世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

秘境

2009年09月03日 23時47分48秒 | Weblog
心療内科デー。

今日の待ち時間は記録更新の3時間半!
「今日は待ちますよ」
と受付のお兄さんに宣告された。
「いつもじゃん」と思いながら、振り返ってみると…ざっと20人弱の人々が待機していた…。
ひょっとして、過疎地域にある小学校の全校生徒数よりも多い?
みんなで合唱(四部合唱)とか余裕でできそうな人数じゃね?

移転前よりも待合室がかなり広くなったのがせめてもの救い。こそこそと隅の方の椅子に腰かけた。

瀬戸内寂聴の「女徳」を夏休み明けから読んでいるのだが、なかなか進んでいない。今日は半分ぐらいまで読み進めることができた。


12歳で花柳界に売られ、舞妓から流れ流れて尼へ転身したの京都・祇王寺の庵主「智蓮尼」の人生を、売れっ子和装デザイナー亮子の視点でなぞるものだ(活字で自分の名前を見るとドキっとする)。
旦那に身受けされることが決定していたのに、役者のブロマイド写真を所持していることが発覚し、浮気の疑いを掛けられる14歳の舞妓・千代菊(のちの智蓮尼)。

旦那に一途さを見せようと、三味線の糸を自らの小指に巻き付け、カミソリで…というくだりは、グロくて直視できなかった。怖いよう…。


さて、今日の診察内容は「クマ医師、亮子の真髄に迫るの巻」
会社のこと、家族のことなどの日常に起こる事柄、それに付随する私の感情や考え方の確認より更に飛躍して、「亮子の真髄」に迫ってきたクマ医師。
そこは秘境だYO!

いつも適当に
「えぇ」
「はぁ」
「まぁ」
という受け答えをしている私。
今日のクマ医師はしつこくて、曖昧な言葉尻まで捕まえるような勢いで迫ってきた。
カーチェイス宛らの二人の会話は、私の沈黙で遮られたりしながらも20分間も続いた。

彼の手元にある電子カルテに書かれている情報など氷山の一角だ。私にはまだまだ深くて暗い闇の部分がごっそりと手付かずのまんま残っている。今までの三年間の通院でも寛解できなかった石化したものである。
本人も忘れていた、忘れていたふりをしてきた、無意識に潜む「私」だ。

今日はその一部分をツンツンされたような感じとでも言おうか。
はっきり言って、この芯を触られるのはかなりの恥ずかしさを伴う(←なんだか表現が淫靡だぞ)。

今の生活は満更でもない。しかし、どこかで後ろめたさなどを感じている。それは自信のなさから派生するとはクマ医師の考察。
「自分の生き方に自信を持ちませんか?あなたならばできますよ」
ということが今日のポイントだろうか。

できっかな?
智蓮尼のように確固たる自分とか持ってないからなぁ…。
…いけない。
こういう発言がダメなんだよなあ。


処方変更はなし。
パキシル、パリエット、マイスリー。

※画像は心療内科に置かれていた移転祝の胡蝶蘭。
二週間前よりは落花してしまっていたが、まだ幾つかの花は残っていた。
この艶かしい花弁を見ていると優しい気持ちになれる。
コメント (5)

恩師からの葉書

2009年09月03日 23時39分51秒 | Weblog
ポストを開けてみたら、恩師からの葉書が届いていた。
彼は高校時代の担任である。
残暑見舞いと年賀状を交わし続けてもう15年。

毎年、尾道のホテルで彼に残暑見舞いをしたためている。
今日、その返事が届いた。

飄々とした彼の性格を表すかのような、懐かしい文字が葉書に溢れていた。

けっこういい歳なのに、キティちゃん葉書を選定する彼のポリシーとか、けっこう好き。
コメント (3)