角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

「ありがとう」の言葉。

2010年02月13日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
茶の唐草をベースに、茶色基調のごま粒プリントを三本配してみました。シブさの中に茶のお洒落感がありますね。
編みながら思ったのですが、これって「チョコレート」に似てませんか。明日はバレンタインデー、いまどきはチョコにパンツをセットして贈るのが流行とか。チョコに草履をセット…という人はいませんねぇ。

わが家の三人娘たちも、昨晩から手作りチョコに夢中です。板チョコを溶かして型にはめ、いろんなデコレーションを施してました。同じチョコをいくつも作ってましたから、いわゆる「友チョコ」なんでしょう。
そのうちのいくつかは私にも回ってきます。とりあえず『ありがとう』は言うのですが、私にはどうしてもフツーの板チョコのほうが旨いと思うんですよねぇ。

茨城県からお越しのご夫婦旅。奥様が角館草履を気に入ってくださり、どうしても欲しいのが分かりました。ご主人は笑顔でその様子を眺めながら、『誕生日のプレゼントに買ってあげるよ』。奥様はご主人以上の笑顔で配色選びです。
ご主人とおふたりで選んだ草履を抱きしめながら、お代を払っているご主人へ『ありがとっ』。

夫婦や家族と言えども、この「ありがとう」という言葉はとても大事ですし、傍で見ていても微笑ましいものです。先日のブログでご紹介した「死ぬときに後悔すること25」という本の中にも、「愛する人にありがとうを伝えなかったこと」が入っていました。
挨拶には人付き合いを潤滑させる働きがありますが、中でも「ありがとう」と「ごめんなさい」は、まず家庭の中を円満にさせる働きが強いと思いますね。

明日もし私にチョコレートが回ってきたら、予想される味はともかく、『ありがとう』はしっかり伝えようと思っています。



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人生最期もいろいろ。

2010年02月12日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
クリーム色基調の小花プリントをベースに、合わせは赤基調の和柄プリントです。
和柄と洋柄を組み合わせたこちら、赤がとても可愛く映えますね。足がちょっと小さめの、可愛いお母さんにお勧めでしょうか。

昨晩若干の降雪がありましたが、明けて今日はまずまずのお天気に恵まれました。小正月行事や蔵巡りが行われている今の角館は、いつもよりお客様も多目です。『思ったより暖かいですねっ』と言われると、ついつい一週間前の大寒波を教えたくなりますね。ここ数日のお客様は、かなり強運と思います。

愛知県からツアーでお越しのご一行様。ひとりのおばさまが、『なんかどこへ旅行しても、孫のものばっかり買ってしまうのよねぇ』とおっしゃりながら、17cm草履をお買い上げくださいました。
「孫が可愛い」はこのブログでもお馴染みですね。今日はほかにもお孫さんへのプレゼントというおじさまがいました。

先のおばさまのおともだちは、『あたしは孫とお嫁さんの分を買って行くわっ』。私が『おかあさんは偉いですね。だいたいは自分のだけ買って行くんですよっ』と笑うと、さきほどのおばさまも『あらっ、じゃああたしもお嫁さんへ買ってあげよっ』。
私が、『みなさんはほんとに偉いんですねっ』と言うと、『いつかはお嫁さんの世話になるときが来るでしょ。そのときに蹴っ飛ばされたりしないようによっ』と大笑いでした。

介護が必要となった姑さんを蹴っ飛ばすというのはいかにも冗談ですが、私の縁戚に数十年の長きに渡り、3人の家族を介護したという人がいます。私なんぞには到底計り知れない苦労だったと思いますね。
そこまででないにしても、親族や知人で自宅介護の経験を持つ人はたくさん知っています。昨春他界したじっちゃとばっちゃも、数年間の介護を受け亡くなりました。

一昨日、同期生のお母上が突然の他界という報を受けました。友人とふたり早速顔出しに伺うと、心筋梗塞による突然死で、まだ母親の死を実感できないと言います。
私が18歳のとき他界した実父も、私が東京から実家に戻ると亡くなっていましたから、そういう気持ちはよく分かるんですね。

