やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

イカリ

2009-04-27 | 大岡山界隈


ずっと慌しい日々が続いてゐて、出勤の時に、「椿が咲きそろった、雪柳が咲いた、牡丹の蕾が大きくなってゐる、等」と眺めながら出てゐましたが、気が付くと夏椿の根元は、イカリソウの花が満開で、いつの間にか、株も増えてゐたやうです。

錨を降ろした生活よりも、怒りの多い事柄がおおく、悲しい現実です。

残花

2009-04-25 | やまがた抄


友人の三回忌を、花吹雪とともに送らう、と目論んでゐた会の代表の気持ちも虚しく、荒れた天気の烏帽子山公園では足元も悪く、山櫻が咲く墓地で皆で手を合はせ、赤湯の街中でささやかな昼食を取りながらひとしきりの昔話にー。

埴谷雄高の「死霊」がとりもつ仲間たちの話に、墓地では気丈に振舞はれてゐた母堂の声が震へる。
55歳で先に逝った友人の登山姿が、テーブルの中央で小さな額の中で笑ってゐる。

「来年もまた、ぜひー」と涙ながらにいはれて、雨に叩きつけられてゐる花びらを見る。


今年は、近所で…Ⅱ

2009-04-19 | 櫻探訪
来週末、南陽市の烏帽子山公園で、櫻吹雪きと共に、知人の三回忌を予定してゐる。

ので、行くつもりは無かったのですが、新聞とネットで置賜地方の開花情報が五分咲きとでてゐたので、カメラだけ持って出かける。



遠目にもすっかり人間に囲まれてゐる久保の櫻の横を過ぎて草岡へ向ふ。

街中で、鮮やかな色の櫻が目に入り、立ち寄り。
大山櫻、だといふ。
京都から運んだといふもみじとのコントラストが美しい。









久しぶりに、草岡の櫻の横の駐車場へ入ると(以前は、ただの空き地でしたがー)、すでに多くの観光客。
以前は、1mほどのあぜ道だったところはすっかりと整備され、いつの間にか千二百年櫻とされた(おそらくは、八百年前後程でせう)草岡の櫻が、翔と立ってゐる。

さほど痛んではゐない姿にすこし安心する。











十二の櫻に立ち寄ったのも、7,8年ぶりかー。
三代目といふ、樹齢二百年ほどの江戸彼岸が田園のなかに凛と立ってゐる。










奨学櫻
といふ、樹齢八十年の染井吉野。
姿は、美しい。





子守堂の櫻
以前よりは、花付きが悪くなったやうな気がして、すこし心つらいものがある。




以前でしたら、見る人もまばらだった赤坂の櫻にも、近くに大きな駐車場スペースができ、やはり多くの方が来てゐました。
この櫻も、7、8年ぶりに逢ふ。
千年前後の樹齢といはれてゐるが、その細い枝先に渾身の花を咲かせてゐる。
その姿をみると、なるほど、この櫻は、神に近くなってゐる、と思ふ。








今年は、近所で…

2009-04-18 | 櫻探訪
急に登場の花咲か爺さんの実力で、開花即満開の状態になり、
すっかりスケジュールも狂ひ、公私の調整もつかず、残念ながら、今年は近所の櫻だけになりさうな気配、です。

車で15分ほどの、見滝寺へ行きました。
満開の、吾妻彼岸の枝垂れ、です。

来られる人もまばらで、いつもながら、至福のひと時、です。























帰路、一寸寄り道で山寺へー。

まだ五分咲きほどの染井吉野でしたが、ずゐぶんと多くの観光客に愛でられてゐました。
(台湾の方が多いのには、一寸驚きでした)







予想外に…

2009-04-13 | やまがた抄
風邪気味でしたので、昼から用事を済ませに大通りにでると、街路の櫻が満開になってゐるー。

ウム? 山形市と鶴岡市は、確か土曜日に開花、と報じてゐたはずでしたが、
なんと、二日にて満開!!

確かめに、馬見ヶ崎沿ひを走ると、確かに、満開間近かー。


明日は雨になるといふので、急遽、夜櫻も見に行きました。


これでは、いつ他の櫻を見に行ったらよいのか、予定がすっかり狂ってしまひました。
25日には、知人の三回忌を櫻と共に送る予定があるのですが、葉桜に載せてー、となるやもしれません。

本当に、今年の気候は人騒がせ、です。



















不覚…

2009-04-09 | やまがた抄


急激な暖かさで、侘助椿が咲き始めたと喜んでゐたら、
あたりを漂ってゐた杉やその他の花粉を吸ひ込んでしまったか、
あるひは、春風邪か、急にひどい状況になりました。

何十年と花粉症には無縁でしたが、歳のせゐかしらん、抵抗力が無くなってきてゐるのかー。

春迎へ

2009-04-06 | 大岡山界隈












昨夜は、一寸辛い話もあったのですが、穏やかに晴れた一日、
タイヤの交換をし(3台は、最近辛くなったー)、雪囲ひをほどき、
ひと冬に痛んだ枝を剪定し、庭の砂利の凸凹を直し、
やっと、春迎へ、です。

ここ数日の暖かさで、庭の隅でもそれぞれの花が「出番かぁー」と咲き始めてゐます。

来週には、山形でも櫻の便りでせう。
さて、今年は、どこの櫻を見にゆかうかしらん!

櫻の死

2009-04-02 | 櫻探訪
十日ほど前でしたか、新聞の山形版が一本の櫻の死を報じてゐました。
昨年はまったく花が咲かず、すでに枯死してゐる、との記事でした。

中山町にある、お達磨の櫻、です。
以来、気になってゐて、やっと見に行く時間がとれました。

その姿に、悄然としました。










そぼ降る冷たい雨のなかで、立ちつくすその姿に、声もでませんでした。
樹齢500年とも、600年とも云はれた名櫻でしたが、今、この春に、人は(小生も含めて)一本の櫻を死に追ひやってしまったことの罪を感じます。

近くに高速道路が出来たので、水みちを切ってしまったのかもしれません。
周りの若木の櫻は根を延ばせたのかもしれませんが、老いた彼には、すでにその力もなく、もはやこれまで、と生きる力を断ってしまったやうです。

3年前に行った時も、その痛々しいほどの姿に涙し、見に来てゐた老婆が涙を流さんばかりに「痛ましい…」と声を上げてゐました。

3年前の写真が↓です。
6年前には、けれどしかし、老いてなほ、江戸彼岸らしい、ちいさく強靭な花を付けてゐたのですがー。