やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

『三島通庸と妻』

2009-05-28 | 本や言葉


『三島通庸と妻』(阿井景子著/新人物往来社)、といふ本を読む。

世に、土木県令、鬼県令といはれた明治初期の山形県の知事の、特に山形でのその仕事と家族との姿を描いたものである。

改めてその姿をたどってゆくと、なるほど、現在の山形のグランドデザインを創った人物であることに感動する。

巷間、彼の評価は色々であるけれども、また、彼の辣腕の下で泣いた山形人も沢山ゐたに違ひないけれど、道路計画、都市計画、教育計画、医療計画、そしてサクランボ、等々への並々ならぬ彼の情熱が現在もきはめて身近な形として残ってゐることに驚く。



高橋由一が描いて有名な、当時の市街の絵のあるサイトがありました。
こちら、です。





今年も…

2009-05-25 | 大岡山界隈


今年も、イチゴが生り始めました。

昨年から、近隣の栽培農家の方から頂いた苗のお蔭で、とても美味しい実がなり続けてゐます。

昨年好評だったので、家人は気をよくして、さくの量は2倍になってゐます。
結果、おそらく、毎日カゴに一杯の収穫になるのでせう。

土と日差しだけでの路地ものですから、多少の酸味と甘さで、甘露、です。

霧のガーデン

2009-05-23 | やまがた抄
数日前、地元のTV局で、西蔵王にある個人のお宅の庭を紹介してゐました。
なかなかに素敵な感じで、週に数日、数時間見せて頂けるとのことでした。
(入園有料)

幸に、休みと合ったので、早速に見に伺ひました。

おそらくきっと、県内に個人でこれだけの広さを維持されてゐるのもまれなほどの広さで、その広さと、如何にも花々が好きですといふ手作りの姿が見事な庭でした。

特に、沢近くのクリンソウの園は、色の重なりが素晴しく、再訪の大きな楽しみが出来ました。

家の方にも親切に案内していただき、来訪者が切れたのでどうぞ、と自宅まで上がらせて頂いて、いろいろ楽しい話を聞くことも出来ました。

山が近いから、結構ガスもかかります、といふ話に、小生は、霧のガーデンと勝手に命名してきましたがー。


HPも出されてゐました。
こちら、です。































シフのバッハ

2009-05-21 | 音楽を


アンドラーシュ・シフの、新しいバッハを聴く。
ライブによる、ゴルトベルク変奏曲。

シフのディスクは、モーツァルトが数枚に、シューベルトの全集くらゐだった気がする。どれも破綻のない演奏ですが、逆に、印象も少なかったやうな記憶。

いつだったか、NHKで放送されてゐたモーツァルトのピアノ協奏曲の海外の演奏会シリーズで、とても素敵な演奏を聴いた。

そして、ライブでのバッハ。
50代にして、この新鮮なバッハか! と驚きながら聴いた。
山の沢の水のやうに、少し甘味があって、そして、透明な音色。

ゴルトベルクといへば、グールド、といふ絶対的な存在がありますが、
ここでの演奏は、それをみごとに肩透かししたやうに、美しく、ただ美しく、ピアノの音が流れてゆく。



そして、庭先は、初夏の気配ー。







敗者、か…

2009-05-13 | 大岡山界隈


五月の風を受けて、庭で、モッコウバラが元気に咲いてゐる。


小さいけれど、地獄のやうな日々が続いてゐる。

遙かに、昔、家業が倒れ、一家離散となり、すべてを失ひ、そのときも本当に心が痛かったけれども、今も、それ以来の、心の痛い日々が続いてゐる。

もう、そんなに、辛い日々は要らないのだけれどー。


名佳作、です

2009-05-07 | 映画雑感


『おくりびと』見ました。

なるほど、素晴しい佳作です。

全編、山形でのロケから生まれでるリアリティがとてもよい。

上山のスナックだったといふ実家の風景など、とても現実味があり、死といふまぎれも無い事実と向かひあふ主人公たちのバックを支へてゐる。

本木雅弘氏は見事な演技でしたが、意外に広末涼子氏の演技もとてもよかった(初めて、彼女の演技を上手いと思った)。

厳とした納棺のシーンが続くので、やはり、ラストはあんな感じになるのかな、とは思ってゐましたが、良くも悪くも、あのラストでないと外国の方は滅入ってしまったかもしれません。


ロケ地をうまく紹介してゐるサイトがありました。
こちら
です。


櫻の園へ

2009-05-06 | やまがた抄
連休の最後の日、本日は小生も人並みの休日。

一昨日、お客さんからコゴミを沢山頂いたので、今夜の蕎麦の天ぷらの具にもうひと品と、山へ山菜を見つけにー。
今年は、流石に季節が早く過ぎてゐて、タラノメのみ収穫ー。

気が付くと、初めて見る、遙か瀧山を望む小さな溜池の場所へ。

街ではすでに言の葉に上らなくなった山の櫻が、人知れず、自らの春を見せてゐる。

















そして、も少し山菜をー、と車を走らせてゐたら、櫻の園へ入り込んだ。
山形市が整備してゐる場所ですが、サトザクラの色々な種類が見事に集められてゐる。
山櫻とサトザクラの園にする計画、だといふ。

季節の終りに、小さな楽しみを見つけました。












ワールト、素敵です

2009-05-04 | 音楽を




NHKで、エド・デ・ワールトがN響を振った姿を放送してゐました。

朝、TV欄で目に止まった時から、すこし、楽しみにしてゐました。

フェスティヴァルの一環で実現したらしいその組み合はせと演奏は、そのときのプログラムとともに、とても魅力的なものでした。

TVでは、堂々と、ベートーヴェンの5番を振ってゐましたが、特に後半が素晴しい演奏で、音の大きさではなく、音楽の大きさが鳴り響いてゐました。

以前、彼とオランダのオーケストラとでのマーラーの演奏が俄然気に入り、そのいくつかのディスクがありますが、こんな素敵な指揮者が(60代後半かー)割と地味なポジションにゐるのが少し残念な気もします。


(画像は、NHKの放送より)

季節は好日ながら

2009-05-01 | 大岡山界隈



家人のひとりが、緊急入院となった。
検査の結果がわからず、まだ、安心もできない。

先生方の診察時、休憩室に逃げると、初夏を迎へ始めた蔵王の山並みが美しい。
季節は好日ながら、またしばらく、慌しい日々になる。




病院から帰ると、庭先に、黒椿が咲き始めてゐた。
そして、今年初めて、新たに植ゑた白の椿も咲き始めた。