家族として最期のいっときを共に過ごしたい、手をかけ言葉をかけて見送りたい。そういう希望はだれにでもあると思います。その「いっとき」というのはどの程度の期間なのか。5年、10年と介護を続ける人もいれば、同期生のお母上のようにあっと言う間にいなくなってしまう人もいるわけです。
人生がいろいろであるように、人の最期と遺された家族もまたいろいろということでしょう。

同期生のお母上は、角館草履のお客様でもありました。心よりご冥福をお祈りしたいと思います。

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蔵も縁、草履も縁。

2010年02月11日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
ベージュ基調の龍プリントをベースに、合わせは紺基調の和柄プリントです。
ベースが若干シブ目ですが、明るい紺を合わせたことで地味さは消えたと思います。赤やピンクはご免とおっしゃる、おばあちゃんと呼ばれる方にお勧めでしょうか。

ちょうど今時分の当地は、「小正月行事」が目白押しです。昨日10日は、仙北市上檜木内地区の「紙風船あげ」が行われました。過去二度見物に訪れましたが、引き締まる寒さの中で天に昇る紙風船は、叙情的であり神秘的でもあります。
近年はツアーに組まれるまで知名度が上がり、フリー客が乗り込む内陸縦貫鉄道は、さながら首都圏の通勤ラッシュを想わせる混雑ぶりなんですね。

13日・14日は角館の「火振りかまくら」があります。13日は武家屋敷通りに程近い「桜並木駐車場」を会場に、炭俵に火をつけグルグル回す光景が見られます。観光でお越しの方々も参加できると思いますから、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょう。
14日は町内各所に分散し、それぞれの丁内会が主催して行います。

小正月行事とは別に、昨日10日から「蔵伝」と銘打ったイベントが開催されています。「角館まちづくり研究所」というグループが主催するもので、メインとなっているのが「太田家の蔵」なんですね。本邦初公開とされるこちらの蔵は、建築年代こそさほど古くはないものの、その大きさに圧倒されると言います。

これまで一般公開されることはなく、地元民でもほとんどがこのたび初めて見ることになります。私も未だ見たことがありません。
昨日の初日限りのようですが、蔵の中でついた餅をお汁粉にして振舞われたそうです。折込チラシで知った地元民も結構の人数が訪ねたようで、帰り道に西宮家に立ち寄った馴染みのおかあさんに『蔵、なんただっけ?』と尋ねてみると、返って来た言葉が『美味しかったよ~』。
どうも意味が違うような…。

東京からお越しのご夫婦旅。実演を関心高くご覧になり、草履の特徴をご説明すると試し履きもしないままお買い上げ決定です。ご夫婦それぞれに配色選びをされているご様子が、いかにも仲睦まじい感じがしました。特に奥様は終始笑顔なんですね。こちらも自然と笑顔になりますよ。

お帰り際に先の蔵をご紹介しました。西宮家からは徒歩3~4分の距離ですから、それほど時間のない旅でも負担にはならないでしょう。
『初公開ですし、次はいつ公開されるかも分からないんです。このタイミングで角館に見えたということは、きっと縁があったと思いますよっ』と言うと、『ほんとっ、この草履もそういうことですねっ』。

この言葉が、草履職人にとって一番の励みになるわけです。

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共に過ごした証し。

2010年02月09日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ25cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
紺基調の半纏プリントをベースに、合わせは紺の唐草です。
同系色合わせの典型例のこちら、和が活きていてかっこいい草履と思います。やはり貫禄のあるお父さんへお勧めでしょうか。

たった数日でこれだけ違うものかと思う、今日の角館の天気です。夜半から降り始めた雨が今朝まで続き、先日来の大雪が一気に減りました。さらに気温なんですが、今日の最高気温は6℃。昼ごろからは青空が広がり、屋根からかなりの雪が滑り落ちていました。
4、5日前の今冬一冷え込んだ日と比較すれば、14℃もの差になります。これに適応するんですから、人の体というものはよく出来ているものですね。

