やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

『甘粕正彦 乱心の曠野』

2008-10-31 | 本や言葉


圧倒的な力作、でした!

『甘粕正彦 乱心の曠野』(佐野眞一/新潮社)
500頁近いのですが、一気に読み終へてしまひます。

小生、以前から、ナチスの文化相ゲッペルスと、傀儡国満州の帝王にして満映の理事長だった甘粕正彦に非常に興味があり、折にふれて調べてゐます。

特に甘粕正彦は、ある意味、大杉栄事件の真偽はともかく、日中戦争を呼び込み、満州の地に左翼や右翼やヤクザを配し、しかし、見事に満映を復活させ、戦後の日本の映画の礎をつくり、そして、敗戦とともに青酸カリで自死したといふ、途方もなく得体のしれない人物、です。

その人物を、作者は、80年も昔の記憶を呼び戻すべく、徹底的に足で歩き、その結果、かすかな記憶の中から、甘粕の姿や真実を浮かび上がらせてゆく。
その、まさに徹底した、愚直なまでの手法が素晴しい。

そして非常に興味があったのが、甘粕の本籍地が山形県米沢市であり(ルーツは武将でした)、彼の周りでうごめく人物に山形に関連した人物の多かったことでした。


身体休め…

2008-10-29 | やまがた抄
ここ数ヶ月、気持ちと身体がすっかりと冷え込んでしまってゐたので、
温泉で半日ほど、骨休め。

蔵王へ行かうと思ったのですが、雪が降りさうな雲行きでしたので、
小生の好きな、白鷹町にある宿泊施設の温泉へ。
テニスコートが素晴しく、建て替へる前からの気に入りです。

小さな山の頂にある施設で、温泉は麓からポンプアップで、それゆゑ掛け流しではないでせうが、眺望のよい内湯と天空の露天風呂は、充分の魅力。

平日の為か、男湯は誰も居らず、殿様(バカ殿?)気分でした。

(写真は、パンフレットから)

紹介のサイトは、
こちらにあります。


なまらナイト

2008-10-27 | やまがた抄


先日、NHKのゴールデン・タイムに、ついに進出した”今夜はなまらナイト”
勿論、山形局だけでせうが、快挙! です。

この散発的な番組、以前から好きで、ラジオでも、テレビでも、出演者が全編山形弁(基本的に、村山地方弁、ですがー)でのトーク、です。

山形県の場合、言葉は大きく5~6ブロックに分かれ、先回の放送でも話題になってゐた芋煮のレシピもおそらく同様でせう。
ずゐぶんと以前、山形市の河原で試しに”庄内風”の芋煮を作ってゐたら、近くのご婦人方に”激しく!”非難されたことがありました。

ことほど左様に、同じ県内でも食文化が違ひ、それがまた、豊かさになってゐると思ひます。
”なまらナイト”は、そんな豊かさを感じさせてくれる番組、です。


公式サイトは、こちら

ピザを食ひにー。

2008-10-25 | やまがた抄
以前から約束で、子供達をピザ屋へと連れて行く。
すこし、色々な話もありました。
廃校になった小学校を改装した、少し変はった店。

ずゐぶんと久しぶりに行ったら、メニュウの値段もすっかり上がってゐて、
それでもやはり、しっかりとした生地に舌鼓、です。













秋は、やはりー

2008-10-24 | 音楽を
やはり、秋が深まってくると、これから初冬にかけて、無性にブラームスが聴きたくなる。

特に、二重にも、三重にも屈折したやうな室内楽がたまらない。
(小生の、性格の暗さか?!)

最近、山形県出身の西原 稔氏の音楽関連の本を読んでゐる。
『ブラームス』といふ評伝を読みましたが、とても丁寧に描かれてゐて面白かった。




特に、”ニーチェがブラームスの作品を「無能のメランコリー」と批判した”といふくだりや、意外やシューベルトの曲ををこよなく愛してゐたといふこと、また、交響曲の一番へとたどり着く長い道程での紆余曲折に改めて感動する。


そして、山の地図を求めに立ち寄った本屋で、ピアノ版による交響曲を見つけ、面白く聴いてゐる。



以前から、NAXOSがシリーズ化してゐる、ブラームス作品の4手によるピアノ作品の一枚です。
2台のピアノための交響曲第3番と第4番が収められてゐました。(連弾ヴァージョンもあるのですが)奏者たちの一寸弱い感じは割り引いても、街と別荘地を行き来してゐたブラームスの、勁さと弱さが同居するやうな、とても愛すべき演奏でした。


『善き人のためのソナタ』

2008-10-20 | 映画雑感


TVで、『M:I-2』を見始めたら、余りにツマラナイので、借りてきたDVDを時間つぶしに見始めたら、見事な佳作、でした。
2時間余をあっといふまに見てしまひました。

『善き人のためのソナタ』

久しぶりに、映画らしい映画を見ました。
主人公の、東独の諜報部員を演じる役者が素晴しい!

冒頭では、冷酷な盗聴者を凍るやうに演じ、しかし次第に盗聴の対象者たちの息吹や西側の姿に揺らぎ、やがては党を裏切る行為に走る姿を、まったく、天才的に演じてゐます。

エキセントリックではない、ドイツ語の響きも素敵で、すこし、彼の出演作を探してみやうかしらん。

公式サイトがありました。
こちら、です。

夕餉は、芋煮…

2008-10-16 | 大岡山界隈
最近、公休日の夕食は、小生がつくることが多くなった。

もともと料理を作るのは好きな方で、
先日の、ファミリーの芋煮会を中止にしてしまったので、そして、我が家の里芋も収穫時期になったので、遅ればせながら、芋煮をつくる。

肉は安い肉だったが、里芋のやはらかさは極上で、甘露!
秋刀魚にカボスをかけて、旨い秋の夕餉ー。







蔵王

2008-10-13 | 再び、山…
絵に描いた”中高年登山”のやうに、また、山に登りたくなり、先々週スポーツ店でトレッキング・シューズを求め、足慣らし、シューズ慣らしのつもりで蔵王をトレッキングしてきました。

30年ぶりくらゐの山歩き、です。

暫らくは、県内の低山を二ヶ月に一度くらゐのペースで登るつもりで予定をたててゐます。


蔵王自体も初めて歩き、好天に恵まれた展望は、360度でした。











     ”お釜”です。






     月山!


     福島の山々(安達太良?)


     朝日連峰!


     北蔵王


     取材のヘリコプター!


名作

2008-10-10 | 雑記


昨夜から、ドラマ「風のガーデン」が始まりました。

一回目の放送でしたが、すでに、名作のかほり、です。
冒頭の、緒形 拳さんと大滝秀治さんとの2老人の掛け合ひからして、絶妙な”おかしみ”をみせて、見入ってしまひました。
名作「前略おふくろ様」を彷彿とさせる、倉本節、です。

都会で忙殺される息子、北海道の自然のなかで飄々と生きる父、といふ設定は少し気になりますが、それでも、きっとこの先、こころ休まる世界が展開されてゆくのでせう。
久々に、待ち遠しいドラマ、です。

公式サイトがありました。こちら です。