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Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

10年後に「広告」はない?

2009-10-18 12:04:34 | Weblog
『広告』という雑誌を久しぶりに買った。「10年後、私たちの未来はどうなる?」というタイトルに惹かれたからだ。「2020年の未来ビジョン』という特集では,15のビジョンが紹介される。経済誌には出てこないようなユニークな視点が多い。「ラーメンの進化論」もある。「薬膳麻辣つけ麺」が2020年らしいラーメンだという。三浦展氏はネット×市(バザール)=2020年の買物だという。10年後というのはそう遠くない未来なので,何か画期的なことをいうのが難しい。いまとそんなに変わらない,という予測がもっと的中率が高いかもしれない。

広告 2009年 11月号 [雑誌]

博報堂

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気になるのは10年後の広告だ。有名なクリエイターと並んで,デーブ・スペクター氏が鋭い発言をしている。彼は10年後の広告について聞かれて,「うーん・・・・・・もしかすると『広告』なんて雑誌もないかもしれないしねえ(笑)。だいたいその広告が入らないから、いまテレビは困っている」と答えている。まあ,どんな時代でも面白い広告を作る,ということしか答えはないだろう。ジャーナリストの佐々木俊直氏が,CRM の C を Customer から Consumer に変えることを提案しているのが気になった。組織化された顧客だけでなくすべての消費者をターゲットにせよ,と。

こういう時代だからこそ,未来について考えようという姿勢はすばらしい。ぼくは「未来」ということばが表題にある本は,できる限り買うことにしている。未来を予測したいということもあるが,むしろ予測するという行為に興味があるのかもしれない。いま進行中(=保留中)の研究は,確かにそこに結びついている(かなりの迂回を伴うが)。それにしても,これだけ美しい写真やイラストに溢れたこの雑誌が690円というのは,ムチャクチャお買い得だ。
 

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