やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

Mozart Piano Concerto No 26 major 537 Coronation Daniel Barenboim

2012-08-27 | やまがた抄

小生、バレンボイムといふピアニスト&指揮者は、左程好きではないのですが、妙にCDや動画DVDが溜まってゐます。

CDでは、若きバレンボイムが生意気なほどにその才能を発揮させてゐるモーツァルトのピアノ協奏曲の後期の選集は、けれど、今も愛聴盤のひとつですが、その後、やはり弾き振りでベルリン・フィルと録音した後期の選集はほとんど聴きません。
モーツァルトとの演奏としては、余りにも重く、余りにも大型化してしまってゐてー。

録画されたものでは、バイロイトでのワグナーの『トリスタンとイゾルデ』が宝のやうなディスクで、バレンボイムの演奏もさることながら、敬愛するJ・P・ポネルの圧倒的で幻想的な演出に、初めて見たときに、眼からウロコが百枚ほど落ちたほどです。

そして先日、若きバレンボイムがモーツァルトのピアノ協奏曲の後期群を弾き振りしてゐる動画に出会ひました。

Mozart Piano Concerto No 26 major 537 Coronation Daniel Barenboim


見るからに、”オレって、才能あるよ、なァー”見たいな姿と演奏ですが、演奏そのものはもちろん破綻はないものの、その音色もとびきり美しいものの、いまひとつ小生の心には響かない。

わりと最近、現在のバレンボイムがドレスデンのオーケストラとのベートーヴェンのピアノ協奏曲の連続演奏会を見ましたが、そちらはとても感動して、DVDに落としたほどです。

いまや、八面六臂の活躍のバレンボイムですが、さう云へば、ロンドンのオリンピックの開催式で五輪旗を持ってゐましたが、そろそろ、素敵なブラームスやモーツァルトが聴ける年齢になってきてゐると思ひますがー。









翁山

2012-08-26 | 再び、山…
やっと休みと天候が合致して、尾花沢の奥の翁山に登ってきました。

シフトでの仕事ですので、連休は月に一度だけで、うまくかみ合はないと順延になってしまひます。
先月の予定は鳥海山だったのですが、みごとに天候不良で、一応来月に延ばしてゐます。

夏の暑い盛りですので、そして、8月はクルマユリの群生が見られるといふことだったので、翁山にいたしました。





駐車場で出会ったパーティーと、結局は、戻りの時間や、帰路の温泉まで一緒でした!



豊かなブナ林をひたすら登ると、頂上です。
しかし、ブナの樹は、なんと存在感に満ちてゐることかー。





頂上にある小さな社には、意外なものがー!
なぜか、埼玉の方が奉納してゐる。





殿様バッタに挨拶をして、山をくだる。
快適な尾根道に、残りのクルマユリが咲いてゐました。
そして、はや、山は秋の気配です。



















帰りの温泉は、徳良湖湖畔の花笠の湯に決めてゐましたので、そちらへ向かふ道の両脇には、畑に放置された残りのスイカがゴロゴロー。
もったいない、なぁー。





久しぶりにここの温泉に入り、満喫でした。







秋迎へ

2012-08-21 | やまがた抄


お盆が過ぎても今年は酷暑がまだまだ続いてゐますが、我が家の庭の一角では、桔梗の花が毎日咲いては、秋を呼んでゐます。

我が家では、すでに秋モードになってゐて、お盆のときに里帰りしてゐた娘は、”栗拾ひ、いつにする?”とせっかちに聞き(昨年の総勢5人での栗拾ひがすっかり病みつきになったらしい…)、そのための娘の服を近々買ひに行く、といふー(栗拾ひの為の幼児の服とはどんなものか、見当がつきませんがー)。

勿論、昨年見つけた穴場には家人共々万全の体制で行く予定ですが、如何せん、まだ気候は夏真っ盛りです。



2本の苗で10個ほど収穫できた西瓜は上々の役割で、老母が西瓜畑の一角を整理して、葉の影から末生りのものを拾ってきた。

余りに可愛いので、しばらく玄関に飾ることにした。



失敗…

2012-08-19 | やまがた抄


老母が、隣家から籠一杯の果実をもらってきた。

隣家の桃の摘果したものだといふ。直径4,5センチあまり。
”どふするの?”と聞いても、”何しやうかー”と途方にくれてゐる。

仕方がないので、色々と調べたが、コレといった料理法もなにもない。
先日、孫娘がスイカの小さな実を幾つかもぎ取り、スイカの産地尾花沢あたりでは摘果を漬物にしてこれが結構美味しいので、小生も漬けてみたけれど、やはり結構美味しい。

