世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

第150回記念 芥川賞&直木賞フェスティバル

2014年03月02日 21時32分37秒 | Weblog
雨の休日。昼過ぎに起きて、ひたすらまったり。

身支度をして、丸ビルで開催されている文藝春秋主催の直木賞芥川賞のイベント「第150回記念 芥川賞&直木賞フェスティバル」へ行く。






お目当ては好きな小説家の三つ巴。
林真理子先生、姫野カオルコ先生、角田光代先生を拝めるという素敵なイベント!!


15:00~16:00 奥泉光 × 角田光代 × 鵜飼哲夫
16:50~16:00 姫野カオルコ
17:00~18:00 林真理子 × 浅田次郎




林真理子先生、姫野カオルコ先生は、高校時代からずっと大好きだった。
林真理子先生の「戦争特派員(ウォーコレスポンデント)」は、私のバイブルである。読んだ当初、主人公の奈々子はずっと年上のお姉ちゃんであったが、いつのまにか読者である私のほうが年上になっていたという・・・。

姫野カオルコ先生は、高校時代の夏、ふと手に取った「ブスのくせに!」というエッセイでやられてしまった。当時は一冊の本を買うのにも勇気を出して臨まなければならず、何度も本屋に行って立ち読みをし、購入に至った。大学時代、BOOK・OFFで買った「ガラスの仮面の告白」は、今でも年に数回読み返す。小説「ツ、イ、ラ、ク」も好きだ。うっすら漂うマイノリティが心地よい。
角田光代先生は、最初父が好きで、私は「八日目の蝉」で初めて彼女の本を読んだ。その後、「対岸の彼女」、「森に眠る魚」、「三面記事」、「くまちゃん」、そして最近ドラマ化された「紙の月」などを読み、父の言うところの「角田はすげーよな」に賛同。

そんなこんなで、トークショー。


尊敬してやまない先生方が、今、私の目の前でお話している!というライブ感に陶酔。
角田光代先生と姫野カオルコ先生は、初めて生で見た。


姫野カオルコ先生の直木賞受賞作についての宣伝がお茶目でかわいかった。
今日もジャージをお召し。間近で見たのだが、肌が透き通るぐらい綺麗だった。
「受難」とか「整形美女」など、久々に読み返したくなった。


林真理子先生と浅田次郎先生は、着物をお召し。
浅田次郎先生の「年に300冊読む。読書が下地になっている。読まないと文章の良し悪しもわからない。」
林真理子先生の「新人作家に会うと、PCがなかったら小説は書けないと言う人がいる。それがわからなくて」
というお話が興味深かった。

立ちっぱなしで疲れたが、それより、貴重なお話を聞けたことによる興奮のほうがはるかに大きかった。

作家って、すごいと思う。
何もない真っ白な原稿用紙に読者の世界観をも変える物語を紡ぎだすだなんて。
すべての人がそうでないにしろ、少なくとも私は読んだ活字が血肉になって体内を駆け巡る実感がある。


展示されていた林先生の写真と原稿。
「最終便に間に合えば」・・・キタコレ!
ケチな元彼に倍返しする@札幌・・・の話。





姫野カオルコ先生。カワユス。
家にテレビがないので、直木賞受賞の際の報道を見ていなくて、いまだに受賞したという実感がないらしい。
声が少女のようだった。



向田邦子先生・・・綺麗だな。



貴重な体験ができた素敵な一日だった。
さて、だらだら読んでいる五木寛之「凍河」を読み進めよう。



人間性のベクトル

2014年03月02日 00時28分55秒 | Weblog
昨年の夏、会社を辞めた運営部のI江係長と飲んだ@塚田農場池袋北口店。
本当は先月飲む予定だったのだが、大雪が降ったため、今日になった。

I江係長と会うのは三ヶ月ぶり。
退職後はのんびりと過ごしていらっしゃる(実家住まい)。

I江係長とは、社内レズビアン疑惑をかけられるほどラブラブだった。
典型的なA型の彼女と直感を信じて疑わないですぐに感情的になるB型の私は、水と油の性格なのだが、なんだか仲良しだった。
仕事では散々泣かされたけど、いい経験になっている。

駅の改札でI江係長を見た途端、嬉しくなって「うぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」と叫び、万歳をしたまま駆け寄る私をニヤニヤと冷めた笑みで見つめるI江さん。
「もー何やってるのー?」

辞めると決めたときは抑うつ状態で、骸骨みたいになってしまった顔も少しふっくらとなさっている。元気そうだ。安心した。


今日の店は塚田農場。先々月、友達と飲んだ際に美味しかったのでチョイスした。
宮崎の野菜やお酒を存分に楽しめるほか、来店の際に名刺をもらえ、来店回数を重ねると出世できるカラクリが楽しい。

かんぱ~い。


宮崎産贅沢マンゴーサワーと金柑のサワー。


I江さんは食べないイメージがあったのだが、けっこうモリモリ食していた。






バレンタインと誕生日と旅行のお土産。
たくさんいただいてしまった。
誕生日プレゼントのシャネルのチークとか幾らするんだべ。


メッセージカードのクマにめろめろ。
やばい。かわいすぎる。



二次会は駅前の喫茶店伯爵。



会社を辞めるって、どうも想像できない。
話を聞いていると、あっち側、という感じがする。
失業保険とかハロワのセミナーとか、よくわからない。
でも一つわかったのは、転職するには貯金がないといけないということ。
「お金は大事よ」
といいながらも、彼女は飲み代をおごってくれた。粋である。素敵。


社内の噂話をし、「あの子の服装ダサいですよね」「あの子が結婚?マジウケルー」「K部長のズボン、チャックのところに放尿の際にできたと思しきシミがあるんだよねー」「何それ汚いっす、うげ」とか毒を吐きながら、気づけば22時。
健やかなI江さんの消灯時間である。
「じゃあ帰りましょうか」
と席を立つ我々。


駅で別れるとき、握手をした。
思わず泣く私。
彼女が退職して、やはりどうしようもなく寂しかったのだと思う。

I江さんは
「ちょっと~泣かないでよ~恥ずかしいじゃん」
と嗜めながらもちょっとウルウルしていた。


「またメールするからね」
と、東上線の改札に吸い込まれていくI江さん。



楽しい時間はどうしてこんなに早く過ぎていくのだろうか。
たくさん笑って、すっかりデトックスできた。

出会ったきっかけは会社だとしても、人間関係継続に不可欠なことは、会社とは別の「人間性のベクトル」に在るのではないだろうか。
似ているものと関係性を持続させたいと思うのは自然の摂理である。
東上線の階段を昇る間際、ふと振り返った彼女を見て、なんだか私に似てると思った。
そのことを伝えたら、彼女はきっとあの気だるい様子で「えー、似てないよー」とニヤニヤ笑うに違いない。

また会う日まで。
さいならっきょ。へけけ。