やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

谷地中の石鳥居

2008-05-19 | 山形の鳥居、を巡る
天童市の郊外にある、谷地中の石鳥居

以前、旧い白黒の写真を頼りに探したことがありましたが、まったくわからず、
偶然、数日前に所在の前の道路を通過、ゆっくりと見に行きました。

以前見た写真では、倒壊寸前のやうな感じでしたが、いやいや、見事な存在感です。
5、600年前のものなのかー。
近くにある、水晶山といふ山の山岳信仰のために立てられたらしいのですが、
惜しむらくは笠木部分が完全になくなってゐて、まるで古代遺跡の赴きですが、
直径1m近くもあらうかといふその姿は、中世のエナジーを感じるに充分、です。















八幡神社の石鳥居

2006-04-16 | 山形の鳥居、を巡る


山形市の南部、蔵王成沢の八幡神社にある石鳥居です。















「元木の石鳥居」と共に、深く瀧山信仰に関はりのある鳥居です。
平安の頃のもの(1000年前後の昔)、といはれてゐます。
詳細は不明なところが多いですが、それに近い年月を経てゐるのは間違ひありません。


現在の鳥居の方角が、信仰の対象になった瀧山とは、すこし違ふ方角になってゐますので、瀧山の閉山、信徒の離散等々の果てに、この地に移ったのかもしれません。

元木の鳥居と共に、こんな簡単な石の石造が、幾多の地震にも耐へて、千年の時間をやり過ごしてゐることに、改めての感動を覚えます。




元木の石鳥居

2006-03-16 | 山形の鳥居、を巡る




山形市鳥居ヶ丘にある、通称「元木の鳥居(御立の鳥居、とも云はれる)」です。
狭い路地の一角に、その姿のみを残してゐます。


日本で最古の石鳥居といはれ、建立は平安時代の頃、らしいですが、詳細は不明です。1000年前後は経ってゐる、といはれてゐます。




その、存在感は、圧倒的です。
1m近い柱、大きくせり出した笠木。
不釣合ひなほどの、小さな額束と貫。





むかし人が、まだ、神を畏れてゐた、表れでせう。


住宅街を少し抜けたところから、この鳥居の信仰の対象になった瀧山が見へました。
まだ、春遠い姿です。












羽黒の大鳥居

2005-09-30 | 山形の鳥居、を巡る

昭和初期に、個人によって寄進されたといふ、
高さ20m、巾15mの、東北で有数の大鳥居。

この先は、月山、羽黒山を含めた、聖域の場所に入ってゆきます。

10年ほど前でせうか、羽黒山の宿坊で、ミニ修行をしたことがありました。
最初はメンバーが足らないので急遽参加したものでしたが、
二泊三日の後に、一緒に参加した知人と、
世俗の垢がとれたやうだ、と喜んで山を下る道を歩いてきたのですが、
今はまた、どっぷりとした世俗の中でもがいてゐます。
(´ヘ`;)とほほ・・

高房神社の石鳥居

2005-08-24 | 山形の鳥居、を巡る
高畠町の街を外れた道沿ひに、忽然と現れました。

実は別の鳥居を探してゐたのですが(未だ見つかりませんが)、
境内の案内を読むと、室町時代のものだとのこと。
時代的には千年近く前になるので、やや怪しい気もしますが、
かつては、山の中腹に建ってゐたかもしれない、とのことで、
その説明の方が浪漫的です。

境内の庭が美しい、とPRもされてゐたのですが、
時間もなく、見送りました。
秋の一日、見ることが出来ればと、楽しみに残してきました。


村山の石鳥居

2005-08-04 | 山形の鳥居、を巡る
村山市楯岡にある石鳥居、です。
約600年前のものとされてゐます。

建立の対象が、横の道の先にある小松沢観音(最上三十三観音札所)なのか、
その先の甑岳なのか、定かではないやうです。

現地を訪れてみると、最近道路の拡幅整備がされたやうで、
役所の計画担当者の戸惑ひがまともに現れたやうに、
まるでとってつけたやうな”整備”になってゐます。(怒)

近くには「雪の観音」といふ、中々よい観音様もあるのですが、
また、東日本最大といふバラ公園も近いのですが、
こんな迷惑扱ひをされて、いっそ壊してくれ、と云ってゐるやうに
悲しく建ってゐるやうでした。

「犬の宮」「猫の宮」

2005-07-30 | 山形の鳥居、を巡る
高畠町に、一寸変はった神社があります。
二十年ぶりくらゐに立ち寄ってみました。

共に、名の通り、犬と猫を祀った小さな神社です。
それぞれに、動物の供養やたたりを恐れて祀ったいはれがあります。
現在は、ペットブームなので、参拝する方も多いやうです。
鳥居としての特色は特にありませんが、強引にカテゴリーに入れてしまひました。


こちらが、「犬の宮」です。




こちらが、「猫の宮」です。




近くにあった、変な杉、です。「たこ杉」といふさうです。



瀧山三百坊の石鳥居

2005-07-20 | 山形の鳥居、を巡る


                   

瀧山地区は、山形市の西蔵王近くにあり、山形市街から正面に見へるのが瀧山です。
その瀧山の裾野の一角に、今から1000年前後の昔、
三百もの、実質数ではなく、つまり非常に多くの宿坊を従へた大寺院があったとされてゐます。

激しい栄枯の果てに(寺院のよすがを求めるものは、全て取り壊されたといふ説があります)、
今は、穏やかな高原のさまになってゐます。

それでも、もっと下の集落のお客さん(集落の最長老の方でしたが)は、以前、
畑の中から10センチ程の仏像を見つけたさうです。是非みたい、と申し出ましたが、
家宝にしてゐるからと断られました。残念です。

わずかに残されてゐる古道の先に、鳥居はあります。
時代的には、少し後になって立てられたものらしいです。
かつては、この鳥居から松並木が続いてゐたさうですが、今はそれも株跡だけになってゐます。

あるひは、かつて、歌人西行も踏みしめたかも知れない道跡に、
赤錆色の柱が木々の蔭で時空をやり過ごしてゐます。

清池の鳥居/天童市

2005-07-06 | 山形の鳥居、を巡る
清池(しょうげ)の石鳥居、です。

仕事である場所を探してゐたら、偶然、この鳥居の横に出ました。
近くの工業団地に似た場所があったので、以前から、そこだらう、と
思ってゐたのですが、小生の勝手な先入観でした。

山形の三大石鳥居と云はれてゐる内のひとつです。
5、600年前のものとされてゐます。

束や貫が欠損してゐますが、威風堂々としてゐて、見事な鳥居です。
やはり、山岳信仰の過程で出来たものらしいですが、
今はその向きがあらぬ方向を向いてゐます。

太い幹の染井吉野に守られるやうに建ってゐました。
桜の季節、まう一度、訪れたいと思ってゐます。