やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

やっと、秋…

2012-09-26 | やまがた抄




やっと空が高くなって、稲刈りも始まって、秋です。

夏の疲れが回復せず、気力も困憊してゐました。


ーと、親戚から葡萄を頂きました。



ブダウ糖をたっぷり補充して、すこし元気回復、です。

まことに、持つべきは、果樹園の親戚!で、初夏の桜桃(今年は、小生が忙しく、手伝ひに行けませんでしたがー)、先日は桃、と頂き三昧です。

それにしてもー、最近の葡萄は、なんでこんなにも大きくなってしまったのかー?




危ふい…

2012-09-18 | 雑記


やっとすこし涼しくなって、久しぶりに熱い珈琲が飲みたくなって、レギュラー珈琲をいれる。

青い林檎を頂いたが、小生、林檎は食べないので、すべて家人が食べます。

あの、烈しかった大震災からの復興の糸口も、世界に類をみない原発事故の解明も収束もされてゐないのに、世の中がまたぞろ騒がしくなってゐます。

そのなかで、大阪の”維新の会”とかに擦り寄り、自分勝手な大義名分を声高にたて、離党し、保身を計る輩がゐます。
唾棄するやうな人たちです。

山形に移り住んでから、明治維新の問題や、戊辰戦争の問題を、自分なりに調べてゐます。

高校時代(遥か、昔です。それに、紛争活動やデモばかりしてゐましたから、勉強はしてゐませんでした…)、知ったこととは大違ひで、明治維新は、間違ひなくテロ・クーデターで、そのことの遺恨や傷跡や影響は、今もって広く東日本を覆ってゐます。

戯作者黙阿弥に云はせれば”たかが、薩長の田舎侍ども”に牛耳られた西日本は、あっといふまにその新政権になびき、当然徳川の膝元の東日本はウジウジと抵抗した。

やがて、奥羽越列藩同盟が出来、過酷な戊辰戦争へと突入してしまふのですが、山形エリアでも、米沢藩は、同盟のリーダー格でありながら名門藩ゆゑの機能不全で確たるリーダーシップを発揮できず、山形藩はお家騒動が続いてゐたので、この期に及んで藩主も居ず、織田信長直系の天童藩は、庄内藩に追ひ立てられて秋田の方まで逃げ、その庄内藩は、当時国内最強の軍を持ち、西郷隆盛をも敬服させた高い矜持をもち、また、小さいながら上山藩は堂々のフランス式軍隊のいでたちで新政府軍に挑んでゆきました。

しかしやがて、同盟の南の入り口、三春藩の寝返りで状況は変はってゆきます。
なんと、三春藩は、藩が小さいので、新政府軍の水先案内を務めるから、藩を保障してくれと交渉し、その愚挙にでたのです。

戦争が終り、けれど新政権はその三春藩を”武士にあるまじき行為!”と厳しく非難、三春藩のもくろみも消えました。

(以前、作家の先生を三春の桜にご案内し、しばしお茶を飲んだ喫茶店で、その辺の話を皆で話題にしました、勿論、確信犯的にー。案の定、店内でとても嫌な顔をされました)


山形県にはまだ、全国でもっとも多い一万数千人の方が福島から避難されてゐます。
地震なんて何も終ってゐません、原発事故なんて何も終ってゐません。
繁華街で、”リーダーはオレが相応しい!”などと叫んでゐないで、流行のグループに入らうなどと目論んでゐないで、現場をみてほしい、と思ふ。

すべての問題と解決の糸口は、現場なのだからー。


Bach: Matth�・us Passion (Festspielhaus Baden-Baden 2005)

2012-09-16 | 音楽を
むかしから、踊るバッハを見たかった。


以前、舞踏家の森茂哉さんのアトリエに知人たちとお邪魔した時に、大蔵村の奥地、廃校になった小学校の一角で皆でお茶をご馳走になってゐるときに、小生、勝手にオーディオ・セットを興味深く見せて頂いた。

真空管の素晴らしいセットで、許可を頂き、カザルスの無伴奏チェロ組曲の一番を聴かせていただいた。
その素晴らしい音に、なぜか、涙がでた。

森さんに、”いつか、この曲で踊って頂きたいなあー”、などと話しましたが、もちろん叶ふことなく至ってゐます。


バッハの、マタイ受難曲をバレィで踊る動画がありました。
ほんの触りだけなのですが、素晴らしかった!

