やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

セット・アップ2

2010-03-25 | やまがた抄


先日パソコンを預けた義父から、ヘルプ!! の連絡がくる。

将棋対戦のソフトを入れたいが、”シーデー”の扱ひがわからんー、といふ。
トレーの調子が悪かったので無理もなく、春の雪の中をでかける。

久しぶりに立ち上げたPCは、予想通り、セキュリティのアップ・デイトにも無関心で、
”さういへば、何か、下の方に印がでてゐたなあ”と感心され、チェックを済ませてから将棋のソフトをいれる。

小生は、まったく先を読むことが出来ない人生を送ってきたそのままに、囲碁・将棋類はまったくわからず、それでも結構本格的なソフトで、初期設定をすませて義父は対戦を始める。

初心者クラスに設定したのだけれど、数局めには”大手!”とPCに云はれ、義父は”最初の画面に戻すにはー”と笑ひながら再び画面に向かふ。

義母にも、町内会の人にも、”80を過ぎてからパソコンかい?!”と驚嘆の顔をされ、一寸義父は自慢げ、だった。

出張料は、玄米10キロ、ほどー。


弥生、庄内…

2010-03-22 | やまがた抄
「庄内の魚が食べたい」といふ兄弟夫婦の要望で、二年ぶりに酒田へ魚を食べにゆく。
天候は悪かったけれども、雪の月山を越ゑて、何とか10時半過ぎに着き、限定食の枠に滑り込む。



11時半のオーダースタート時には長蛇の列。




小生が頼んだのは、鯛の御つくりと蟹汁。
これで、1,500円!






会場で雛飾りのポスターを見て、市内の旧家へ。




初めて、本格的な傘福の飾りを見る。





豪商だったその家の娘は、紅花染めの着物を着てゐたらしい。



春、近し2

2010-03-17 | 大岡山界隈




湿った雨雪になって、その雪も雨に替はって、庭先には勿論雪の名残りもなく、隣家の梅と競ふやうに、福寿草と蕗の薹が咲きはじめた。

数日おきの寒さと暖かさの繰り返しですが、やはり、今年は本格的な春が早さうで、民間の天気予想会社では、4月上旬の櫻の開花ー、なんて予想もでてゐますが、流石にそれはないだらう、と皆と話してゐますがー。


『金輪際』

2010-03-16 | 本や言葉


車谷長吉氏の『金輪際』といふ小説集を読む。

名作『赤目四十八瀧心中未遂』を読んで以来です。
(映画化されたものは、一寸後半が冗長でしたが、韓国人役をこなした女優、寺島しのぶさんの存在感は見事、です)

最近、朝日新聞の土曜版だったか、妙な人生相談のコーナーがあって、回答者のひとりが車谷氏で、本当に妙なコーナーで、その回答には一筋の光を当てるでもなく、否むしろ、人生やめた方がよいですよ、早く死んだ方がよいですよ、みたいな回答ばかりで、でもその飄々とした視線を小生はとても面白く読んでゐました。

そして、小説集もそのままの視線のもので、戦前の小説のやうな、夢も希望も、倫理も純粋もないやうな世界が繰り広げられてゐる。
そして、その地獄曼荼羅のやうな世界が、とても面白い。
病み付きになるやうな世界、です。


春、近し

2010-03-14 | やまがた抄


山寺の近くの現場へ下見に出かけました。

少し早めに着きさうなので、ひと休みしやうと車を止めると、前方に蔵王の山並ー。
世の中は日曜日ですが、小生は仕事ですので、そのまま近寄りたい気持ちを堪へて、せめて写真にー。

暖かな空気のもとで、残雪が輝いてゐました。
その少な目の雪をみると、なるほど、今年は櫻が早いかもしれない。
さて、櫻の誘ひをしてしまった数組の方々の調整をどうしやうかしらん。

