写楽
閉じた国の幻 島田荘司(著)2010年6月発行
江戸期の謎の浮世絵師『写楽』の正体に迫る仮説の長編小説。
写楽別人説が、論文ではなく小説という形をとり物語となっているので
説の正当性は別としても、素人にも非常に興味深く面白く読むことが出来た。
主人公である現代の浮世絵研究者「佐藤」が『写楽』の謎を解明していく過程や
佐藤の実生活、彼を取り巻く環境を描いている“現代編”と
「写楽」が存在した時代の江戸の風物、浮世絵の世界、浮世絵に関わる人々、
江戸の社会、文化などを活き活きと描いた“江戸編”から成る。
今の日本の社会、家族を極めてリアルに描く現代編と江戸に身をおいているような
感覚が味わえる江戸編、この二つが交差しながら話がすすんでいく小説の構成。
特に、江戸編が凄い魅力的で、ワクワクしながら読んだ。
写楽の存在した寛政年間の時代を綿密に調査、江戸期古文書、オランダの資料等々
の証左などの苦労を思うと、大変な力作だ。
真にこの説が証明できたなら、本当に世界を震撼させることになるのだろうな~。
700ページ近い大作で、前半、多少説明が繰り返されくどいかな、
と思うところもあったが、中盤から後半はスピード感もでて一気に読ませる。
『写楽』や浮世絵を愛する人にはうれしい一冊だろう。
わがまま母
閉じた国の幻 島田荘司(著)2010年6月発行
江戸期の謎の浮世絵師『写楽』の正体に迫る仮説の長編小説。
写楽別人説が、論文ではなく小説という形をとり物語となっているので
説の正当性は別としても、素人にも非常に興味深く面白く読むことが出来た。
主人公である現代の浮世絵研究者「佐藤」が『写楽』の謎を解明していく過程や
佐藤の実生活、彼を取り巻く環境を描いている“現代編”と
「写楽」が存在した時代の江戸の風物、浮世絵の世界、浮世絵に関わる人々、
江戸の社会、文化などを活き活きと描いた“江戸編”から成る。
今の日本の社会、家族を極めてリアルに描く現代編と江戸に身をおいているような
感覚が味わえる江戸編、この二つが交差しながら話がすすんでいく小説の構成。
特に、江戸編が凄い魅力的で、ワクワクしながら読んだ。
写楽の存在した寛政年間の時代を綿密に調査、江戸期古文書、オランダの資料等々
の証左などの苦労を思うと、大変な力作だ。
真にこの説が証明できたなら、本当に世界を震撼させることになるのだろうな~。
700ページ近い大作で、前半、多少説明が繰り返されくどいかな、
と思うところもあったが、中盤から後半はスピード感もでて一気に読ませる。
『写楽』や浮世絵を愛する人にはうれしい一冊だろう。
わがまま母