やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

アル・クルーのジャズ

2005-04-30 | 音楽を
                  (写真は関連有りません。某日の夕焼けです;^_^A)

ギタリスト、アル・クルーの「トリオ Vol,1」は
いつ聞いても新鮮な安らぎを感じます。

1950年代のバニ・ケッセル(ギタリスト)と同じスタイルですが、
当時の、飛び跳ねてゐる感じはなく、
いや、ある意味、1960年代、1970年代のジャズ自体の
変革の時代を経てゐるからこそ深みのある演奏になってゐます。

ジャンル分け(日本人のすきな?)にとらはれない、心やすまる音が
全曲を貫いてゐます。

アルバムの選曲もよく、特に6曲目の「これからの人生
 (What are you doing the rest of your life)」
は、最初の爪弾きの音からこの題名が持つ(何と見事な訳!)
世界を作りあげてゐます。

安っぽくも無く、勿論下品でもなく、けれど、妙に高尚な処も無く
中高年には(?)打ってつけの演奏です。f^_^;)
全編、ベースの安定したバックアップも特出してゐます。

御達磨の櫻

2005-04-29 | 櫻探訪

「御達磨の櫻」です。
山形市の隣り、中山町にある、樹齢600年余の江戸彼岸です。

この櫻も、年々、その花付を悪くしてゐるやうな気がします。
県南の「久保の櫻」(樹齢千年?)は以前に樹医の方の指導の元、
大掛かりな手術をし、花付を蘇生させてゐますが、
この櫻は、かつで大きな伽藍があったといふ寺の跡地で、
幹に大きな空洞を持ちながら自らの余命を保ってゐます。

開花時期には、近くの老人達が三々五々集まり、
心配さうな顔つきで花見をしてゐます。
ある意味、幸せな櫻なのかもしれません。

ケンペのブラームス

2005-04-28 | 音楽を
ルドルフ・ケンペ、1976年に66歳で亡くなったドイツの指揮者。
小生の、一番好きな指揮者です。
もし彼が、まう少し生きられたら、その後の音楽は多少変はったものに
なったのかも知れません。

彼の死の直前に録音されたブラームスの交響曲全曲を聴くと、さう思ひます。
当時、決して美音を出すでもないミュンヘン・フィルハーモニーをドライブし、
30年近く経った今も色あせない音楽を残してゐます。

中途半端に艶をもったものは、それが失はれてゆく時は惨めな姿に変はります。
例へれば、目のつんだ木材に、あっさりとステインを塗ったやうな演奏。
パテを幾度も塗り重ね、テカテカに仕上げたやうなカ○ヤンの音楽とは
明らかに違ひます。

昨今の、神経質なまでに細部を造りあげた演奏とは一味違ひます。
それでも、元々オーボエ奏者として出発したせゐでせう、オーボエや
木管の音色はビックリするほど美しく響きます。
ヴァイオリンを左右に配した、旧い配置をしてゐるのも、音の掛け合ひが
目に見へて好ましいものです。(*^-^*)



(写真は、CDのライナー・ノーツから借用)

文翔館

2005-04-27 | やまがた抄

山形市の郷土館「文翔館」です。
旧山形県庁舎と県会議事堂(国・重要文化財)です。

大正初期に建てられた英国ルネサンス様式です。
10年の時間をかけて、当時の姿を忠実に復元されてゐます。
人口25万人余(現在)の街にしては、すこし見栄をはったやうに
威風堂々と建ってゐます。(^-^)/

外観は、建物の性格上、やや面白みに欠けますが、
内装の豪華な雰囲気は山形の迎賓館と云ってもよい程です。

久しぶりに歩いてみて、敷地内を散策する人に笑顔がないな、と
思ってぐるりを見回しました。
別棟の議事堂では、山形交響楽団の演奏会や、舞踏会、結婚式なども
行なはれてゐるのですがー。

ウム。庭が面白くない。┓(´_`)┏

建物と、絡むでもなく、対峙するでもなく、
お互ひがツンとすまして向き合ってゐるだけ。
幾本か植ゑられた枝垂桜も、下を向きっぱなしでした。

グールドのバッハ

2005-04-26 | 音楽を
        (写真は関連ありません。我が家の椿です(^ ^♪)

久しぶりに、「ゴールドベルク変奏曲」を聴きました。

ピアノの音なのか、奏者グールドのハミング(うなり声?)なのか
区別がつかない最初のゆっくりとしたアリア。
そのあと、息つくひまなく繰り出される変奏曲。
そのすべての変奏曲が、決して切れることなく、完璧にアレンジされた
ヒット曲のメドレーのやうに(例へのレヴェルが低い!?)、
一気に50分余りの曲を突き進んでゆきます。

何て素敵なバッハなのでせう!!

