やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

春の便り

2010-04-29 | やまがた抄


今年もまた、東京の友人から筍が届く。

足を怪我したさうで、無理をしなくてもよいのに、鍬で掘ったといふ。
箱を開けて、その大きさにビックリ。

こんなに立派な筍も久しぶりに見る。
早速に煮物や炊込みでご馳走になりましたが、軟らかくて、えぐ味どころかほのかな甘味もあって、新鮮に勝るものはありません。

来年あたりは、鍬を持って友人宅へ遊びにゆかうか、との話も飛び出しましたがー。

桜は、続く…

2010-04-28 | やまがた抄
休日でしたが、午前中は現場へ足を運び、ウム? と近くに幾つかの櫻の樹があったのを思ひ出し、見にゆく。


貫津の種蒔き櫻。
小さいけれど、今年も元気に花をつけてゐる。




見滝寺の江戸彼岸の枝垂れ櫻。
やはり、今年は、遅いー。
まだ、ほころび始めた程度。
また、来ずばなるまい。



寺の近くの畑の一角。



強行桜行

2010-04-27 | やまがた抄
数週間前からの皆さんのスケジュール調整でしたので、天気は曇天、開花状況も悪い中、強行の櫻行き、です。

直木賞作家の先生、山形と仙台のアナウンサーとのメンバーで、いち日置賜方面の櫻をみて歩きました。



まずは、南陽市の烏帽子公園。
五分咲きほどの状況で、丘の上ですので冷たい風の中、櫻林の中をめぐる。
江戸彼岸が意外に多いのに、感激ー。

花咲爺さんも、寒風の中、樹の上では大変、です。









白鷹町の殿入りの櫻。
小生の好きな1本。
西向きの斜面ですが、意外に開花してゐて、皆で感激。







やはり、白鷹町の、墓地内にある江戸彼岸。
いつも見事な樹形で、色の濃い花をつける。

初めてみたといふ他のメンバーにも絶賛の1本。







夕方になったといふのに、メンバーのひとりの、数日前には十分に咲いてゐなかったので再訪を所望、の言葉に、上山市の無人となった寺へゆく。

花の寺、といふに相応しい、黄昏時の見事な花達ー。

早くも、来年からの恒例化が決まった。








『手鎖心中』

2010-04-25 | 本や言葉


井上ひさしさんが亡くなって、山形でも、地元の新聞等では、藤沢周平さんの死去以来の追悼の記事が目にはいります。

決して熱心な読者ではなかったので、改めて直木賞受賞の『手鎖心中』を読んでみました。
段々と、その気になってゆく主人公の戯作者への憧れ具合がとても面白い作品です。

7、8年ほど前でしたか、盛り場研究会にて、山形市内に小さな劇場を作れないものかと画策してゐた時がありました。
たまたま、会のメンバーには、舞踏家や芸人の方も多く、話は盛り上がったのですが、肝心な資金面での協力がとれず頓挫したころ、井上ひさしさんは出身地で小松座を立ち上げ、山形市内にも資料館とシアターを計画されてゐたやうで、今にして振り返れば、その差に忸怩たる思ひです。

やっとこさぁ…

2010-04-24 | やまがた抄


日当たりのよい所で、花が開き始めました。

確か、3月の予想では、4月の10日ころには咲いてしまふかもー、などといふ話もあったのですが、まだ二、三分咲きがほとんどで、遅い春になってゐます。

この分では、連休中の花見になりさう、です。

そして、農家の方々も、この寒い春の只中で、果樹への影響を戦々恐々として見守ってゐます。間違ひなく影響はでるだらう、と皆言葉をそろへ、不安定な空を見上げてゐます。

岩根沢までー

2010-04-20 | やまがた抄
本来なら、老夫婦を花見に連れてゆく予定でしたが、肝心の花は咲かず、中止。
時間が空いたので、月山の麓の岩根沢三山神社を見に行く。



山道を登ったところに忽然とある集落(かつての落武者か何かの末裔かー)に、堂々とした神社があります。170年ほど前の建物ださうで、神仏習合の名残りを残した、まったく堂々とした建物です。





