世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

会えない時の胸騒ぎ

2009年05月28日 23時15分38秒 | Weblog
上野で開催されている阿修羅展を見に母が宇都宮からやって来た。
彼女も私と同じで大概一人で行動をする。数年前は、一人でマチュピチュに行った(ツアーだが)。

そんな母が、せっかく東京まで来たのだから一緒に飲もうとメールを送ってきた。
妹・芋子も誘ったらしいが、妹は今日も仕事で徹夜とのことで無理だった。残念。

家の近くの居酒屋にて。
ゆっくりと話したかったので、個室があるお店を選んだ。

阿修羅展。
雨の平日の昼間にも関わらず、入場制限があり70分待ちだったらしい。
某ネズミーランドかっつー勢いである。
母は衣服に詳しい。
今回の展覧会でも、阿修羅像が下半身に付けていたズボンが気になった様子。

生地のドレープまで緻密に彫られてあったとしきりに感心していた。

「たんちゃん(妹)、今ごろ仕事してんのかなー」

沈黙があると、私と母、どちらからともなく呟く。

阿修羅展を観終えたあと、母は妹の職場近くの駅まで行こうとしたらしい。
でもそうしなかったのは、行っても忙しい妹には迷惑になると思ったから…と言っていた。

会いたいのは山々なんだけど、なかなかそうできないもどかしさが伝わってきた。

今日の阿修羅像は妹の顔に見えたらしい。
向かって左の、今にも泣き出しそうなあの顔に。


今、まさに徹夜で仕事をしているであろう、妹。
半泣きになりながら朝を迎え、酷いと翌日の昼間で仕事をしている。

私も母も、父も弟も。
みんな彼女のことを心配している。

そんな話をつらつらとし続けた。

私も母も、すっかりほろ酔い。

今日一番美味しかったもの。
私は、石焼きあんかけ焼きそば。

母は、かに味噌豆腐の「かに味噌」の部分。
かなりのピンポイントである。

快速ラビット号に乗る母を駅まで送る。
一番嫌いな時間。

母の顔が見えなくなるまで手を振る。
会えない状態が普通であるのに、会って話して「さよなら」をするときは、何とも言えぬ寂しさがいつもいつも押し寄せてくる。

もう、二度と会えないんじゃないか。
などと考えてしまうんである。

帰宅して、部屋の鍵を開ける頃には
「あー、ブログを更新しなくっちゃ!」
と、いつもの私に戻れたので安心した。

明日は金曜日。
あと一日、頑張ろう。
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紫陽花の花の色 ぼんやりと霞む雨

2009年05月28日 23時04分10秒 | Weblog
雨降りの朝。

近所の家の紫陽花も、ようやく色付き始めた。
仄かな赤い色が、雨の中でぼんやりと浮かんでいた。

紫陽花は、土壌がアルカリ性だと赤。酸性だと青い花が咲く。
ということは、ここのお家の土壌はアルカリ性なんだろうか。

「あじさい」の名は「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が訛ったものと言われる。
また漢字表記に用いられる「紫陽花」は唐の詩人・白居易が別の花(ライラックか)に名付けたもので、平安時代の学者・源順がこの漢字をあてはめたことから誤って広まったといわれている。

このブログでは「紫陽花」と表記していたが、誤って広がった知識だったのね。

昨年の6月。
奇跡的に早起きできた私は、朝の長谷寺(鎌倉)で紫陽花を見られた。
まだ人があまりいない、あの静かで神秘的な空間を今年も堪能したい。






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