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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

今日は「ひろがるスカイプリキュア」の最終回でした。

2024-01-28 18:07:29 | プリキュア話

今日(1月28日)は、この1年間続いた「ひろがるスカイプリキュア」の最終回。次の日曜日(2月4日)からは新シリーズ「わんだふるぷりきゅあ」が始まる。この新シリーズ、どうやら女の子が自分の飼っている犬といっしょに変身するプリキュアの話になりそうで…。予告編を見ている限りでは、思いっきり幼い子向けにストーリ展開やキャラクター設定をつくってきそうな気がします。それはさておき、今日の「ひろがるスカイプリキュア」の最終回の話を書いておきます。

最終回は、前回、スキアヘッド(ダークヘッド)が倒されて、アンダークエナジーでできた大蛇のような姿になったところから話がスタートします。この大蛇を倒すために、プリキュアたちがヘビのしっぽを捕まえて結んでみたり、キュアスカイがキュアプリズムを持ち上げて、光の球・プリズムショットをぶつけたり…。いろいろなかたちでプリキュアたちがたたかいを挑みます。

プリキュアたちに苦戦する大蛇は、なんと、カイゼリンの心のなかにしのびこもうとします。カイゼリンの心のなかで、大蛇は再びスキアヘッドの姿にもどって「愛している」とささやきます。でも、カイゼリンは「それはちがう! 私には友達がいる。お前は必要ない!」といって、大蛇を追い払います。子どもがおとなの「偽りの愛情」や「ゆがんだ愛情」を拒否できるようになるためには、誰か別の人の支えがいる。そういうことを象徴しているようなシーンですね。

カイゼリンに拒否された大蛇は、今度は人間界のソラシド市を襲おうとします。その大蛇を追ってプリキュアたちが人間界に行けるように、アンダーク帝国のトンネルをつかうよう、かつての敵・カバトンやミノトン、バッタモンダーが手助けをします。また、カバトンは青の護衛隊といっしょに、スカイランドのまちは守り切ったと言います。そこで、プリキュアたちはカバトンたちの協力を得て、人間界にもどります。

人間界に戻ったとき、プリキュアたちは一瞬、変身前の姿に戻ります。でもソラちゃん(キュアスカイ)は「プリキュアの力は私たちの胸のなかにある。限界なんてない!」「ここ(人間界)はすばらしい世界。あなた(大蛇)の力をほしがる人なんていない!ヒーローの出番です!」といって、再び変身します。同じく、他のプリキュアたちも変身します。

ここから先は、ソラシド市でのプリキュアと大蛇のたたかいです。「力がすべて」という大蛇に対して、「私たちはもっと強いものでたたかっている。私たちは広がっていく。絶対にまけない」というプリキュアたち。そんなプリキュアたちは大蛇の動きを止め、5人の合体技で大蛇を浄化。「私の負けだ。晴れ渡った…」といって大蛇は消えていきます。大蛇が消えたあと、プリキュアたちは「おわったの?本当におわったの?」「おわらせたよ、私たち」「帰りましょう、私たちの家へ!」といって、ソラシド市の家に戻ります。

大蛇が消え去ったあと…。スカイランドの王様夫妻は、すっかりお姉さんになったプリンセス・エルのためにたくさんのドレスを用意して、帰宅を待っています。アンダーク帝国にもどったカイゼリンは、プリンセス・エルのために人形を用意しています。再びアンダーク帝国とスカイランドは和平を結んだようです。そんなカイゼリンを、カバトン・ミノトンは支えていく決心をしています。バッタモンダーは「待遇のいいところがあったらそっちへ…」と言いながら、カイゼリンのそばにしばらくいるようです。スカイランドの青の護衛隊では「ソラちゃんはいつもどるのか?」「待たれているぞ、ヒーローガール」という声がでています。

他方で、ソラシド市。ソラちゃんの通う中学校では、ソラちゃんの転校の話がでます。「スマホの電波の届かないところに行くから、お手紙ください」と、ソラちゃんは同級生たちに伝えます。そんなソラちゃんに、ましろちゃん(キュアプリズム)は「さみしくない?」と声をかけます。ソラちゃんは「住む世界が変わるだけ。トンネルを使えば、また会える」と返事します。

ヨヨさんの家では、長い間使っていた部屋をツバサくん(キュアウィング)が掃除をしています。掃除が嫌いなエルは「エルは赤ちゃんだからわからない。お片付け苦手」と、お姉さんになった姿で言います。そんなエルとツバサくんは、窓からソラシド市の景色を見て、「この見慣れた景色ともお別れ。このまちに来てよかった」と思います。そんなソラちゃん、エル、ツバサくんを送り出すために、アゲハさん(キュアバタフライ)は3人分のキャラ弁当ををつくります。そして「私たちは友達。それでもさみしい、悲しい…」という思いを秘めながら、ソラちゃんはプリキュア手帳を自分のリュックに詰めます。

