しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ザ・マジックアワー

2008年06月08日 16時08分00秒 | 作品名(ま行)
第94回「あれを最高傑作と言われては・・・」

私が三谷幸喜に出会ったのは、フジテレビの深夜番組「やっぱり猫が好き」でした。以来、三谷幸喜に注目し続け、ドラマを観たり、映画を観たり、舞台を観たりしてきました。
その全てが傑作かと言えば、中には失敗作もあります。今夜の作品「ザ・マジックアワー」も、とても個人的な感想ですが、どちらかといえば失敗作かな?と思いました。

物語は架空の街「守加護」、ギャングのボスの愛人に手を出した男が命と引き換えに呼んでくるように言われたのは、伝説の殺し屋「デラ富樫」。そんな男を探す手立てなんてない彼は、売れない役者を映画の撮影だと嘘をついて、殺し屋を演じさせることを思いつく。さてどうなることやら・・・というのが簡単なストーリー。
私はかつて視聴率の取れなかったあるドラマを思い出しました。「合い言葉は勇気」である。このドラマも売れない役者を使い、弁護士と嘘をついてというプロットが一緒なのです。決してつまらないドラマではなかったのですが、視聴率的にはあまり振るわなかったので、今回の映画も、もしかしたら・・・なんて考えてしまっていました。

この映画は全体的には決して面白くないわけではありませんが、事前にめざましテレビで調べていた「爆笑190回」はいい過ぎだと思います。特にラストはグダグダになってしまい、もうちょっとグッとくる最後にしては?と思ってしまいました。(いつもの作品だとそれができているのですが。)

三谷幸喜作品の面白さは、嘘から始まり、さらに嘘を繕う為にさらに嘘を重ねる、その様が可笑しくて可笑しくてというのが良さだと思っています。今回の映画では、もちろん嘘はあるのですが、その周りの設定が良くなかったのではと思います。
日本のどこかなのに、外国のような街並み、そこにいるのはギャング達。まったく生活観のない街で行われる現実離れしたお話は、全てが嘘っぽく見えてしまい、私の中で笑いには結びつきませんでした。

さらに伝説の殺し屋「デラ富樫」。伝説なのに殺しに失敗したり、子供だましに逃げ出したりと、伝説と呼ぶにはあまりにも不甲斐ない姿にガッカリでした。
出来れば、彼は登場させずに伝説のまま、実は存在しない殺し屋としたほうが面白かったのでは?と思いました。

点数は★★☆☆☆ですかね。三谷さんの脚本にはテレビ向きや舞台向きとあるような気がします。このお話は舞台向きかも知れませんね。

ザ・マジックアワー [Blu-ray]
佐藤浩市,妻夫木聡,深津絵里,綾瀬はるか,西田敏行
ポニーキャニオン


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
人気ブログランキングへ
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする