花は… 2008-03-30 | やまがた抄 外回りの最中、昼食をするところを見つけて、 ふと見やると、椿の花が咲いてゐる。 藪椿、です。 写りは悪いですが、携帯のカメラで撮る。 「櫻は山櫻、椿は藪椿、がよい」と云ひ切ったのは、小生の好きなある作家でしたが、ウヰスキーのCMではありませんが、 なるほど、それらの花は、その存在以上に何も加へることも、何も差し引くこともせずに、みごとにその存在を語る。 年度末、年度初めの忙しさが終はったら、ぶらりと花を見に行きたいものです。
《トゥーランドット》 2008-03-27 | 音楽を 昔は、オペラなんて聴きたいとも思ひませんでしたが、 寄る年波か、最近は、結構興味があって、 CDやDVDで聴いたり見たりしてゐます。 もちろん、地元でも、少なからず有名なものは公演があったりしますが、 ファミリー的なそれには触手がでませんので、選りすぐられた名演をみます。 ジョコモ・プッチーニの《トゥーランドット》。 レヴァイン指揮/メトロポリタン歌劇場の公演をヴィデオで見ました。 久しぶりに、一気呵成に見終りました。 話としては、大したことのない物語ですが、 キャストの充実ぶりと、フランコ・ゼッフィレリの絢爛たる演出と、 まだ40代前半の初々しい、けれど引き締った音楽をつけたジェムス・レヴァインの演奏が素晴しかった!! (中国を舞台にした物語ですが、 でもやはり、外国の方には、日本と中国との区別が曖昧のやう、です)
春の雨に… 2008-03-26 | 大岡山界隈 冬の終りを、そして、少し早い春をはっきりと告げる雨が降ってゐました。 昨日の、3月の下旬にしては暖かすぎる陽気に、 慌てた庭先のシュンランが頭をもたげてゐました。 このぶんでは、山形でも櫻の花は早くなるかもしれません。 (郊外の果樹園では、忙しい剪定作業が行なはれてゐますー) ひと足早く、櫻色のヒマラヤユキノシタが、あっけらかんと元気に咲いてゐます。
雪解け 2008-03-23 | やまがた抄 現場近くの小さな公園でひと息いれる。 フロントガラスの先に白い橋が見へ、近くへ行くと、午後の日差しを浴びた最上川が雪解けで水かさを増してゐる。 積雪の多いことで有名な地域ですが、今年は雪解けが早く、 はや、小生のこころは、櫻へと移行しつつあります。
越冬バーム? 2008-03-21 | 大岡山界隈 久しぶりに、完全休日で、 彼岸の頃でもあるし、日差しは暖かでしたので、車のタイヤの交換をし(第一弾で2台分)、ひと冬の汚れを落とし、ワックスをかけ終ったら、初春の陽はまう、西にー。 ふと庭の縁をみると、その西陽をうけて、レモンバームが元気な姿を見せてゐる。 除雪の山の下で、越冬したのか、早々にひかりを前取りして葉をだしたのかー。 いずれにしても、まうすっかり、春夏のかほりを放ってゐる。
彼岸寒む 2008-03-19 | やまがた抄 午前中は暖かでしたが、昼からは、にはかに曇り、 彼岸を迎へる肌寒さ、でした。 クリニックの待合室から望めたシャラの樹も、 うすら寒さうな空へ、裸の肌を伸ばしてゐました。
春の流れが… 2008-03-18 | やまがた抄 仕事で、寒河江市へ出かけました。 忙しく午前中の二件の用事を済ませ、昼食は、春近い月山(左奥)、葉山(右奥)を遠くに眺めながら、しばし、雪解けが始まった川面の音を聞きながら、でした。 穏やかに、春が始まってゐます。
我が家には無縁の… 2008-03-14 | やまがた抄 仕事で伺った豪邸の茶の間には、 いはゆる”金のなる木”の花が春のひかりを浴びてゐました。 はて? 正式名称は何なのか、と調べてみたら、縁もゆかりもない名前で、 それよりも花言葉が、一攫千金、とあったのは、本当かしらん? と苦笑してしまひました。 我が家でも、幾度となくこの木の姿を見かけてゐますが、 ついぞ、長生きしたためしがなく、 気が付くと萎れた姿と、空になった鉢がころがってゐます。 さりとて、この木にすがって金の無心をしても大いに迷惑でせうし、 赤貧を楽しんでゆくしかあるまい、とー。
吉田秀和さんの… 2008-03-12 | 本や言葉 朝日新聞に、吉田秀和さんの近況が載ってゐました。 最近出された本の紹介でした。 94歳になられたといふ。 5年前に奥様を亡くされ、その後、生きる気力をなくされたといふ話は、いちファンとしてショックなものでしたが、新聞に載ってゐた吉田氏の言葉は、もっとショックでした。 「もうすぐ死ぬから、今までやらなかったことをやってみようと思って…」 といふ毅然とした言葉は、如何にも吉田氏らしい、鬼気迫る言葉に聞こへます。 そして、奥様を亡くされたあと、好きなモーツァルトの音楽さへ煩はしかった、 辛ふじて聴けたのがバッハだった、といふ言葉は、吉田氏の心情を察して余りあります。 近々、その”もうすぐ死ぬから”とこころ決めて書き綴ったといふ文章を読むつもり、です。
雛を仕舞ふ 2008-03-09 | やまがた抄 一週間の天気予報から、すっかり雪のマークがなくなって、 朝の冷え込みもやはらいで、春を感じさせる休日、です。 二週間ほど飾ってあった雛人形も、今日が雛仕舞ひ、です。 まう、さして見る者も、珍しがるものも家の中にもゐないのですが、 さりとてそのまま押入の中といふわけにもいかず、 まるで一年の日乾しのやうに人形達を飾ります。 四半世紀ほど前、その顔立ちが気に入って求めた雛人形ですが、 その月日の流れの果てにも、結構凛としたその姿を見納めて、 また、来年の再会です。