やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

冬隣り

2010-10-27 | やまがた抄


昨夜の仕事帰り、国道の温度計は5度でした。

青森や北海道では、はや、平地で雪降りの姿ー。

山形でも蔵王の山々は白くかすみ、図書館の帰り、西蔵王高原まで上ってみました。
瀧山も、白い冠を抱いて、冬隣りの姿です。

やはり、この冬は、厳しい寒さに見舞はれる、かー。

納める

2010-10-25 | やまがた抄


甲州へ行ってゐました。

6月に急逝した妹の納骨です。

急ぎ定められた墓地は、遥かに、甲斐駒ケ岳や八ヶ岳を望む高台にあり、妹は特に山が好きだった訳でもないが、また、働きづめでさしてあちらこちらへ出掛けた話もなかったが、やっと静かにその遺骨が収められた。

吹く風と、降り注ぐ光の中に故人はいつでも在りますからー、といふ住職の言葉が心に沁みて、けれど、哀しい。

遥かな山なみを眺めると、兄としての拙さだけが湧き出てくる。




すこし時間があったので、恵林寺と景徳院へ行った。
共に、三十年ぶり以上の再訪ー。




二十歳過ぎのころ、共に建築家を目指してゐた友人と徹夜で飲んで、何故か、恵林寺を見にゆかうとその足で行って以来です。
(思ひ出しました、夢窓国師の庭園を見やう、との話になったからでした)

その友人は、その後成田闘争へ身を投じ、時折来ては激論を広げてゐた。小生は、建築屋の端くれにはなったけれど、共に、夢は叶はなかった。

織田信長に抵抗し、その山門で焼死したといふ快川国師の志が凄まじい、けれど美しい山門に再び会ふ。




景徳院は、以前武田信玄と武田勝頼を調べてゐた頃に一度行った以来です。

武田家滅亡の道を作ってしまったと云はれてゐる勝頼の終焉の地の近く、です。
無念さに満ち溢れてゐる場所です。
妙な妖気を感じます。


そして、秋明菊

2010-10-13 | 花や樹や


金木犀のかをりが一週間ほどで終り、入れ替はるやうに、秋明菊が咲き始めてゐる。

菊でもなく、日本産のものでもないのに、その命名は、この時季の不如帰とともに、
日本の秋を感じるのに充分な名前、です。

楚々とした花とは違ひ、繁殖力も旺盛ですが、花言葉が「忍耐」なのださうで、むべなるかな。

庄内へ

2010-10-11 | やまがた抄
登山の予定でしたが、迂闊にも足首を捻挫してしまひ、まだ完治しないので、伸ばし伸ばしになってゐた、庄内の観音巡りへー。

今年は、三十三観音でご開帳をしてゐるので、そして、高速が無料なので、何とか済ませたいと思ってゐます。

今日は、一日がかりで11ヶ所を巡る。

月山では雨でしたが、平野に下ると穏やかな天気になり、終始鳥海山に見守られながら、各所を訪ねました。名刹にも出会へました。

特に胸を打ったのは、吹浦の高台に立つ観音堂でした。
確か、作家・森 敦氏の奥様の故郷だったはずです。
海岸線を走っても、その観音堂の境内に立っても、目に入るのは荒ぶる日本海の姿です。点々と散在する家々も、まるで、定めに従ふやうに、時に抗ふやうに、息をひそめて建ってゐます。

そこでは、やはり、五色の布に、託すよりすべはないのかもしれません。

















ネビル・マリナーのブラームス

2010-10-06 | 音楽を


日曜の夜でしたか、ネビル・マリナー/NHK響のブラームスの一番の演奏を
映してゐました。

ブラームス~モントュ~マリナーといふ直伝の流れがあったのを初めて知りました。

そのマリナーも、既に85歳になった、といふ。
なるほど、素敵なブラームスの演奏でした。
先月、サントリー・ホールでの演奏だったやうです。
編成が少し大きすぎて、ブラームスの若さと気負ひがかき消される感もありましたが、
音の響きもまろやかでした。
小生の好きな第三楽章から終楽章にかけてのオーボエの響きに潤ひとコクがなくて
その点は一寸残念でした。

お元気で!

2010-10-05 | やまがた抄


先日の芋煮会当日、山形市内で花展が開催されてゐて、文が添ゑられたチケットを頂いてゐました。
盛り上がる芋煮会を横目に、陽は西に傾き始め、焦り気味の小生は、一寸無理を云って4時頃にお開きとさせてもらひました(鍋やシート等が小生のものでした、ので中座も出来ずー)。

煙の臭ひたっぷりの衣類もそのままに、何とか会場へ駆けつけ、幸ひにも会場入口で生徒さん等と話す先生の姿を発見し、御礼の挨拶をー。

いつも、野にあるやうに、花を生ける先生の作品はすぐにわかり(といふよりも、会場を埋め尽くした力こぶ満載の作品の中では異色に近い…)、流木にご自宅にあった数種類の花を生け、その中からすっくと紅い曼珠沙華が立ってゐる景色は、久々に先生の変はらぬ世界が見られて嬉しい限り、でした。

聞けば、来年は90歳になられるといふ。
今年も、櫻見のお誘ひもしてゐたのですが、都合がつかず、けれど節目の来年は必ず古木の櫻をご案内しますから、とごった返しの会場で櫻の約束をする。

芋煮会

2010-10-02 | やまがた抄
恒例の、盛り場研究会(ほとんど、飲み会ばかりで、研究はなくなってしまった、ですが…)の芋煮会、でした。

朝の4時半に場所取りで、それでもラストワンに近く、年々きつくなります。

昨年の要望で、今年も我が家のサトイモでしたが、昨日掘ったら、悲しい位の不作で、数回分の収穫きりありません。

それでも、ワイワイガヤガヤ、芋煮をつくり、好天のもとで、本格的に飲む人、何故か焼きたてのパンをかじるもの、等々で一日を終へました。