Bach: Matth�・us Passion (Festspielhaus Baden-Baden 2005)


J. S. Bach - Matthaus Passion - Blute nur, du liebes Herz


涙がでるほど、素晴らしかった。

小生、振り付けとかの専門的なことは一切わかりませんが、バッハが、バッハのマタイ受難曲が、微塵も壊れることなく、シンプルなセットと衣装の中から、その音楽の本質が現れたやうで、改めてバッハの音楽の宇宙性を感じたものです。


笙ガ岳、付近

2012-09-15 | 再び、山…
久しぶりに、休みと天候がかみ合ひ、庄内へ出掛けました。

鳥海山の外輪の、笙ガ岳へ向かふ。

黄金の原の先に、鳥海山が美しい。


平日ですが、5、6台の車ー。












秋の花に道案内されて、視界の広がったところへ出る。



そして、突然、鳥海山の威容に遭遇します。





目的の笙ガ岳は目前でしたが、流石に花は少なく、見た目にも面白みに欠けるので、同行家人の提案で急遽変更。鳥海湖に向かふ。







ここの姿が、一級の景色で、急遽(このパターンが実に多い)昼食。





あとは、外輪部分のトレッキングで、でも、実に爽やかな景色でした。






帰りの温泉は、海近くの あぽん西浜

ここかな? と思ったら、

日帰り温泉は、隣りの一寸冴えない建物でした。

露天風呂は、如何にも後から創りましたといふ感じの小さなものでしたが、お湯はなかなかでした。


失敗2…

2012-09-11 | 大岡山界隈


この夏も、ゴーヤ・チャンプルーは5、6回食べましたが、残念ながら、肝心のゴーヤはすべて頂きものでした。

グリーン・カーテンをもくろんだ我が家のゴーヤは、種から育てたのですが、成長が芳しくなく、生き残った1本が辛ふじて小さなものをふたつ付けました。

数年前、試しに畑の一角に植ゑた苗は毎日のやうに実をつけ、まだゴーヤ・チャンプルー・ブームになってゐなかった我が家は、そのほとんどを知人等に差し上げてしまった。

家人からは、”変なところに植ゑるからー!”、と非難がうがうで、確かに、グリーン・カーテンの意図もあったので、それまで通路に近かったところを掘り起こし、土をいれて種を蒔いたのですが、結局は、失敗ー。

隣りのバジルは元気そのものに育ったのですが、おそらく、土の酸性度とかアルカリ度とかの問題だったのでせう。

でもまあ、その小さなゴーヤで、あるひは、この夏最後のチャンプルーを作る予定です。




英国…

2012-09-07 | やまがた抄
突然、映画『日の名残り』を見たくなって、棚から引っ張り出した。



小生の好きな映画で、名作だと思ひます。

執事役のアンソニー・ホプキンス(何を演じても、上手い!)と、女中頭のエマ・トンプソンが見事なはまり役で、ことさら大きな事件もなく、叙情詩のやうに物語は流れてゆく。

以前にも書いたかも知れませんが、”オヤジ、女の気持ちをわかってやれよ!”みたいなところもありますが、やはり原作の奥ゆかしさなのだと思ひます。
ハーフでも二世でもない、純粋な日本人のカズオ・イシグロ(以前、NHKで特集してゐて、この長崎出身の、でも99%英国人のアイデンティティがとても興味深かった)の描く英国人の姿は、やはり、どこか日本的な礼節さを持ってゐて、それゆゑ心情に入ってゆけるのかも知れません。


オリンピック・イヤーだった英国は、音楽でも色々と面白い企画があったやうです。

いつも感心してみてゐる、BBCのPromsコンサートで、ヘンデルの『水上の音楽』が奏されてゐました。この、8月です。

ドイツ人でありながら、渡英してからの活躍でほとんど英国人のやうに誇りにされてゐる(英国では、ハンデルと呼ばれるさうです)時の王を楽しませたといふ組曲が、ピリオド・オーケストラで力強く演奏されてゐます。
当然、楽器はピリオド楽器で、すさまじい数のオーボエと、ナチュラル・ホルンの外れた音が、オリンピックの前夜祭のやうに祝祭を告げてゐて、とても面白かった。

BBC Proms 2012 Handels Water Music 04 Aug 2012




紅茶

2012-09-06 | やまがた抄


激暑の夏でしたが(まだ、残暑はありますが、流石に山形では朝晩涼しくなりました)、この夏の水分補給の種類は、麦茶、アイス・珈琲に加へて、紅茶にしてゐました。

特に、食事時は冷たい紅茶にしてゐます。
少しだけ砂糖を入れて、美味しく飲んでゐます。

近くに「業務用スーパー」といふ店があって、どれもこれもとても安く、そして面白いものを置いてゐて楽しく買ひ物をするのですが、紅茶のコーナーも色々な国のものを置いてゐます。

