数日前、ショーン・コネリーの引退が、新聞やネット上でも話題に上がってゐました。
小生も、惜しむ者のひとりです。
ずゐぶんと以前、「ロシア・ハウス」といふ映画を見ました。
旧ソビエト時代の、秘密文書をめぐる、スパイ映画だったやうに記憶してゐますが、今も残ってゐるのは、全編を覆ふオーボエの哀切なメロディと、ショーン・コネリーの色気でした。
歳を重ねること、容貌が変はること(彼の場合は、禿げてきた)が、俳優にとって決してマイナスにならないこと、
逆に、それらを突き抜けたところで、男性であれ、女性であれ、色香が漂ふやうになれば、まう、怖いものなしのステージに立てるといふこと。
知人に、「ショーン・コネリーに抱かれたい!!」と過激に発言する女性が居られますが、小生も理解可能な意見です。
小生の嫌ひな女優に、吉○小百合、といふ、日本を代表する人がゐますが、演技やCMでの姿を見てゐると、痛ましさのみを感じます。
およそ、その60歳とは思へない容姿を維持する努力は有名ですし、感心もしますが、その先の姿を想像すると、女優としての貧しさのみを感じてしまひます。
とまれ、日本も間違ひなく下り坂になってゐるのですから、若くて金持ちが一番、ではなく、貧しくて、でも妙に色香のある人が増へてきてもよいのぢやないかしらん?