いよいよ、ソラちゃん、エル、ツバサくんがスカイランドに戻るときがきます。「ヨヨさんはどこまで私たちのことを知っていたの?」と聞くエルに、ヨヨさんは「ミラーパッドでスカイランドのことを見聞きしていたから、大切な子どもたちがソラシド市に来ることはうすうすわかっていた。でも、いっしょに暮らそうと思ったのは、みんなが<いい子>だったから」と伝えます。

このあとエルは「ましろ、ぎゅっとして」と言います。ふたりで抱きあって「だいすき、ましろ」というエルの姿を見て、さらにアゲハさんが抱きつきます。そんなアゲハさんに、ツバサくんは「お弁当ありがとう」と。「またおいで!」というアゲハさんに、「スカイランドにもどったら、賢者としての知恵をつけるために、見聞を広げる」というツバサくん。「私たち、いいコンビだったよね」と、ツバサくん・アゲハさんは再確認します。

そして「いきましょう、プリンセス」といって、ツバサくんがエルを誘って先にトンネルに入ったあと…。ましろちゃんは「ねえ、スカイランドに戻るのはあしたにしない? くもパン焼くし…。どんなに離れていたって…」といって、泣き始めます。それを聞いたソラちゃんは「私たちはプリキュア。これまでふたりで何回、手をつないだ? プリキュア手帳だと142回かな? ましろちゃんの笑顔が大好き。だから、笑ってお別れ」と伝えます。「ソラちゃんはヒーロー」というましろちゃんに、「そうじゃないって、ましろちゃんがいちばん知ってるくせに…」とソラちゃんは返します。このあと大きなリュックを背負って、ソラちゃんはスカイランドに戻るトンネルに入ります。

ここで「ひろがるスカイプリキュア」の物語は終わりかな…と思ったら、まだまだ続きが。翌日、ましろちゃんは目覚めたあと、「これから不思議な赤ちゃんとヒーローガール、そしてその仲間の物語の絵本を描こう」と思いつきます。そんなときふと窓の外を見ると、トンネルからソラちゃん、ツバサくん、エルの3人が現れます。「やっぱり、遊びに来た」という3人。そして「おなかがすいた~」といって、お姉さんの姿から赤ちゃんの姿にもどったエルを見て、ましろちゃん・アゲハさんが家を飛び出して迎えに行きます。このあと「私たちの物語は、ずっと広がる」というソラちゃんの声が流れ、いつものエンディングのテーマも流れます(今回は5人のプリキュア声優が歌っているバージョンでした)。そしてラストでは、青の護衛隊といっしょに、スカイランドで迷子になっている子どもを助けるヒーローとして、キュアスカイが再び登場する場面が描かれます。これで、最終回はおわりました。

この最終回のラストの部分を見ていると、どことなく劇場版映画プリキュアシリーズのエンディングを見ているような感じがしました。「これでお別れ、二度と会えない」というような雰囲気を漂わせつつも、どこかで「また会える」という場面も描いて、「物語はまだまだ続く」という余韻を残す。そういう展開ですね。こういう余韻を残した展開にすることで、この5人のプリキュアたちが別のプリキュアシリーズに登場したり、オールスターズ(劇場版映画)にでてきてもおかしくないような設定になっているなあって思いました。

ということで、1年間の「ひろがるスカイプリキュア」の物語、おわりました。「光と影、暗闇と明るい世界、2つの相対立するものがどうやって和解をしていくのか?」「力がすべてではないとしたら、何を人は信じればいいのか?」等々、この1年間のシリーズにも「深い」ストーリーがあったように思います。また、「一度よくないことをした者も、反省や改心をとおして立ち直ることができる」「ヒーローであるプリキュアも、時には挫折したり、泣くこともある」など、いつものプリキュアシリーズでも描かれているような場面もありました。そして、このシリーズでは「プニバード族(鳥の姿をしている)の男の子」という設定ではありますが、ツバサくんがキュアウィングになるなど、男の子からもレギュラーメンバーのプリキュアが登場しました。いろいろとこの1年間のあいだに、これから先のプリキュアを見据えた準備作業をしたようにも思います。

以上で、「ひろがるスカイプリキュア」のまとめ、おわります。次週からは新シリーズのお話を書きますね。

 

 

 


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