やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

弥生つごもり

2007-03-31 | 大岡山界隈




一週間ほど前、腰を痛めてしまひ、先延ばしにしてゐた庭の雪囲ひをやっと済ませました。
それでもまだ、多少の違和感が残ってゐるので、タイヤ交換はやむを得ず来週に延ばすつもりです。

冬の囲ひをとった樹木の元で、
ひと足先にクロッカスとシュンランが花を開く。
東京では、はや、桜が満開と聞く。
早すぎる春に、戸惑ひながら、三月末日ー。



金星

2007-03-30 | やまがた抄


今の季節、夕方、西の空にひと際輝くものが見られます。
金星、です。

一ヶ月ほど前は、その金星と月とが、本当に寄り添ふやうな姿がみられましたが、
この頃は、その月は、天空の真上へと移行し、
それでも孤高に輝いて、夕方のしるべになってゐます。


竹内まりや、の…

2007-03-29 | 音楽を
         

小生、酔ひにまかせて唄ふカラオケでは、どうも、演歌は苦手です。
といふよりも積極的に、好きではありません(数曲を除いて…)。

男は意地と根性だ! みたいな世界や、
うらぶれた女は、涙をこらへて、夜汽車! に乗って、雪の日本海へ!
みたいな世界が嫌ひ、でしてー。

日本海側をすべて歩いてゐる訳では、もちろんありませんが、
少なくとも、山形の海側庄内地方には、もちろん庄内美人の方も沢山をられますが、魅力的な庄内弁で快活に笑ふご婦人も沢山をられる訳でー。
その現実の方が、よほど素晴しい!

小生の、カラオケナンバーの16番!? に、竹内まりやの曲が幾つかあります。
もちろん、カラオケだけではなく、彼女の歌のファンでもありますがー(恥)。
(歳に似合はない歌を唄ふゆゑ、山形市のさる飲み屋で女将の逆鱗にふれ、
 二度と店に行けなくなった、といふ伝説もあります…)

その竹内まりやの曲を、著名な外国のシンガー達がカバーしたアルバムを聴きました。
「Sincerely」といふアルバムでした。

とても、よい。
すべてではないにせよ、曲とシンガーとの組み合はせが素晴しい。
フィビイ・スノウの「シングル・アゲイン」!
なんと懐かしいシンガーの名前でせうか!
他にも、著名なシンガーが見事に歌ひこんでゐて、
結構、お洒落なアルバムになってゐます。
そして、それもこれも、
やはり、原曲たる竹内まりやの曲がよいからに他なりません。


(写真は、ジャケット)




桜の日

2007-03-27 | やまがた抄
       

つひぞ知らなかったのですが、
今日は、「桜の日」なのださうです。

「日本さくらの会」が十余年前に制定した日、とのことで、
七十二候の中に「桜始開」(さくら はじめて ひらく)とある今頃と、語呂合はせからなったらしいのですが(ちなみに、今年の七十二侯での「桜始開」の日は、昨日の26日のやうでした)、暖冬のこの年は、まさに関東で咲き始めたやうです。

ここ、山形では、早まることはあっても15日前後でせうが、
今年もまた、天邪鬼の小生は、江戸彼岸系の桜や山桜を見に行くつもりです。

嬉しいことに、過日、写真好きな知人と話してゐましたら、
数年来探してゐた天童市の郊外にあるといふ樹齢200年ほどの種蒔き桜の所在がわかり、
また、順次見に行ってゐる福島県内の幾本かの古木へも訪れるつもりです。

染井吉野の樹命は、ほぼ、人間と(日本人と?)同じ位のもの。
それに較べると、江戸彼岸系は数百年から、千年!
(山形の白鷹町にある古木は、1200年とも云はれてゐます)

それらの老木・古木の、満身の思ひで一週間ほど咲く桜の花には、
まったく拙い人間の小生ながら、
やはり、ひとりで対峙して、その姿を誉めるに限ります。


春への事触れ

2007-03-25 | やまがた抄

           

毎年、桜の季節の到来を告げるやうに、
この広告が新聞の下の方に小さく載ります。

広告主は、確か、千鳥ケ淵の近くの高級なレストランか何か、だったと思ひます。

在京のころも、山形に移ってからも、
まう、数十年もこの知らせを、春の浅い時期に楽しみにしてゐます。

小生は、染井吉野はあまり見に行きませんので、
時間と金銭の余裕があっても、この場所に行くことはなからうとは思ひますが、
それでも、まう、きっと数十年も少しも変はってゐないこの広告を見ると、
はや、そんな季節がきたか…! と、一枚衣類を脱ぎ捨てる思ひです。


街は…

2007-03-23 | やまがた抄




私事で、山形市の中心部のビルにゐました。

奥羽山脈の果てを背中のスカイラインにして、
文翔館がほど良い具合に街並みの一角を担ってゐます。
山形県の旧県庁と会議棟、です。

花笠祭りのフィナーレを飾る広場でもあります。
ひと時盛り上がってゐた活用の場が減少してゐる気もいたしますが、
なかなかに自慢できる建物ですので、も少しの賑はひが欲しいところです。

