tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

扱いやすい灰に育っている証拠

2013-11-17 18:26:40 | 茶の湯
11月17日(日)
朝から快晴です。
ちょっと寒くはありますが過ごしやすい一日でした。

今晩から下り坂との予報ですので、予定を変更して、最後の大物であります風炉の灰を篩って、風炉を片づけようと思いました。



風炉 琉球風炉と土風炉

半年使った風炉ですので、灰をきれいに篩ってから収納です。
篩は2種類、用意して作業開始ですが、今日みたいにまったく風のない日は最適で、篩った灰が飛んでしまうこともなく調子よく進みました。



篩2種類

ちょっと粗目な篩と、絹のようなきめ細やかな篩を使います。以前は、それほどこだわってはいなかったのですが、1度細かい篩を使って見たところ、触った時の手触り、灰匙の感触などまったく比較にならないほどのものでした。

確かに、篩う時間は倍くらい要しますから面倒かもしれませんが、やはり手間暇をかけただけの感触と出来栄を思えば、労を惜しんではいられません。



2度目に篩って

一度篩ってほとんどの炭の細かな残りや灰汁の塊などを取り除いてから、細かな篩を使って篩ってゆきます。
びっくりするほどのカスが残ります。そして、触った時の感触は、パウダーのような柔らかさです。



2度目に出た灰汁

昔の茶人は、~自宅が火事になったと時は、灰を持って逃げる~とこんな話を聞いたことがありますが、ただの木灰を灰汁を抜き天日干しをして、丹念に手で揉み込んで、最後に色を付けて、しばらくの間寝かせて、そんなことの繰り返しをして、やっと使いやすい灰になります。

私が今使っている灰は、母の代からのものですので、50年以上の歳月を経た使いやすい灰で、よく灰匙にもなじみ、あまり時間をかけずに灰形ができます。

これは、扱いやすい灰に育っている証拠でもあります。

コメント
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