晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

佐伯泰英 『吉原裏同心(二十)髪結』

2021-09-18 | 日本人作家 さ
ここ最近のプライベート話。仕事に行くときに使ってるリュックがだいぶ薄汚くなってきたのと、そもそも小さいのでお弁当に水筒に書類やらなにやらを入れるとそれだけでもうパンパンになってしまうということで、新しく買い替えようとネットで購入。今までノートパソコンは別のカバンで持って行ってたのが、新しく買ったリュックはノートパソコン収納用ポケットがあるので、こいつは便利。もう大荷物でえっちらおっちら運ぶ必要がなくなったので大助かり。あと、一番良かったのが、ショルダーベルトが肩からずり落ちないためのチェストベルト(ストラップ)が付いてて、今までしょっちゅうずり落ちてそのたびに軽くイラっとなってたので、これまた大助かり。さらにレインカバーも付いてて、駐車場から職員出入口までけっこう歩くので、雨の日でも安心。

以上、お買い物報告。

さて、吉原裏同心。前作「未決」では、タイトルどおり、解決していません。なにが?という話ですが、吉原の利権を狙って各方面があの手この手で攻めてくるのですが、それを当代会所の四郎兵衛と番方の仙右衛門、そして(裏同心)の神守幹次郎らが現体制を死守していく、という基本ストーリーではあります。が、今回の(敵側)には、どうやら背後には(超大物)が控えているようで、でもそれをいったら、時代的にまだこの時点では松平定信は老中首座で将軍補佐だったはずで、ちなみに定信は今の吉原と幹次郎の味方ですので、つまりは定信よりも大物?気になります。

いつもより遅く起きた幹次郎は、長屋の井戸に向かうとそこに女髪結のおりゅうが。相談があるようなので話を聞くと、おりゅうの妹のおきちのことで、おきちは髪結の修業中で、なにやら男の客から付きまとわれているようで、さっそくおきちの働いてる上床に行って話を聞くと、その男は吾助という名だそうで、いきなり来て、まだ見習い中のおきちを名指しで頼んだのですが、おきちをじろじろ見て気持ち悪いので、二回目に来たときは親方がやるといったのですがおきちじゃなきゃだめだとごねたそうで、そのときに、おきちの剃刀が紛失しました。
幹次郎はおきちと外に出て、おきちひとりで前を歩かせ、後ろから見張っていると、着流しの男がおきちに近づいてきたので捕まえるとまさに吾助で、幹次郎は剃刀を返してもらって吾助をたっぷり脅して帰します。吾助の後を尾行する会所の金次。

戻った金次に聞くと、吾助は須崎屋という船問屋に入っていったそうで、幹次郎は町奉行の同心、桑平市松に話を聞いてもらうと、この須崎屋は奉行所内でも一部の者しか知らない話で、どうやら(お偉い様)が絡んでる厄介な案件で、奉行所も手を付けられずに見て見ぬふりをしている状態。ただ、そこの奉公人の吾助がどうして髪結見習いのおきちを付け回すのか。ふたたびおきちに話を聞いてみると、一月ほど前、本所にある親方の息子の髪床に使いに行った帰り、夕日がきれいで立ち止まって見とれていたそうで、その場所は横川町の河岸道で、対岸には須崎屋が。そこで何かを見た(須崎屋にとっては見られてはまずいもの)のですが、しばらく考えて、おちかはようやく思い出します。あの日、船着き場の船内に十三、四歳の娘が助けを求めるような顔でおちかを見ていたのです。おちかが「見た」という現場に行った帰り、幹次郎とおちかは吾助と三人の浪人に囲まれ・・・

この話とは別に、吉原の内でゴタゴタが。妓楼「常陸屋」の主が四郎兵衛に「そろそろ七代目を退いて隠居なさっては」と言い放ったそうで、幹次郎は(身代わり佐吉)から知恵を借りようと佐吉の行きつけの虎次の酒場に行くと、佐吉はおらず、吉原に引き返そうとしたところ、桑平とばったり出会い、桑平の馴染みの飲み屋に入り、吉原内部のゴタゴタを聞いてもらい、もし町奉行所で吉原に関する話があったら教えて欲しい、とお願いするのですが・・・

文庫本の表紙がザクロの実にメジロがいまにもついばもうとしているという写真で、これがなにかというと、今まで幹次郎と汀女夫婦は吉原の職員寮ともいえる長屋に住んでいましたが、とある理由で会所の四郎兵衛が浅草寺町の一軒家を手に入れ、そこに夫婦で移り住んでもらいたいというのです。で、この一軒家が事件の現場となり・・・

ぶっちゃけますが、今作でも「無事、解決」とはなっていません。シリーズは残り五巻。まさかあと五巻ひっぱるのでは・・・と考えなくもないですが、吉原を狙う側のネタももうあまり残ってないような気もしますし、最終的に宇宙人が出てくるとかそういうのはやめてほしいですけど。

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