では、桃だって! と、大きくカットして浅漬け風にしてみましたが、最初は家人も老母も”意外に美味しい”と云ってゐたが、やはりその固さは解決できず、すぐに飽きられ、半分ほどは棄ててしまった。

無謀な失敗に終った。



伝説の…

2012-08-18 | 音楽を
動画で、マルケヴィッチ/日本フィルの《春の祭典》を見つけた。

Stravinsky Le Sacre du Printemps - Igor Markevitch - Live in Japan 1968 (video)


すは、あの伝説の演奏の映像があったのか?! と思ったら、再々来日の時の映像でした。
すこし調べましたら、名だたる巨匠と日本フィルとのきはめて貴重な演奏の模様がDVDになってゐて、それがUPされてゐたらしい。

1960年の初来日での《春の祭典》は、まさに伝説となってゐますが、この1968年の時の演奏も、とても素晴らしい!

画面は一寸こころもとないモノクロですが、えっ! と思ふほど、音質がよい。
かぶせたのかしらん? と思ったのですが、すべてのタイミングが合ってゐて、さうではなく、驚異的な高音質で残されてゐる。

演奏が、とても、素晴らしい。
マルケヴィッチの眼光するどい(柔道だけではなく、眼光鋭いひとは、素晴らしい結果をだすものですー)指揮姿も魅力的で、それに十二分に応へるオーケストラもまた素晴らしい。

当時、日本のオーケストラの最強を誇ってゐた分裂前の日本フィルの実力に改めて舌をまく。
この時点で、現在は国内最右翼のNHK交響楽団も及ばなかったはずです。

多少のミスなども見受けられますが、何よりも、ストラヴィンスキーの作品の原始的なパワーをフルに出してゐる。

こののち分裂をし、日本フィルと新日本フィルに別れた両者は、経済的に厳しい時代を過ごし、新日本フィルは小澤征爾を迎へ、そして、この10年後の1978年、日本フィルは渡辺暁雄を迎へて、記念として、やはり伝説的なマーラーの《復活》を演奏した。
小生は、その演奏を上野の文化会館で聴いてゐましたが、たしかに、ただならぬ雰囲気でした。

とまれ、この国名を冠した名オーケストラが今は厳しい状況にあるといふ現実は、ある意味、日本といふ国の、文化的な貧しさの象徴でもあるやうな気も致します。


残暑お見舞ひ

2012-08-15 | やまがた抄
とても面白かったロンドン・オリンピックも終ってしまって、一寸拍子抜けなお盆です。

お盆期間中の小生の休みは一日だけで、特に予定は何もないので、預けられた孫娘を連れて家人と近くの公園へー。





久しぶりに戻った夏空ですが、はや、秋の気配も漂ふやうな雲の姿で、さうか、今日からは残暑見舞ひかーと、まうこの年も半分が過ぎてしまったことに驚く。


残暑お見舞ひ申し上げます。



John Coltrane My Favorite Things (Full Album)

2012-08-12 | 書棚のジャズアルバムから
John Coltrane My Favorite Things (Full Album)


いつもジャズのアルバムをUPしてゐる動画サイトで、コルトレーンの『My Favorite Things』がUPされてゐて、さうかー、と久しぶりに棚からCDをだして聴いた。

余りにも有名なアルバムであり、小生はすべてのジャズのアルバム史上でも10指に入るものだと思ってゐますが、いつ聴いても、その美しさに惚れます。

LP時は、A面分はソプラノ・サックスで吹かれ、その一曲目のMy Favorite Thingsは以降コルトレーンの十八番になりますが、ここではまだ楷書のやうな端正な演奏が、ひと際美しい。

すでにオリジナル・カルテットに近いメンバーのバックも力にみなぎり、でもしかし、やがてこの楷書のやうな演奏スタイルが行書になり、来日時のMy Favorite Thingsの演奏は素人には判別できないほどの草書スタイルになり、抽象的な演奏へと変貌してゆく。

コルトレーン党の小生は、その全てを受け入れて聴いてはゐますが、この録音のときの演奏が余りにも美しいゆゑ、ないものねだりをするときもあります。
しかし、ひとところに立ち止まることを決して自らに許さなかったことこそが、コルトレーンたる所以
であり、自爆をしてゆくやうな彼の演奏スタイルが彼の生き方そのものだったのでせうから、党員としては、その生き様をなぞってゆくしかありません。







