社会ネットワーク分析や複雑ネットワークに関しては、すでにいくつも入門書が存在する。それらを読んでこの分野の概略を知ったつもりの読者にとっても、この本を読む価値はあるように思う。少なくとも私には、知らなかった既存研究との出会いがあった。
本書では自然現象から社会現象まで、幅広い事例が紹介されているが、私個人が興味を持つのは、あくまで社会ネットワークである。それにしても、本書を通じて、Milgram や Granovetter ほど有名ではないが重要な研究を知ることができたのは大きな収穫だった。
原書の出版は 2012 年なので「研究の最先端」とはいえないかもしれない。また、新書版なので取り上げているテーマの範囲に制約があることは間違いない。どの分野に関心があるかで違うかもしれないが、コンパクトな本なので、読んで損する可能性は小さい。
本書には、新書には珍しい充実した参考文献が掲げられているが、それはなんと、訳者が独自に調べて付け加えたものだ。監訳者、訳者ともこの分野の第一人者であり、信頼して読むことができる。ネットワーク科学に関する知識の多寡に関わらずお勧めの好著だ。
本書では自然現象から社会現象まで、幅広い事例が紹介されているが、私個人が興味を持つのは、あくまで社会ネットワークである。それにしても、本書を通じて、Milgram や Granovetter ほど有名ではないが重要な研究を知ることができたのは大きな収穫だった。
原書の出版は 2012 年なので「研究の最先端」とはいえないかもしれない。また、新書版なので取り上げているテーマの範囲に制約があることは間違いない。どの分野に関心があるかで違うかもしれないが、コンパクトな本なので、読んで損する可能性は小さい。
ネットワーク科学 (サイエンス・パレット) | |
カルダレリ,グイド & カタンツァロ,ミケーレ | |
丸善出版 |
本書には、新書には珍しい充実した参考文献が掲げられているが、それはなんと、訳者が独自に調べて付け加えたものだ。監訳者、訳者ともこの分野の第一人者であり、信頼して読むことができる。ネットワーク科学に関する知識の多寡に関わらずお勧めの好著だ。