Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

亀田戦に見るマスの効果

2006-08-03 13:37:43 | Weblog
昨夜行なわれた,WBAライトフライ級王座決定戦のTV中継視聴率が,関東・関西とも42%を越したという。一方,試合の判定をめぐってTBSには抗議の電話が何万本も殺到しているようだ。ウェブ上でも批判が渦巻いている(そのなかで笑えるのがこれ)。

試合を見ていない(正確には見る気になれなかった)ぼくには判定の是非はわからない。「みんなの意見は案外正しい」のなら,そうなのかなという程度。むしろ興味深いのは,とにもかくにもTBSのキャンペーンが功を奏して,42%という視聴率を実現したことだ。日本ではまだまだ,マス・キャンペーンが有効なのだ,と感じさせる。

しかし,もっと興味深いのはこれからだ。ほんの一端しか見ていないが,ブログ上では猛烈な逆風が吹いているようだし,既存のマスコミも,新聞各紙を(ウェブ上で)見ている限り手厳しい論調である。マス・キャンペーンの効果はまだまだ強く,作られれた「物語」を社会に浸透させる力を持っている。しかし「うそ」が一定の限度を越すと,あっという間に猛反撃を食らって,逆効果になる。今回そのどちらの効果が優勢になるのだろう・・・今後が気になる。

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