクローズアップされ、パニック映画の要素はかなり少なくなってしまいました。出演者も顔を見て名前が出てきたのは主演のブラッド・ピットのみで、顔を見たことがある出演者が2名となんとなく寂しい印象の残る作品でした。しかし、あれ以上の出演者を用意し、それぞれの視点で映画を作っていたとしたら、おそらく2時間の上映時間には収まらなかったでしょうけどね。

点数は限りなく満点に近い★★★★☆です。こういうジャンルが大好きな私にはピッタリの映画でした。起承転結もしっかりとしていて、満足できる作りになっていました。序盤の事件の発端や、終盤の結末が多少モヤっとした感じはありますが、それでもかなり面白く、多分ブルーレイを購入するだろうと思った作品です。

改めて、「ウォーキング・デッド」などゾンビ作品が観たくなる作品でした。「パシフィック・リム」は大丈夫だろうか・・・?

ワールド・ウォーZ エクステンデッド・エディション2Dブルーレイ [Blu-ray]
ブラッド・ピット,ミレイユ・イーノス,マシュー・フォックス,デヴィッド・モース
角川書店


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