世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

薔薇と洋館のハーモニー

2009年05月16日 21時23分37秒 | Weblog
旧古河庭園へ薔薇を見に行った。
生憎の曇り空。でも、雨が降らないだけ良かった。

旧古河庭園は我が家からも近い、都内でも好きな場所の一つだ。
1917年(大正6年)に古河虎之助男爵の邸宅として現在の形に整えられた。

洋館南側の洋風庭園は、テラスが階段状に連なるイタリア式庭園と、平面的で幾何学的に構成されるフランス式庭園の技法があわせて用いられている。
毎年、この時期に「バラフェスティバル」と題したイベントが開催される。
春のイベント期間前半には、日没後に春バラと洋館のライトアップが行われる。

今年もあの薔薇に会いに行った。
数ある薔薇の種類で私が一番好きなのが「琴音」という薔薇。
ほんのりピンクがかった優しい色合いの琴音に恋して、早何年か経つ。
この薔薇を見る度に「来年の今頃は何やってるんだろう?」と考える。
今年も無事に会えて良かった。
来年も再来年も、穏やかな気持ちでこの薔薇を愛でたい。




薔薇も洋館も大好きな私にとって、この場所は、非日常でしか満たせない私の欲求を存分に満たしてくれる。









日本庭園への入り口である階段下から見上げた洋館。
木々がフレームのよう。

脳内では、私はすっかり伯爵令嬢になりきっていた。

今日もお庭をお散歩。
薔薇が綺麗なこと!
うふふ。

あら、侍従長が呼ぶ声がするわ(幻聴)。
今夜はうちの洋館で舞踏会があるの(風呂入って酒飲んで寝るだけだろ?)

と、突っ込みどころ満載な妄想を展開するのも、ここの楽しみ方の一つではないだろうか。

そんな私をよそに、薔薇たちは華麗に咲き誇っていた。

「ノスタルジィ」…その名のとおり、とてもノスタルジックな色合い。


「恋心」…可憐のキワミ。


「初恋」…この品種を開発した人の心が見えた気がした。素敵な初恋を経験したんだろうなぁ。


「ブルーライト」…幻想的な色。横浜を思い出す私は、ちょっと古いかしら。


「スプニール アンネ フランク」…アンネ・フランクを偲んで名付けられた薔薇。屋根裏生活の最中でも、前向きな気持ちを忘れなかったアンネ・フランク。そんな彼女が笑っているようではないか。


「キャロリーヌ ドゥ モナコ」…モナコ公国キャロリーヌ王女に捧げられた薔薇。気品ある白が印象的。


「ピース」…第二次世界大戦の終戦の年に平和を祈願して名付けられた。「ピース」ったらシロクマしか思い出せない私はやはりクマ狂…!?


「朝雲」…夜明けの雲を思い出させるような色。希望に満ちた色である。


「丹頂」…鶴の「丹頂」を思わせることにちなんで名付けられた。「琴音」に次いで、二番目に惹かれた薔薇。グラデーションが美しい。



ベンチに腰掛けて、日が暮れるのを待った。



ジャジャ~ン!

夜になり、ライトアップされると、先ほどまでの健康的な洋館とは違って見える。
X JAPANの「ROSE OF PAIN」的な雰囲気である。

冒頭バッハの「小フーガ ト短調 BWV.578」の部分から、
「Scream without raising your voice
 息を殺して見つめる」

までが頭の中を巡回。

あの歌は実在する残虐な伯爵夫人「エリザベート=バートリー」をモチーフにして作られた。
若い女性に嫉妬した挙句、次々と残虐したエリザベート=バートリーを見つめる薔薇視線の歌である。

「青の軌跡」…そんな素晴らしい歌を作ったYOSHIKI。彼の詞に登場する「青い薔薇」って、こんな感じなのだろうか。


「ロイヤル・プリンセス」…愛子内親王の誕生を祝って名付けられた。


「王朝」…王朝の雅な雰囲気を感じさせる。


名前を失念してしまったが、白くて綺麗な薔薇。
闇夜に凛と浮き立つ様子が儚げ。



夕方から暗くなるまで、2時間半も園内を散策していた。
空中に飛散する薔薇のエキスをたんまりと得られた。

あと、赤い薔薇の撮影が困難だということに、今日気付いた。
ゴジラvsビオランテのビオランテのような濃い赤の花弁を撮影すると、花弁が「ドテッ」としてしまう…。
来年までにデジカメの腕を上げたいと思った。








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