具体的な土地は聞き漏らしてしまいましたが、県内からお越しの女性四人様。草履コーナーを見つけた時点では、『ほかも見て、もしかしたら草履にしよっ』。どうやらなにかの記念品かお土産を探しているように思いました。
しばらくして戻って見えた四人。うちの代表格と思しきおばさまが、『よしっ、みんな好きなの選んでっ』。50歳代と思しきおばさまがおふたりに、あとのおふたりは学生さんとも思えるお若い女性です。それぞれ母娘ペアさんとはちょっと違う気がして訊ねてみました。

お若い女性おふたりは東京に暮らしていて、なにかの研修で秋田にお越しなんですね。そしておばさまおふたりは、彼女たちの秋田での生活をお世話していたわけです。今月15日には研修を終え東京へお帰りとのこと。秋田の思い出におふたりへプレゼントを探していたというのが、事の次第でした。

であればおふたり分で良さそうなのに、結局おばさまもそれぞれお気に入りをお選びくださいました。プレゼントというよりは、秋田で一緒に過ごした縁を四人同じものを持つことで、想い出に刻みたいということなんでしょう。
草履を胸に抱いたお若い女性おふたりの笑顔、草履職人もしっかり心に刻みましたよっ。

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角館と骨董品。

2010年02月07日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
赤基調の南国プリントをベースに、合わせは白黒基調の和柄プリントです。
洋柄と和柄の組み合わせは多くないのですが、黒と赤の相性がイイせいか違和感はないですね。お洒落にうまくまとまったと思います。

ようやく大寒波から脱出です。昨日の角館はヒドかったですよ、日中の最高気温がマイナス8℃、そのうえ顔が痛くなるような吹雪でした。おかげでわが家の洗面所の水道が凍り、同じ位置にある洗濯機も危なかったです。積雪量もまたずいぶんと増えました。
今日は朝から平年並みの気温に戻り、降る雪もたいしたことはありません。明日からは最高気温が5℃ほどにもなるようなので、ホッとしている人がずいぶんいると思います。

県内は五城目からお越しのご夫婦。草履コーナーに立ち止まると、『あれっ、何度も来てるんだども、はじめてだんシな』。公開実演も六年目に入りましたが、今でも稀にこんな言葉が聞かれます。
「足指の股は首のツボ」をお話しすると、首に軽いヘルニアをお持ちのご主人が気に入ってくださり、ご自分用をお買い上げくださいました。

「何度も来ていて初対面」、その後のおしゃべりで理由が分かりました。毎年決まって西宮家を訪れるのは、ちょうどこの時期2月上旬とおっしゃいます。真冬の実演は今年で二年目、昨年のこの時期はちょうど東京仕入れで留守でした。そんなすれ違いで今日が初対面というわけです。

こちらのご夫婦がなぜ決まって2月にお越しなのか、それは西宮家のすぐ近くにある骨董店へ御用なんだそうです。西宮家北蔵レストランで昼食をとり、そのまま骨董店へ立ち寄る。ご夫婦の定番行動なんですね。2月と決めているのは、骨董店側に理由があるのでしょう。たびたびお休みの日があった気がします。

骨董ファンのご主人は、一年に何店舗が歩くうちのひとつが角館のお店と言います。今日も小さなダンボールひとつを、大事に抱えてお帰りでした。予想ですが、安価なものではないと思いますね。
これまでも観光でお越しのお客様から、『骨董屋さんはありませんか?』と何度か訊ねられています。「古き良き日本」をイメージする角館に、骨董はいかにも似合ってますからね。

日本古来の文化である草履を編む私ですが、骨董というものには未だ縁がありませんなぁ。

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あきらめた登山。

2010年02月05日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
夜桜をベースに、合わせは金です。
定番配色⑧の「夜桜にエンジ」は通年編むのですが、この金という色は実にイメージを変えてくれます。厳かな美しさとでも言いますか、なかなか魅力がありますね。中高年のカリスマ美女を自認される方にお勧めしましょうか。

