角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

角館と骨董品。

2010年02月07日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
赤基調の南国プリントをベースに、合わせは白黒基調の和柄プリントです。
洋柄と和柄の組み合わせは多くないのですが、黒と赤の相性がイイせいか違和感はないですね。お洒落にうまくまとまったと思います。

ようやく大寒波から脱出です。昨日の角館はヒドかったですよ、日中の最高気温がマイナス8℃、そのうえ顔が痛くなるような吹雪でした。おかげでわが家の洗面所の水道が凍り、同じ位置にある洗濯機も危なかったです。積雪量もまたずいぶんと増えました。
今日は朝から平年並みの気温に戻り、降る雪もたいしたことはありません。明日からは最高気温が5℃ほどにもなるようなので、ホッとしている人がずいぶんいると思います。

県内は五城目からお越しのご夫婦。草履コーナーに立ち止まると、『あれっ、何度も来てるんだども、はじめてだんシな』。公開実演も六年目に入りましたが、今でも稀にこんな言葉が聞かれます。
「足指の股は首のツボ」をお話しすると、首に軽いヘルニアをお持ちのご主人が気に入ってくださり、ご自分用をお買い上げくださいました。

「何度も来ていて初対面」、その後のおしゃべりで理由が分かりました。毎年決まって西宮家を訪れるのは、ちょうどこの時期2月上旬とおっしゃいます。真冬の実演は今年で二年目、昨年のこの時期はちょうど東京仕入れで留守でした。そんなすれ違いで今日が初対面というわけです。

こちらのご夫婦がなぜ決まって2月にお越しなのか、それは西宮家のすぐ近くにある骨董店へ御用なんだそうです。西宮家北蔵レストランで昼食をとり、そのまま骨董店へ立ち寄る。ご夫婦の定番行動なんですね。2月と決めているのは、骨董店側に理由があるのでしょう。たびたびお休みの日があった気がします。

骨董ファンのご主人は、一年に何店舗が歩くうちのひとつが角館のお店と言います。今日も小さなダンボールひとつを、大事に抱えてお帰りでした。予想ですが、安価なものではないと思いますね。
これまでも観光でお越しのお客様から、『骨董屋さんはありませんか?』と何度か訊ねられています。「古き良き日本」をイメージする角館に、骨董はいかにも似合ってますからね。

日本古来の文化である草履を編む私ですが、骨董というものには未だ縁がありませんなぁ。

コメント
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