角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

遅すぎたOB会。

2008年02月26日 | 地域の話


今日の草履は、彩シリーズLグループ26cm土踏まず付き〔4500円〕
初登場「茶の唐草」をベースに、合わせも同系色の薄い茶にしてみました。在庫作りも終盤に差し掛かり、今日から26cmです。
男性用を編んでいて感じたのが、バリエーションの少なさでした。そこで新たに茶の唐草を入れてみたのですが、なかなかイイですねぇ。シックな落ち着きが「ナイスミドル」を想わせます。

ここのところ私の周囲で訃報が続いています。昨日はふたつが届けられました。
ひとつはカミさんの知人のご主人、50歳そこそこと言いますからいかにも早過ぎる死です。
もうひとつがかつて勤務していた会社の先輩、59歳男性です。入浴中の心筋梗塞、知らせを聞いたときはしばらく呆然としました。

私が18歳と8ヶ月で入社したとき、先輩はすでに営業マンとして活躍していました。数年前に先輩も会社を辞めましたが、私が勤務していた15年間は在籍していたので、私の歓迎会も送別会も乾杯してくれたひとりです。
お酒が大好きで、出張続きの先輩が帰社するのを待っては飲みに出かけました。あの頃の景気は今ほど悪くなくて、社員行きつけの店には社長のボトルが必ずあったものです。つまり酒代はいつでもいくらでも社長が負担してくれたんですね。

私が会社を辞めてからは、暮らす町が違うせいもあってなかなか会う機会がなくなっていました。それでも珍しく出逢うと、『仕事なんただぁ?』といつも声をかけてくれました。「先輩面」がまったくない人で、社員とも仲間意識がとても強いんです。
遅かった結婚も一男に恵まれ、まだまだこれからという年齢でした。

私たちが勤務していた会社を辞め、引退した人や別の仕事に就いている人が何人もいます。当たり前ですが、あれからみなさん年齢を重ねました。そんな人たちと偶然出会うと、『たまには飲もうでぇ!』と言い合います。この度のような訃報に接すると、こうした飲み会を急ぎたくなりました。
間もなくのうちご焼香に伺ったら、故人の遺影にOB会を相談してみましょうか。先輩はきっと言うでしょう、『なしてもっと早ぐに企画しねがったおごっ』。

酒とタバコとカラオケをこよなく愛した先輩、心からご冥福をお祈りします。

コメント
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