またまた冷蔵庫以下の生活が続いています。一昨日今冬の最低気温を記録し、昨日も今日も真冬日でした。そして明日は真冬日のうえに、猛吹雪の予報が出されています。
日曜日は次第に回復し、週明けからは最高気温がブラス5℃までになるそうです。今が今冬最後の大暴れなのかも知れませんね。

東京からお越しのおばさまひとり旅。さすがにこの時期の散策ですから、防寒対策はバッチリとお見受けしました。それでも少し大げさなくらい、冬山登山でもするかのようないでたちです。『寒い角館にようこそっ』とお声を掛けると、『森吉山に登ろうと思って来たんだけど、ちょっとこの雪じゃあ無理ねぇ』。あらら、ほんとに冬山登山でしたかっ。
寒いだけなら覚悟の上でしょうが、今日は午後から吹雪になっていました。山の上ならましてヒドいでしょう。おばさまはひとまず登山をあきらめたとおっしゃいます。

角館草履には関心をお示しでした。『これは伝統のあるものなの?』からはじまり、『なんでまた草履を編むようになったの?』といった具合に、興味の湧いた事柄は積極的にご質問されてましたね。
試し履きをお勧めすると、『う~ん、登山靴を脱ぐのもたいへんだし、厚い靴下二枚履いてるのよ。いずれ森吉山のリベンジを果たすから、そのときにするわぁ』。

実演を眺めながら、『そのうち有名人になるかも知れないから、今のうちに写真撮ってイイ?』と、何枚かお撮りになってお帰りです。
この吹雪の登山をあきらめて良かったと思いますよ。もし強行して遭難・救助なんてことになったら、超有名人になるのはおばさまのほうだったでしょう。

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後悔のない買い物。

2010年02月04日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ26cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
白黒基調の和柄プリントをベースに、合わせは紺の絣風プリントです。
今日の草履も昨日と同じように、「和」がとてもイイですね。男性用サイズでも赤が混じるとお洒落に見えます。着物姿が凛々しいお父さんにお勧めでしょうか。

大仙市大曲からお越しのおばさまお二方。うちのおひとりはこれまで何度か草履コーナー前を通過したそうですが、詳しく実演をご覧いただくのは今日がはじめてとおっしゃいます。どうして今日はその気になったのか、お連れのおばさまが角館草履にとても関心を示したからなんですね。
その理由は、退職される先輩への贈り物を探していたからでした。

『こういう贈り物もイイんじゃない!?』という趣旨ではじまったおしゃべりだったのですが、角館草履の健康効果をご説明するうち、だんだん「自分用」として考えが変わり始めました。
というのは、おばさまは数年前に交通事故の被害者になり、それからというもの明らかに体質が変わったと言います。まず冬でも靴下要らずだったのが、今では厚い靴下を履かなければいられなくなったこと。そして足のむくみなんですね。試し履きの際足を見せてもらいましたが、確かに色は白くむくんでいるのが分かりました。

草履職人に医学的発言は叶いませんが、血行不良による足のむくみには適度な刺激が良いとされます。実際そんな症状の方で角館草履のご愛用者は少なくありません。おばさまも試し履きすると、『あぁ~、これ良さそうっ!』。
結局プレゼント用は差し置かれ、今日はご自分用としてお買い上げくださいました。

当初角館草履の健康効果は実感したものの、衝動買いには持ち合わせが心細かったんですね。しばし考えたのち、『明日どうなるか分からないから、やっぱり買って行くわっ』。
以前の交通事故がひとつのトラウマになっているのでしょうか。「明日どうなるか分からない…」の言葉は、確かにそうだよなぁと思いますね。