当然、安くするために輸入ものが多く、(いつも買ふパスタはトルコ産のものですが、茹で時間も短く麺も美味しいので重宝してゐます)この前からはセイロン産の紅茶を使ってゐます。

一箱88円だったか98円だったかですが、一寸濃い目の味に満足してゐます。
こんなに安く売られて、彼方の生産者の方には申し訳ないのですが、美味しい! と喜んでゐるので勘弁してもらふことにしませう。



異変3

2012-09-05 | 大岡山界隈


厳しかった暑さも、雲がすこし降りてきて、和らぎつつあります。


二週間ほど前、めまひでふらつくことが続き、一年ほどまえから耳鳴りが止まず、一寸嫌な感じで、病院嫌ひの小生が自ら病院へ行きました。

たまたま休みだった家人も少しは心配で同行し、予約無しなので待つこと延々二時間ほど、耳鼻咽喉科の若い先生に診てもらふ。
大きなヘッドフォンを着けて聴力検査、大きなゴーグルをつけ、頭をグリグリ回されて何かの検査ー。

問診を受け、それらの検査結果を見ながら、”ウ~ム、老人性難聴、ですね”と、こともなげに云ふ。

”ろ・う・じ・ん・せ・い・な・ん・ちゃ・う?!”

小生、何を云はれたのか、定かには理解できず、”あのー、難聴って、あの難聴ですか?”
と聴きなほすと、”さうですよ、別に珍しくもないですよ。50代からでも充分始まりますからー”とまたまたこともなげに返す。

”めまひや耳鳴りとの関係は?”と聞くと、”それは今はすぐにはわからないですねえ。まあ、お薬を一か月分出しますので、その結果でまた診てみませう! はい、次の方ー”
とすぐに終ってしまった。

ショックで肩を落として診察室を出、心配さうに待ってゐた家人にそっと病名を告げると、それを聞くや否や、家人は静かな待合ホールでキャッキャと笑ひだした。
そして、ツボに入ってしまったらしく、その笑ひが止まらない!

数日後、心配して集まった娘達の前で、家人と娘たちは、再び大声で笑ひだした。

悲しいかな、まあ、歳をとると、こんなものです。





Schubert: Symphony IX (C), op. (944) 'Great'

2012-09-03 | 音楽を
ギュンター・ヴァントの動画で、シューベルトを聴く。

手兵だった北ドイツ放送交響楽団による、1995年のライヴの模様。DVDのものらしい。

Schubert: Symphony VIII (h) 'Unfinished' (NDR Symphony orchestra, G�・nter Wand, 20.08.1995)


Schubert: Symphony IX (C), op. (944) 'Great' (NDR Symphony orchestra, G�・nter Wand, 20.08.1995)


圧倒的な名演でした。こんなに素晴らしいシューベルトを聴いたのも久しぶりです。

正直、小生は彼のよきファンではなく、棚にあるのは、ベートーヴェンの全集、ブラームスの二組の全集、そして18番のブルックナーの幾つか、あとはモーツァルトとシューベルトがすこしくらゐー。

ブラームスは、その骨格のはっきりしてゐる演奏に、嫌ひではないけれど、ウ~ム、でも…といふ感想で、積極的に再聴はしないほどでした。

けれど、このシューベルト!

今どき、有名曲を2曲(『未完成』と『グレイト』)だけ並べるプログラムなんて、よほど自信がなければできないはずですが、そんな危惧は遥かに吹き飛ばし、シューベルトの柔と剛をものの見事に演じきる。

特に素晴らしいのは、『未完成』。
未完にならざるを得なかった8番(正式には、今は7番ですがー)の交響曲へ寄せたシューベルトの交響曲作曲家としての大いなる気概と空回りが、とても真摯な演奏で蘇る。

まさに、ラスト・マエストロの名に相応しい見事な指揮ぶりと、その老指揮者に全幅の信頼を見せる楽員の演奏ー。おそらく、名人芸的な演奏は極力抑へられ、マスとしての演奏にその全力を注がれた演奏会に、会場の、仕合せな聴衆は、限りない拍手を送ってゐます。









秋の楽しみ

2012-09-02 | やまがた抄


仕事の通勤路の道端に、無人の店が出始めた。

毎年、この季節の小さな楽しみで、リンゴ、ブドウ、ラ・フランスなどが買へます。
実りの秋の始まりです。

初日の今回は、キャンベルといふブドウ。



酸味はやや多いのですが、朝取りの農家さんの庭先で求めたそれは、ほのかな甘さがあって甘露です。
これで、200円(税込み)は、やはり安い!!