遊び人親子の日記

親子で綴る気まぐれ日記です。

竜虎

2013年01月17日 15時56分37秒 | 読書
              

               竜虎              樋口明雄(著)2012年4月発行

  1938年、日本の傀儡政権「満州国」が舞台。
  馬賊が疾走する大地に、関東軍、満州国軍などの思惑が絡み合い
  不信、権力闘争の地となった満州に住む民は疲弊しきっていた。
  
  規律を守り義を重んじる馬賊「徐輝英」らは、
  満州国軍に抵抗しながら、
  悲惨な状況におかれた小さな村を守る自警団の役割を
  担いながら行きのびていた。
  ある日、「輝英」達が武器弾薬を奪おうと襲った馬車には、
  偶然にも、生きることを諦めた冷ややかな殺気を放つ女がいた。
  そう、あの「柴火」が。
  そして、当然、その「柴火」と再び対決し決着を付けたいと
  強く願いながら生きる「伊達順之助」が登場し、役者が揃う。
  
  本書は『頭弾』『狼叫』につづく大陸冒険活劇の完結編。
  広大な満州を駿馬とともに疾走し闘う男達と柴火による
  怒濤の最終章は文句なしに興奮もの。
  カバー絵は、エンディングでついに対決する二人の映像。
  (なんか西部劇っぽく「荒野の決闘」といった感じもするけど
  多分、ウエスタンの舞台と満州の荒野は似ているのだろう)
  この結末には異論もありそうだが、個人的には満足かな。
  とにかく考える暇なく、話の勢いに身を任せ一気に読む。
  そんな小説もまた楽し。
  
    わがまま母
 
コメント
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