春、遠し

2010-03-13 | やまがた抄


仕事で、尾花沢市の郊外へ行く。

山形市内ではほとんど雪はなくなってゐますが、さすがに、まだたっぷりの雪の層で、時折よこなぐりの華が舞ふ。

人口減少に歯止めのかからないところですが、そこで暮らす方は、まあこんなものだ、と自適とも諦めともつかない笑ひ顔をみせるが、過酷な現実のさ中にはあります。

そんななか、お客さんとも話題になりましたが、それにつけても、新しく国を変へるといった方々の体たらくぶりが、悲しいほどにTVや新聞を賑はせてゐる。

雛を、だす

2010-03-12 | 大岡山界隈


明日の休日、特に用事ないでせうー! との家人の命令で、遅まきながら雛人形をだす。
いつもは、もう少し早いのですが、天候が悪かったもので、延び延びになってゐました。

といふよりも、すっかり持ち主のいなくなった人形たちは、年にいちどの虫干し状態の飾りつけで、2階のTVルームの一角に寂しく鎮座する。

モーツァルトが愛した街のDVDをかけながら、そして彼の音楽を聴きながら1時間ほどですませるが、毎年のことながら、こころ寂しい作業である。
(三人官女の中央の方が未亡人だった、といふことを、この歳になって初めて知りました。きっと、いろいろあったのだぁ…)

『悼む人』

2010-03-11 | 本や言葉


天童荒太氏の『悼む人』を読みました。
傑作! です!!

ずゐぶんと以前、『家族狩り』を読んで衝撃を受け、『永遠の仔』にも感動し(TV化されたものも面白かったですが、原作の迫力には及ばなかった…)、その他の作品も読ませてもらって、この寡作の小説家にはいつも驚かされてゐる。

この『悼む人』も、いや彼の小説はいつもさうなのですが、読むのが辛くなるほど、激しくこころに迫り、作者の言葉が45度に胸に突き刺さる。
見ず知らずの人間の死を悼むために放浪の旅を続ける主人公の姿自体が異様ですが(この姿は、なぜか、遠藤周作の描く、優しく無力なイエスの姿にダブるー)、”亡くなった人の本質は、死に方ではなく、誰を愛し、誰に愛され、何をして人に感謝されたかにあるー”と語る姿には、不覚にも小生も自問してしまふ。

緻密な、まったく緻密な構成で作り上げられた小説ですが、ただ終章とエンディングには多少の疑問が残り、終章に関しては凛とした主人公が意外に簡単に女性を抱き、エンディングは予想されたものでした。

最近、『家族狩り』が大幅に改訂されて文庫になったさうです。近々、読み直してみたいものです。

公式サイトがありました。こちらです。

雛祝ひ

2010-03-07 | やまがた抄





孫娘の初雛でしたので、先方からの祝ひの席に行ってきました。

まだアパート住まひですので、6畳の部屋に両家の親御たちが処狭しと集まり、お茶と菓子でお祝ひをし、ホテルで食事となりました。

内、外関係なく、血をつなぐ者がテーブルの一角で無邪気に笑ふ姿をみてゐると、流石に小生も年をとったと思はざるをゑず、さあ、これからどんな生き様を残してゆくのか、とガラス越しの蔵王の山に問ひかける。

セット・アップ

2010-03-01 | やまがた抄


休日の今日、義父の家のネット接続日に予定してゐた。

順調に接続やセット・アップを済ませ、ネットにつなげてトップペイジをYahoo!にしたら、お笑ひコンビのやうに「ヤホー、っていふのかー」と感心された。

デジカメから取り込んだ写真のなかに夫婦の旅行の時の一枚があったので、それを壁紙にししたら、最初は嫌がってゐたが、マンザラでもないやうだった。

小学生用のタイピング・ソフトと、○○防止用に脳の活性化ソフトを入れ、勿論、当初の目的の将棋対戦ソフトも入れて、義父の目はランランと輝いてゐた。

周囲の呆れ顔をよそに、早く、はがきソフトの住所欄を埋めて、プリントしたい、といひ、すでにプリンターを視野にいれてゐた。