Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

人生を分けるテーマ設定

2008-02-26 23:51:40 | Weblog

会社に勤務しながら博士号取得を目指す「後輩」から学位論文が送られてきた。まさに現代的なテーマを捉えた力作。一般向けに書き直して出版すれば売れるのではないか。博論でわけのわからない迷路にはまりこんだ自分とは大違いだ。テーマの設定・・・それが人生を分ける。

だが,そういうグジャグジャを楽しみたいという自分がいたりして・・・。

3時から,エスプレッソをいただきながら「エンタテイメント科学」に関するプロジェクト申請をめぐって,同僚たちと議論。PSP, Wii, iPod touch ... 話はあちこちに飛ぶ。究極的には,日本企業はなぜ iPod を生み出せないか,という問題なわけだが,それをサイエンスなり工学なりにどう落とすか,にテーマ設定の鍵がある。これは,ぼくにとっては当面の「大問題」であり,かつ,いまのところ何も答えを見いだせない問題でもある。あっという間の2時間。

そのあと,久しぶりにMASコンペ作戦会議・・・いよいよ来週である。しかし,それまでになすべき「業務」多数。Shuriken 問題は,結局再インストールせよ・・・という結末になったが,それをする時間(心の余裕?)がない。それでダメならマシンごと預かるというが・・・。今日も研究室で深夜零時を迎える。終電とか深夜帰宅交通費とかを気にしないでよい生活に幸あれ。

本日入手した本

Claes Fornell, The Satisfied Customer: Winners and Losers in the Battle for Buyers Preference, Palgrave Macmillan ・・・著者は大規模な顧客満足調査プロジェクトを率いてきたことで有名。だが,この本にはほとんど図表が出てこない。

マイケル・ルイス,マネーボール 奇跡のチームをつくった男,ランダムハウス講談社 ・・・『その数学が戦略を決める』で薦められていた本。サービス科学あるいはエンタテイメント科学の対象がプロ野球になったとたん,気分が違ってくる。

週刊エコノミスト3/4号「テレビの憂鬱」 ・・・副題に「広告頭打ち/視聴率低下/ネット乗り遅れ」とある。