世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

薄紅 花景色 切なさを知った春

2009年03月02日 22時21分58秒 | Weblog
残業後、後輩女子たちと途中まで一緒に帰る。
冷たい北風にも負けない爆笑を木霊させつつ。
楽しい。

電車内で別れたあと、近隣のショッピングセンターで事務用品を買う。
なんと現金10%還元セールとやらを開催しているではないか!

ネ申。

どうせだったら、と思い、生活用品も買いだめすることにした。
洗剤、ボディシャンプー、コーヒー、ストッキング、等々。
生活雑貨を自分で買うようになり、早9年。
それまで私は生活雑貨を買ったことがなかった。

別にお嬢様育ちなわけではない。
生活用品が販売されている棚にあまり興味を持てなかったんである。
独り暮らしを始めた当初は、それらの妥当な価格がよく解らなかった。

ボディソープの減りの早さを初めて知った。
ティッシュペーパーの箱があんなに重いものだとは知らなかった。
マジックリンに種類があることを知った。
柔軟剤の存在を知った。
箒を初めて買った。
掃除機にセットする袋が高額で驚いた。
キッチンハイターの威力を知った。

一つ一つのことに感動していた頃はまだ良かった。
若かった。


生活雑貨がぎっしり詰まったビニール袋が指に食い込む帰り道。

「暮らすって物入りね」
という声を思い出す。
ジブリ作品の「魔女の宅急便」のキキの言葉である。


13歳で見知らぬ土地で魔女の修行をし始めた少女キキ。
住む場所を決め(パン屋の屋根裏)、翌日、スーパーでフライパンやらマグカップを購入するシーンで彼女がそう呟くんである。

分かる。
よく分かるぞう。


あの作品の意味を噛み締めつつ、北風の中、レジ袋を下げて歩く帰り道。

アパートでは、相棒の黒猫ではなく、クマたちが待っている…修行中のOL亮子。


いつか空、飛べっかも。


ちなみにあの映画の歌「めぐる季節」っつーのが好き(今日のタイトルは歌の冒頭)。


明日はどんな日に
頬杖の窓辺から
形のない夢を
きっと見つけに行こう~♪
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