シューベルトの野望

2012-08-08 | 音楽を
ナクソスのレーベルで、シューベルトの序曲集を聴いた。

CD2枚分のヴォリュームで、おそらく、シューベルトの序曲のほぼ全容を納めてゐるのではないでせうか。

流石に、偏屈もののナクソスです。
ほかのレーベルでは、絶対に!絶対に!!実現しない企画。
何故って、間違ひなく、売れない、からです。
(でも、そのニッチで、案外ヒットしたらしい…)

小生が聴いたのは、中期から後期にかけての一枚。
中期から後期といっても、その31歳といふ短い生涯(あの、モーツァルトよりも短い!)のなかでは、一瞬に近い時期なのでせう。

序曲全集2

その中から、有名な『魔法の竪琴 序曲<ロザムンデ>』ー。

Schubert - Alfonso und Estrella (Rosamunde) Overture D. 732



以前、オペラニストとしてのシューベルトの側面を描き、その作品を詳細に紹介した本を読んだことがあります。
とても、とても面白かったのですが、きっと、”音”としては聴けないのだらうなー、と思ってゐましたがー。

シューベルティアーデのこじんまりとしたサロンのぬるま湯に甘んじず、師として、心の兄として敬愛するベートーヴェンの棺を担ぎながら(さうだった、らしいー)、シューベルトは、偉大なオペラニストに、偉大なシンフォニストにならうとした。

交響曲は、全曲とは云はないまでも、中期から後期の作品は、今もって大きなレパートリーとして残った。

しかし、オペラは、何かの作品を全曲聴いたことはないのですが、果敢に挑むものの、ことごとく受け入れられず、失敗の連続の烙印を捺されてゆく。

今回、序曲集を聴いてみて、なるほど、と思った。
若書きながら、結構、それぞれの曲は美しく、聴かせどころも押へてゐる。
しかし、幸か不幸か、連続して聴いてみてしまふと、どれも同じやうな印象で終ってしまふ。
良くも悪くも、モーツァルトの天才的な序曲(いったい、何が始まるのだ? といふワクワク感)には及ぶべくもない。

偶然、先日、ルドルフ・ケンプのシューベルトのピアノ・ソナタ全集から、何曲かを聴いてゐた。
とても、生ぬるい演奏です。
ピアノ・ソナタの全集はケンプとシフによるものだけですが、中期から後期にかけてのCDは相当数あります。
ポリーニによる、鋼のやうな演奏もあります。リヒテルによる巨人のやうな演奏もあります。
が、でもしかし、やはり、シューベルトには似合はない。

ケンプの演奏は、穏やかで、けれど、とても生ぬるい。
でも、新緑のころ、一寸温めの露天風呂につかってゐるやうに、それは、果てしもなく、心地よい。

シューベルトの、自らの命を削った果敢な野望は、野に果てて、けれどあたりに小さな野草の花を咲かせたやうに終った気がする。





夏の楽しみー

2012-08-04 | やまがた抄


毎年のことながら、夏の楽しみは、朝採りのトマトに庭先のバジルの葉をのせ、オリーブ・オイルをかけ、少しの塩で食べるトマト、です。

トマトが採れる時期は、ほとんど毎日食べますが、飽きることなく食べてゐます。

もちろんハウスでもなく、雨よけのシェードもない、雨と強い日差しにさらされたトマトですが、それゆゑきっと、自然の恵みはたっぷりです。


夏は、焼肉ー

2012-08-03 | やまがた抄
皆の都合がつかず、延ばし延ばしになってゐた小生の誕生祝ひがありました。

”何食べたい? 何でもいいよ!”といふ家人や娘達の声に、”任せる”と云ったのですが、家人は近々予定してゐる女子会(オバサン会?)の下見のため、娘達は一度行きたいと思ってゐたといふことで、山形市に新しくできた焼肉きんぐで食事をしました。





ヴァイキング店にありがちな”肉がお粗末”といふことはなく、ヴォリュームも味もまあまあで、次々にオーダーし、次々に平らげました。

おかげで、連日の猛暑でバテ気味だった体力もすこし回復ー。
やはり、夏は、焼肉です。

ただ、100分の時間制限のなかで、家人は聞いてゐたといふのですが(ラスト・オーダーは20分前)、娘達と”さあ、最後のデザートの黒蜜かけのアイスを!”と云ってパネルをタッチしたら、パネルのなかで店員さんが頭をさげて”オーダー終了”の文字!
確かに、数分は過ぎてゐたのですが、盛り上がってゐる場で、細かな時間はわからないので、せめて、パネルからピッピッといふ音でも聞こへたらー、と残念しきりー。

それでも、娘たちは、写真をツイッターに投稿し続けてゐました。