「ゴールドベルク変奏曲」でデビューし、この再録音を終へて
死を迎へたといふ劇的なエピソードは別にして、
かつての、バッハは…、バッハの音楽は…、と云った苔の生へた価値観を
すべて捨て去った軽やかな音の連なり。
けれど、まぎれも無く、バッハの音を抽出したグールドの、
アート人としての証しがあります。(∩_∩)ゞ

五分咲き花見

2005-04-25 | やまがた抄
日曜日の、山形市、馬見ヶ崎川です。

やはり、ずゐぶんと開花が遅れてゐます。
まう、待ちきれない!
とばかりに、駐車場には次々と車が入って来てゐました。

「雪月花」といふ言葉があります。
どれも、雅の極致なのだ、といふ意味もあります。
でも、小生は違ふのではー、と思ってゐます。

十年ほど前だったか、五月に入って雪が降った時がありました。
新緑の葉に積もった雪は、新鮮な景色を見せて呉れました。

それを見てから、「雪月花」とは、
それらを同時に見ることの贅沢さが雅の極致なのだ、と確信してます。

山形の地は、それを叶ふ事が出来る数少ない場所なのだ、
と、ほくそゑんでゐます。(*^-^*)

我が家の櫻

2005-04-24 | 雑記
(※この記事は携帯電話から投稿しました(^^♪)

我が家の桜の樹です。
月並な、樹齢30年程の染井吉野ですが、
敷地の東側にあるため、元気に花を咲かせます。(^_^)v
家人たちは、隣家に迷惑だからと、
゛倒木運動゛を起こしてゐますが、
必死に、抵抗運動を続けてゐます。(;_;)




咲かない美しさ

2005-04-23 | やまがた抄

山形市の新しい花見のスポット、馬見ヶ崎沿ひの公園です。

数年前だったか、開花まであと数日かな、と思ってゐた花が、
暖かな風にあふられて夕方には満開になってしまったことがあります。
まるで、レンジでチン!したみたいな咲き方で、
ためらひも、恥じらひもあったものではありませんでした。(*。*)☆。・:*

それに較べると、今年は大雪だったせゐでせう、まだ一分咲きの状態です。

でも、その姿の美しいこと!!

次々と訪れては樹を仰ぎみるひと。諦めたやうに持参した弁当を広げるひと。
元気なふりをして写真をとるひと。

そんな人間様を無視するやうに、知らぬことかといふやうに、
重く、紅くなった蕾を風に揺らしてゐました。

福聚寺のしだれ櫻

2005-04-22 | 櫻探訪
「福聚寺のしだれ櫻」です。
三春町の一角にあります。

黒塀が残る参道をゆっくりと登りつめると山門があります。
立派なお寺です。

”ところで、櫻はどこにある?”と、ぐるりを見渡すと、
竹林をしたがへたしだれ櫻が、滝が落ちるが如く咲き誇ってゐます。
見事な櫻です。(^-^)/

年々有名になりますが、それでも超有名な「滝櫻」に較べれば
まだ人出も少ないやうです。(滝桜は、まう、韓流ブームのノリに
なってしまってゐてーε-(´・`) フー)

三春町内には、名も無い見事なしだれ櫻が沢山あります。
それらを求めて、こじんまりとした街を歩くのは至福のひと時です。
(かつて、三春藩は、戊辰戦争の時に裏切りに走ったのですがー( ;^^)ヘ..)

寝返りの櫻

2005-04-21 | 櫻探訪

「寝返りの櫻」です。

蔵王の麓にある、樹齢250年くらゐの江戸彼岸です。
樹形は素晴しいのですが、残念ながら、樹に勢いがありません。

すぐ側の道路が拡張され、整備されてゐましたから、そのせゐでせう。
間違ひない!(`0`)ノ"

近くには、名も無い江戸彼岸が何本かありました。
樹齢は浅いものの、皆、見事な花をつけてゐました。
100年もしたら、名木になってゆくだらうと思ふと
人間の生命の短さを感じます。