

1月15日入院、16日手術をしました。
去年の1月初めに「右腎臓」に「癌」が見つかりました。
手術をして取り除くより手はないといわれました。
1ヶ月の間あちこちに転移はないか調べたのですが、幸いなことにありませんでした。
「普通は90歳にもなると、手術はしないのですが、何処にも転移はないし、ご本人が
元気なのでやりましょう」ということになりました。 本人も手術を希望しました。
普通は、4時間ぐらいの手術ということでした。
私と息子は7時過ぎに病室に行きました。
9時に手術室に入りました。
午後2時過ぎまで二人で交代しながら、「もしも」の時のために指定された場所で待ち
ました。
長~い時間でした。
「先生の説明がありますから」と別の部屋に通されました。
先生が来られるまで、待つ身には、またもや長い時間に感じました。
先生は「切り取った腎臓」を私達の目の前に置かれました。
「ひや~!」と声が飛び出しました。
それは私の握りこぶしを2つ合わせた大きさでした。
右腎臓をすっぱりと切り取ったわけです。
私は腎臓は何となく白っぽいものと思っていました。
現物は血の塊でしょう「鶏肉のどす黒い赤」のようでした。
癌の部分は私が見ても「変色?」していました。
まだ、麻酔がかかっている主人に、
「もう皆取り切ったって」「未だ麻酔が切れていないから、わかる?」
何を言っても、答えはひとつ「ありがとう」「ありがとう」「ありがとう」だけです。
病院側から「明日昼頃来るように、集中治療室から803号にかえっているから」
といわれました。
年よりは「個室がいいだろう」とおもって、8000円10300円、13000円の部屋が
あり、私は、個室を10300円を頼んでいましたが、なくて、13000円に変更になっ
ていました。
13000円といってもたいしたものではなく、「個室」というだけと感じました。
バストイレつきというだけかな~。
「予定通り、何の無駄もなく取り切れました」と言われました。
「ただ、何しろ高齢ですから、これからも目がはなせません」
いまから思えば、普通の部分と病気の部分に触れて、違いを感じてみたかったと
思いますが、その時は、始めてみる人間の内臓に驚くばかりでした。
医学生の研修生が来ているので、手術を見せてやりたいと、書類にサインを求め
られました。勿論サインしました。それで、先生に連れられた医学生が10人ほど
挨拶に来られました。
「高齢」である人の手術はめったにないのでしょう。この学生たちはラッキーだと
思いました。
それともう一人、新しい機械なので、その業社の人も立ち合わせて欲しいといわ
れました。
何だかモルモットみたいとも思いました。
17日 体は未だ自分の自由にならないようですが、口は自由に動きます。
体を起こして、座ったり、足を床に着いたりの練習をしました。
普段は何気ない動作が、体力が弱ると大変なことなんですね。
自分の健康につくずく感謝です。