遊び人親子の日記

親子で綴る気まぐれ日記です。

ババヤガの夜

2021年07月14日 11時31分03秒 | 読書

       ババヤガの夜  王谷 晶(著)2020年10月発行

  この北上次郎氏の書評↓ が、なかなかに刺激的で読んでみたくなった本。

 ・・・

  なんだか愉しくなってくる。どんどこ血が脈打ってくる。

  王谷晶『ババヤガの夜』(河出書房新社)だ。

  暴力団に拉致されても音を上げず、果敢に闘うファイターながら、

  自分を襲ってくるドーベルマンを殺すことが出来ない。

  やくざを殴って失神させても犬は殺せないのだ。新道依子はそういうファイターだ。

 ・・・

  読み始めるも、あまりこの手の小説は読んだことない者とって、なんとも衝撃的!

  いきなりの激しいアクション爆発の連続に、ショックやダメージを受けつつも、

  ついページをめくってしまう魅力が、、、。

  ヒロインの「新道依子」は、祖父に徹底的に鍛えられ超レアな育ち方をしており、

  その過程で、自分の暴力体質に気づき、一人で気ままに生きていこうと決めていた。

  が、ある夜、偶然の成り行きで、新宿で絡んできたヤクザと格闘となりバンバン

  やっつけるが、最期はビールびんで後頭部を殴られ暴力団の事務所に拉致されてしまう。

  しかしそこで、彼女の異常な喧嘩強さが見込まれ、組の会長の娘のボディガードを

  させられる羽目になり、組長宅でヤクザたちと同居し、会長の一人娘「尚子」の

  毎日のスケジュールに合わせ送迎などをする生活を送ることになるのだが、、、。

  この小説、バイオレンスアクションやヤクザ社会の理不尽な恐怖、など、

  とにかくスピード感満載ながらも、それだけではないストーリー展開が待っていて、

  ラストに向かい謎解きシーンが描かれ、人間的な深さもじんわり味わえる。

  構成力、筆力の強さがビンビンと伝わってきて、面白かった。

  好き嫌いは別として、著者の凄いパワーを感じる。

     わがまま母

  

  ※『ババヤガ』の意味が気になり検索してみたら・・・

  スラブ民話(北欧、ロシア付近)に登場する「妖婆」の名称らしい。

  物語によっては、彼女の助けを借りるのは危険な行為として描かれることも。

  ただ、災いに陥った主人公たちを彼女が助ける民話もあるし、たいていの民話では

  主人公が礼儀正しさ、節度の遵守、魂の清らかさを示せば善玉としてふるまう。

  ・・・とのこと。(by ウィキペディア)

   ですが、あくまでも母の妄想ですが、

   著者が題名に用いようとしたのは、もう少し違う意味を含む物語との出会いがあったのでは?

   

  

 

 

  

  

  

 

コメント
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