数本ある敷地内の白梅や紅梅は、まだ2、3部咲き程度。
まだ、3月の下旬ですが、
テレビ等で報じられる”早い春”を、勝手に渇望してゐます。



旗日ですので…

2007-03-21 | やまがた抄



朝から、穏やかな春先の日差しでしたので、
寒河江に出来た新しい温泉施設へゆきました。

ゆ~チェリー”といふ処です。

建物のセンスは、イマイチといふ感じですが、
以前、花博覧会を開催した広大な敷地の一角にあります。

大きな内湯のフロアに、二種類の温泉が隣り合はせにあるといふ変り種です。
露天風呂は、最上川のすぐそばにあり、
まだ新しいので趣きも何もありませんが、三方が、あっけらかん!とオープンになった東屋の下の風呂は、光と風を十二分に注ぎ入れて、それはそれで気持ちのよいものでした。

エントランス横にあった、タオルの忘れものの多さにすこし驚きながら、
しばし旗日の温泉、です。


彼岸の雪

2007-03-20 | やまがた抄




先週末から、雪が降り続いてゐます。
糸雪だったり、淡雪だったりー。

時にふぶきながら、時に散る桜のやうに、
けれども、春の雪ー。
積もるほどでもなく、降っては消へ、消へては降りを繰り返し、春の彼岸に入りました。

逝ってしまったひとを想ひ、逝ってしまったひとに焦がれ、
けれど、二度と逢ふことが叶はない現実をいつまでも惜しむかのやうに、
大振りな雪が舞ってゐます。





『ゴッドファーザー』、を見る

2007-03-19 | 映画雑感


映画好きな知人が、『ゴッドファーザー』のBOXをしばらく貸すからと置いてゆきました。

パートⅠ、Ⅱ、Ⅲ。
全編で十時間近くを数日かけて見ました。

今回、初めてパートⅢも見たのですが、やはり、パートⅠが一番素晴しい、でせうか。
改めて見て、その冒頭のシーンのつくり方に感服。
娘の結婚式の、如何にもイタリア風な華やいだ戸外の雰囲気とは裏腹に、暗いオフィスの中では、同時に、”裏”のビジネスの話に終始したシーンが続く。
その、ただならぬ”闇”を見せつけてゐます。

マロン・ブランドの、堂に入った演技は、もちろん、いはずもがなですが、
アル・パチーノが、最初は、本当に”坊ちゃん”のやうな顔なのに、やがて、凄みのある風貌に変はってゆくところが実に見ごたへがあります。
パートⅡでの、彼の、徹頭徹尾に非情なまでの姿も見事な演技ですが、話が少し長すぎるのと、父親の若い時のシーンの交差の仕方がちょっと中途半端で、
デ・ニーロが如何にも適役なので、できたら、それだけで物語を見たかったやうな気がします。

パートⅢは、上り詰めたあとの、マイケルの”末路”が描かれますが、抗争の犠牲で自分の娘を失った時の、まるでムンクの叫びのやうな号泣の姿は、ここまで描くか…、といふ印象です。
もちろん、この映画は、ヤクザ映画でも、アクション映画でもなく、父と子の映画であり、家族の映画でせう。
パートⅠでは、ひとつの”美”があったやうな気がしますが、それをひきずり下ろしたやうなところがあって、それの功罪に、ちょっと戸惑ひも感じます。


旧友に会ふ

2007-03-18 | やまがた抄



旧い友人が来県してゐました。
彼の叔父が、関東地方から山形の尾花沢市に移住するとのことで、
引越の手伝ひで同行したとのこと。
荷降ろしを済ませたからと連絡をもらひ、山形駅へ迎へにゆく。

十年ぶりくらゐの再会だらうかー。
童顔の彼の頭も、すっかりと白いものが目立ち(頭髪に関しては、小生の方がとっくに先輩ですが…(泣))、時間が加速してゐるのを痛感。
近親者の少ない彼は、近い将来、寒いのは嫌だから伊豆の方へ引越したい、と話してゐました。
旧い悪友のひとりで、徹夜で飲んだその朝に、甲州や信州のラフロードを走りに行ったものです(昔のこと、ですから…)。

一度戻らねばならないとのことで、数時間の邂逅を慌しく過ごし、尾花沢へ送ってゆきました。
まう、山形市付近ではほとんど雪はありませんが、さすがに尾花沢付近では雪も舞ひ、その叔父の家付近は一面の深い雪。
近隣の農家の方に歓迎されてゐた宴に加はって、栽培してゐるといふタラの芽や漬物を馳走になり、夜の雪道を帰ってきました。

偶然とはいへ、新たな拠点が増へたので、まうひとりの悪友を誘ってまた来る、との言葉をまたの楽しみにして、季節が春の彼岸に入ります。