ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

遍路 (60回)

2009年10月18日 | 思い出話
             平成15年3月14日 (木)
      第56番札所 泰山寺   第57番札所 栄福寺



   距離:31K  笑福旅館 ~ 泰山寺 ~ 栄福寺 ~ 仙遊寺 ~ 
            国分寺 ~ 栄屋旅館

平成15年3月13日 9:35  かずよ  (受)

今日は凄くいいお天気です。市内の中学は卒業式があります。明日はまゆうの卒園式です。
晴れるといいのに。

15:01  こばやしさん  (受)
いよいよ後半の山場、横峰寺、石鎚ですね。夫も三,四日地図とにらめっこです。計画通り行け
ばいいのですが、中々ですね。情報をありがたく思っています。今日はさぞお疲れの事と思いま
す。30Kは凄いですね。明日は登山を楽んでください。

20:31  うえきさん  (受)
明日は60番ですか?やっぱり61番からの道を選んだのですか?すると明日は石鎚温泉です
か?それとも王道の60番~61番を行かれたのでしょうか?(地図でお解りのように、60番は
61番の手前にあります。だから61番~60番と行く人も多いのです。メールの主うえきさんも逆
の61番~60番組みでした。私達は律義にも遠いのを承知で60番に行き、61番に戻ってきま
した)

22:31  うえきさん  (送)
貴方は逆打ちでしたね。純打ちするために南光坊から「栄屋」まで歩いてきました。先ほどまで
ぐっすり眠ってしまいました。明日横峰山登ります。この度は62番までで帰りまして、連休過ぎ
に又来ます。南光坊の菅笠を楽しみにしていましたが、借り出されてありませんでした。

22:42  かずよ  (送)
まゆうちゃんにおじいちゃんとおばあちゃんから「おめでとう」とお伝えください。こちらでも明日ま
ではお天気のようです。今日は朝6時から夜6時まで歩いて、やっと着いた為、食事が済んだら
バタンキュウで、先ほど目覚めました。

23:16  こばやしさん  (送)
今日は本当に疲れました。泰山寺2K過ぎて気が付き、引き返しましたので、4K余分に歩きま
した。1時間ロスで6時に着きました。石鎚山は雪でクロウズ、7月の山開きからの方がいいと
いわれました。知らぬが仏とはこの事です。



              町なかで朝日に出会うのは初めてです


「泰山寺」までは約1時間、お寺が開くのが7時なのでと計算して6時に宿を出
ました。真っ暗ですが、町なかなので懐中電灯は必要ありませんでした。泰
山寺駐車場の看板が左手に見えましたが、時間的に見てもう少し先であろう
と歩を進めました。久し振りの朝日を町なかで見ました。写真をパチパチ撮り
ました。




愛媛は無縁仏の墓が多いと聞いていました。村を過ぎ、土手に上る前にも、
無縁仏の墓はありました。其々におみかんがお供えしてありました。何と心
優しい人たちでしょう。

墓を左に見て登ると川に出ました。蒼社川です。この川には「川の中を渡れ
る旧遍路道」(渇水期には渡れる)渡ってみたいと思っていました。

謂れ話: 過って泰山寺の周辺は、豪雨の為に、毎年のように蒼社川が氾濫し田畑や
家屋を流し、多くの人命を奪っていました事から、人々は「人取り川」と言って恐れてい
ました



  渇水期の「蒼社川」  「川の中を渡る旧遍路道」を現代のお遍路さんも渡ります


旧遍路道を直ぐ見つけました。川に下りました。菜の花が咲いていました。向
こう岸に渡って土手を歩きました。車道に突き当たりました。その標識を見て
唖然としました「右泰山寺2K 左栄福寺2K」と読めました。「何???」私達
は2Kも泰山寺を通過してしまっていたのです。何たる事! 私はヘナヘナと
しゃがみ込んでしまいたい気持ちをぐっと堪えました。31K歩かなければな
らないのに、往復4キロのロスです。と言う事は35K歩くという事です。

今度は私が物も言わずに戻り始めました。無性に主人に腹が立っています。
「地図を見ながら歩こうと言っているのに! 地図が汚れるからと持たない
のは誰!! 誰が悪いの!何故見過ごしたの!!地図画を見ないからでし
ょう!!」4K(1時間のロス)を取り戻さなければならない。ひたすら歩きま
した。とっとことっとこ。





                    泰山寺の大師堂


第56番札所 泰山寺 に戻り着きました。お寺は駐車場の看板の反対側
にありました。上り口にもちゃんと石碑が立っていましたから、地図を見てい
れば解ったのです(この失敗で懲りたのか、地図を手に持つようになりました)
のぼり坂には気が付いていたのですが、お寺が道より左にずれていた為に
建物が見えなかったのです。

缶コーヒを2本お接待としてもらった事をお寺についてから主人に聞きました。
私はわき目も振らず歩いていましたから…。お参りもそこそこにお寺を後にし
ました。

後は川には戻りませんでした。寺の前の道を行く方が直線的で良い気がした
からです。ロスタイムは「川の中を渡る旧遍路道」を見に行ったと思えばいいと、
心に言い聞かせると何となく気持ちが落ち着いてきました。

川に沿って南に下りました。男性の歩き遍路の人と後になり先になり歩きまし
た。川と別れた左に入り遍路道らしい道を歩きました。嬉しい。



     「栄福寺」  たったこれだけの敷地なんです 小さい小さいお寺でした


第57番札所 栄福寺 は手前に急坂を持って佇んで居る、本当に小さなお
寺でした。急坂に続いて階段があり、なんだか猫の額の様な土地にぎゅ~と
詰まって立っていました。



コメント
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