以前ビートたけしさんの司会でしたか、「死ぬときに後悔すること25」という本に沿ったテレビ番組がありました。緩和医療医の大津秀一さんという人が著者なんですが、この本はテレビで放送する以前からわが家にあります。昨年6月、体が不自由な叔父を独り残して他界した叔母の終末期に立会い、これがきっかけで購入したものでした。

あとがきに、『後悔のない死などはありえない。けれども“後悔がないように”と普段から考え、一生懸命励んだらどうだろうか』という一節があります。草履ひとつの買い物にここまで大げさに考える必要もないのですが、「後悔がないよう心掛ける」という生き方は、きっと終末期になって自身の心に現れるものだと思いますね。

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春は市議会選挙。

2010年02月03日 | 地域の話


今日の草履は、彩シリーズ26cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
紺基調の半纏プリントをベースに、合わせは青のいらかプリントです。
紺の同系色で組み合わせたこちら、和がしっかり活きた配色と思います。サイズは26cm、かっこいい男性にお勧めでしょうか。

いやぁ、冷えましたぁ。冷えたと言うより、凍えたと言うほうがしっくりきますよ。最高気温は予想通りのマイナス5℃、昨晩降った雪はまさにパウダースノーでした。
こう寒いと散策のお客様はもちろん、レストラン目的の地元民さえ少ないです。僅かに出会った人たちとの会話も、『さんびんシなぁ』でほぼ終わりでした。喋るのも億劫になる寒さですかね。

そろそろ地元民との話題に、4月の市議会議員選挙が出てきています。桜が咲き出す前、4月11日の投開票で決まりました。
定員が二議席減る激戦との予想がある中で、高齢や健康を理由に現職不出馬の話も聞きます。自民党が夏の参院選で、「定年制」を理由に公認見送りの話がありましたが、地方議会もあまり高齢ではツラいのでしょう。

これまでの角館町とその後の仙北市議員には、「若手」というのがほとんどいませんでした。若手と言っても年齢の境は難しいのですが、まず30歳代や40歳代は皆無に近い状況です。それと女性議員。いっとき角館町議会に女性がいましたが、その後ひとりとして名乗りを上げる人はいませんね。

まずここまでの噂では、30歳代前半の男性が立候補するらしいです。とてもイイことだと思いますよ。仮に当選したとして、一期目はまず勉強でしょうね。やがて信頼できる議員に成長してもらうには、若い人に「投資」する気持ちもわれわれは持たなければいけないと思うんです。
国政を担う鳩山さんや小沢さんだって、最初の一期目からなにほどの活躍をしたとは思えませんからね。

年齢を重ねた大先輩議員で固められた議会に、若い人が将来の仙北市を想い飛び込んでいく。おそらくこの現象だけ問えば、大半の民意に反対はないでしょう。
草履職人も現職議員に何人も知人がいます。それぞれが一生懸命働いているとは思いながら、なにしろ票はひとつしかありません。どこぞの協会理事選挙と違って、誰に投じたかあとから調べられることはないでしょうから、投票日までじっくり考えたいものです。

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湯上りの酒と草履。

2010年02月02日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
紺基調の和柄プリントをベースに、合わせは薄茶基調の木目プリントです。
配色は若干シブ目ながら、紺の和柄がお洒落ですね。赤やピンクは遠慮したいとおっしゃる、中高年のおばさまにお勧めの一品でしょう。

とても空気の冷たい一日になりました。ときおり日は差すのですが、気温のほうは一向に上がりません。昨日までに解けた地面の雪がカチンカチンに凍り、当地で売っている冬用の長靴でも滑るありさまです。おっと、今日は高校前期選抜の試験日でした。うかつな言葉は使えませんなぁ。
明日の角館は今日を上回る真冬になりそうです。吹雪のうえに最高気温がマイナス4℃だそうですよ。寒さ対策の上に、歩行対策も充分考えなくてはいけません。