天狗と八咫烏が出迎へ、鳳凰が見送る山門。









まだ数メートルの雪が残り、雪囲ひが取れるのは半月も先かー。
ひっそりとした境内には、三山信仰の強い力が漂ふ。







裏山に行くと、残雪の中に、蕗の薹が群生してゐた。
藤沢周平の映画のワン・シーンのやうに、穏やかな春が始まってゐる。






ベルグルンドのシベリウス

2010-04-18 | 音楽を


ベルグルンドがフィルハモニア管を指揮してのシベリウスの交響詩集。

彼がヘルシンキ・フィルと録音した交響曲全集と、バルビローリの全集が棚にありますが、小生には、シベリウスの演奏では、それで充分、です。
渡邉曉雄の演奏が懐かしく思はれますがー(都響時代、彼のシベリウスやマーラーを、宝をみるやうな思ひで、文化会館の中で聴いてゐました)、すこし時代が変はってしまひました。

とても勁くて、芯が一本貫かれたやうな演奏、です。
カラヤンのシベリウスも、強靭な美しさを見せるものですが、フィールドが違ふ演奏です。

小生が私淑した先輩は、デザインの勉強のために北欧の街を見て歩いてゐた、さうです。その先輩のデザインは、派手さはないものの、いつも新鮮なイメージを見せてくれました。
成る程、さうか、とベルグルンドの演奏を聴くと、納得させられるものです。

「悲しき円舞曲」が、ヌメッとした演奏にならず、この演奏だけとっても、このディスクの素晴らしさがわかります。

いや、はや…

2010-04-17 | やまがた抄
今年の初山登りのために休みをとってゐたのですが、おもはぬ大雪の日になってしまひました。
櫻も、いつになれば咲き始めるのか、予定もつかなくなりました。

朝からの雪のために、急遽一台の軽のタイヤを再度冬用に履き替へ、それで雑用を済ませる。
昼からは青空も顔を覗かせましたが、なんと不順な天候かー。

太古の昔であれば、巫女がでて祈祷をささげるやうな4月の中旬です。
この分では、また夏が狂ってくるかもしれません。












『実録・連合赤軍』

2010-04-16 | 映画雑感


『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』、を見る。

幾つかある、連合赤軍や浅間山荘事件を描いた映画では、成る程出色の仕上がりです。若松孝二監督のラディカルさが随所にでてゐる。

その時代、小生も週末ごとにデモへ出掛け、数年の後、米軍基地前の戦車輸送阻止の座込みで行動をやめた。放水車に直撃され、機動隊に連行され、”親が泣くぞ”と隊員に云はれながらジュラルミンの盾で小突かれ、安全靴で蹴飛ばされた。ひどく、痛かったー。

友人たちと<資本論を読む会>をつくり、険しい顔をして難本に挑んでゐた。主催したその友人は、後年、バブルで金をつくり、銀座のクラブで金をばらまいてホステスさんにハイヒールにシャンパンを注がせて飲ませてゐた。やがて、彼の会社は破綻したらしい。

新宿の裏町で、悪友とピンク映画をよく観てゐた。当時、日活ロマンポルノは結構入館料が高く、金がない小生等は2本で300円くらゐの、低予算でできたピンク映画を観てゐた。
いまや伝説になりつつあるパート・カラーのピンク映画、です。
色々な客がゐた。酔ひどれたひと、訳ありさうなカップル、いつも和服で買い物籠をもった妙齢な婦人、…。
そのころの、そんな映画の監督から才能あるひとが沢山出てきてゐるといふ。
若松孝二のピンク映画もそれなりに観た記憶があるけれど、内容はまるで覚へてゐない。


詳細な取材のもとに作られた映画なのでせう。リアルな部分も多かった。そして、リンチ集団と化したアジトでの殺戮をみてゐると、突っ走った彼らの、稚拙さだけが見へてしまふ。
ある意味、まう少し時代と向き合ってゐたはずのやうな気もするが、さうでなければ、死んだ人たちはまったくの犬死です、そのあたりの切実さは画面からはでてこない。


じれてゐます…

2010-04-13 | やまがた抄


民間での天気予想では、十日頃には山形でも染井吉野は咲き始める、とのことでしたが、
さっぱりとその気配はありません。

昨日は、朝のうちはミゾレになり、櫻の蕾みも頭を引っ込めてしまったやうです。
一週間後には、置賜地区の櫻を案内する予定を作ってしまひましたが、辛ふじて、二、三分咲き程度か、最悪のときは、蕾みの姿かー。

日当たりのよいところで、春ランが頭をもたげてゐました。
”まだです、よー”と云ってゐるやうでした。