我が家のカンアオイ(寒葵)も、何とか根付きさうな模様です。
とても不思議な植物で、根元に地味な花を付け、それゆゑ、虫たちにも見向きもされず、結果、繁殖能力のきはめて低い植物です。
あるデータによれば、その範囲は5~600mと云はれてゐます。
その範囲の狭さゆゑ、固有品種が数多くでることでも有名のやうです。
唯一、この植物を好むものに、貴重な存在になったギフチョウ、があります。
我が家のカンアオイも、生まれは相模の地の山中で、
あらうことか、一日で山形まで運ばれてきたものです。
決して自分では成されなかっただらう、瞬間移動のやうな距離です。
その不思議さを思ふと、ギフチョウの卵が付けば、などと贅沢なことは云はず、
枯れずに庭の一角で生き延びてくれればー、と切に願ふばかりです。