埼玉県からお越しの女性ひとり旅、お年の頃は20歳代後半でしょうか。角館草履のご説明が済むと早速試し履きされ、定番配色⑧をお買い上げくださいました。昨日も同じ色とサイズをお選びの方がおりました。冬場は選ぶのに悩むくらいの在庫があるのですが、やはり人気の配色は季節を選ばないものですね。

初角館とおっしゃる女性に、『どうしてまた初めてを真冬にしたんです?』とお訊ねすると、『冬の武家屋敷って、綺麗だろうなぁって思ったんですぅ』。
昨日横浜市からお越しのご家族にも同じ質問をしていました。そのときのお答えは、『雪が見たいと思いまして。それと温泉ですねっ』。

いまさらですが、真冬の当地を訪れる方の多くは、この「雪」にひとつの憧れを抱いています。そして温泉ですね、外が極寒だからこそ浴場が天国なんでしょう。私でさえそうした雰囲気には憧れがありますよ。
さらに加えたいのが「酒」じゃないですかね。窓越しに降る雪を背景に、熱燗で静かな夜を愉しむなんていうのは、なかなか都会では味わえない贅沢なんでしょう。

今日の女性がお買い上げくださった草履をナイロン袋に入れようとすると、『あっ、この袋に入ると思いますぅ』。その袋には、地酒の銘柄が印刷されていました。
『おっ、お酒買いましたねっ』と言うと、『はははっ、なんか美味しそうだったものでぇ』と少し照れ笑いの女性。

きっと今晩の宿で、お風呂上りに一杯…というわけでしょう。角館草履の重要なお勧めシーンのひとつは「湯上り」、女性にもしっかりお伝えしました。

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子どもの旅とおとなの旅。

2010年02月01日 | 地域の話


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
赤基調の南国プリントをベースに、合わせは緑です。
赤ベースに緑を合わせるのは、角館草履に珍しかったと思います。編んでみるとパッと明るくて、なかなかイイですね。南国の緑ですから、さしずめヤシの木でしょうか。

二月を迎えた角館は、先日来の雨でずいぶん積雪が減っています。今日も暖かいとまでは言えないものの、ときおり日が差す小春日和となりました。明日はまた真冬日で降雪の予報ですから、このまますんなり春とは行かないでしょう。でも確実に春近しを感じるこの頃です。

横浜市からお越しのご家族旅。お父さんにお母さん、そして中学生と思しき女の子です。お母さんが草履を気に入ってくださり、お父さんへおねだりしていました。お父さんは『自分はイイから…』と承諾です。すると女の子、『あたしも欲しいっ』。お父さんには予定外の出費をさせてしまいましたが、母娘さんペアで早速履いてくださいね~。

昨日のブログの話題でもあった「子ども手当て」。こちらの女の子も該当するでしょう。22年度は半額の1万3000円、草履三足分に相当ですかっ。確かに少ない金額ではありませんなぁ。これが23年度は2万6000円ですよ。中学生以下の子どもが三人いたら、毎月7万8000円の収入増になります。お母さんのパート収入に近い額じゃないですかね。

いただいたコメントにもあるように、このお金は借金で賄うことになります。借金は必ず返さなければいけませんから、いずれは国民が負担するわけですね。親がもらったお金を子どもが返す、なんかよく分かりません。
親が親類の子どもへあげたお年玉が、そのままその親からわが子へ戻ってくる。お年玉と逆パターンみたいなものでしょうかね。

『満額2万6000円はハードルが高い』。財務省副大臣が言い出しました。かと言ってこの公約を破棄すれば、おそらく世の中大騒動になるでしょうね。ではどうするか、近々の税収アップは見込めないでしょうから、次に出てくるのは「消費税」ですかっ。
消費税率がアップされて子ども手当の財源の一部に利用されるとしたら、次の世代にまるまるツケを回すことはないでしょう。

ただし消費税率が上がってからの、消費の落ち込みが心配ですよ。子ども手当てで収入が増えた分家族旅行が増えるのか、消費税が上がったおかげでおとなの旅が減るのか。
今日も草履を編みながらそんなことを考えていました。

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