世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

食塩水の濃度よりも

2009年09月15日 22時27分20秒 | Weblog
昨夜、急に思い立って、懐かしい人の名前を検索してみた。
中学時代に通っていた塾の先生の名前である。
彼は、地元国立大の教育学部に在籍していた。
で、教育実習生として私の中学にも来ていた。
2週間、うちのクラスにいた。

リーゼントに光る素材のスーツ、グサランというイデタチで彼が教室にやってきたとき、ちょっとした衝撃がうちのクラスを走ったのを覚えている。
ヤンキーじゃん…みたいな。
最初は遠巻きに見ていた我々だったが、彼の人懐っこい性質に、次第に打ち解けていった。
掃除の時間は机の物陰でヤンキー座りをしていた彼を何人かの男子は兄貴のように慕っていた。
実習最後の日、パキラの木を置いて彼は呆気なく去っていった。

翌年、中学2年生の夏期講習から私は塾に通いだした。
親友わかめ殿が通っていたからだ。
中学校に隣接するその塾で、彼は講師のバイトをしていた。
久々に見る彼は相変わらずヤンキーな身なりであった。
ワイシャツの第3ボタンまでを外していて、もう少しで乳首が見えそうだったのをいまだに覚えている。

「あ、亮子さん!」
彼は私のことを覚えていてくれていた。
以来約2年間、私は彼に理科と数学を教わった。

理科が苦手で、どうしても食塩水の濃度を求める問題とイオンの問題ができなくて、集中的に教えてもらった。

修学旅行の前は、塾長に内緒で「これで人気者になれる!怖い話講座」というものも開催してくれた。
彼の手製のレジュメが配布され、それに沿ってひたすら怖い話を聞かされるのである。
しかも電気を消して懐中電灯1本での授業だった。
あれは真面目に怖かった。

数学で正四面体を教えるとき、男子が「せいし?せいし~せいし~」と騒ぎ出すのを「はいはい。一生言ってな」と大人的対応をとっていた。
彼は決して下ネタを発しなかった。
全身からセクシュアルなものが滲み出ていたのに、言動には一切、それらを表面化させなかった。不思議なギャップであった。

思春期真っ最中で男女のイロハも知らなかったまだまだ子供だった私たち。
セクシュアルな空気を漂わせながら車を乗り回し、ワープロを持ち歩く大学生の彼は随分大人というものを感じさせた。

15歳の春。
私は彼の出た高校に入学した。
彼の後輩になった。
あれから彼には会っていない。
あの塾も今はもう閉めてしまったらしい。

昨夜、懐かしさを胸に、彼の名前を検索してみた。
驚くことに、ちゃんとヒットするではないか。
地元にある有名塾の先生をしているらしい。

「…20年前、学費を稼ぐためにやりはじめた塾講師が、今では天職となりました。」

と記載された文の横の写真には、リーゼントと光る素材でできたスーツに身を包み、ヤンキー座りをしている彼の姿があった。
その一文から、彼が週5日もバイトをしていた意味がようやく解った。
遊ぶためではなかった。
学費を稼ぐためだったのだ。

生徒や保護者からの相談にもHP上でちゃんと答えていて、そこには神がかった一つの哲学が存在していた。
子供が好き、教えることが好き、という強い彼の理念が垣間見れた。

教師という道には挫折したらしいが、自分の確固たるスタンスと誇りを持ちながら生きている彼の姿を確認できて良かった。

食塩水の濃度を導き方よりも、昨夜はもっと大切なことを教えてもらったような気がした。

先生、ありがとうございました。
コメント (3)

くまの肉まん

2009年09月15日 21時48分25秒 | Weblog
コンビニでも人気の肉まんだが、なんと9/15(火)、クマの顔をした肉まん「くまさんの肉まん」(160円)が井村屋から発売されるという。
特徴はなんと言っても、その愛らしいビジュアル。ちょっと食べるのをためらってしまうような、カラメルで色付けした茶色の顔と、つぶらな瞳に思わず目を奪われてしまう。
でも、こんなキュートな肉まんを作ろうと思ったのはなぜ?
「以前、『ぶたさんの肉まん』を販売した際、女性を中心に非常に好評でした。そこで、第2弾として“クマ”をモチーフに作ってみようと思ったんです」(「くまさんの肉まん」担当者)
もちろん見た目だけでなく、味にも相当のこだわりが。
「具材には、ミンチ肉とカット肉を併用することで、豚肉のジューシー感と歯ごたえを楽しめるよう工夫しました。また、竹の子とクワイも入れ、シャキシャキとした食感も楽しめますよ」と、同担当者も自信の笑顔だ。
見た目も味も満足の「くまさんの肉まん」は、9/15(火)より、全国のコンビニエンスストア他で発売。今年の秋冬は、ちょっと食べるのがためらわれるほどキュートな肉まんが、話題になりそうだ。 【東京ウォーカー】


かわいい!!!!
このつぶらな目が何とも言えない。
でもこれ、可愛そうで食べられないなあ。きっと。
コメント (4)