Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

ずるずる延びるの法則

2008-02-25 23:23:27 | Weblog

日曜のうちに銀行とGSの調査票を仕上げるつもりだったが,GSのほうは間に合わなかった。大体いつも,予想よりは多少時間がかかる。そうすると,新たな用事が加わって,期限の迫ったものが優先される。そうすると,手つかずのものがずるずると先延ばしになり,堆積していく。このパタンはいつまでたっても変わらない。

Watts and Dodds 2007 が influential marketing を攻撃した研究の紹介文を,今日中に数枚書かねばならない。これもずるずる伸びるかも・・・といっても明日が期限だし,書くと約束したら書く! にしても,Watts はその後,フィールドで実証を進めているらしく,スゴイの一言。物理学者の参入でマーケティングの研究はどう変わるだろうか・・・日本でも,同じ流れになるのだろうか。

長年にわたって(読まずに!?)貯めてきた論文のpdf化を画策中。今日見た範囲(選択理論関係)では,Marketing Science と Journal of Consumer Research が意外と多い。これらは過去に至るまで,オンラインで入手できる。問題は,1999年以前の Journal of Marketing Research だ(書き込みのある論文もわずかにあり,ほーこれを読んでいたのかと・・・)。

これらは残すもの(→pdf化するものと,そのまま「死蔵」させるもの),捨てるもの(仮に再度探す可能性を考えた期待コストが保管費用より低いもの?)に峻別する作業を,仕事と並行して進めていく。これは,自分のこれまでの関心の流れと,今後の行き先を見つめ直す機会になるだろう(手伝ってくれている学生に感謝・・・今度,がーんとご馳走するよ)。

昨日入手した本

その前日,本屋で腰が引けた本たちである。

塩沢由典編,経済思想① 経済学の現在1,日本経済評論社
吉田雅明編,経済思想② 経済学の現在2,日本経済評論社

・・・2004~2005年に出た本。いまさら経済学(思想)でもあるまいと思いながらも,②に収められた,金子邦彦,安富歩「経済学から歴史学中心の社会科学へ ―複雑系科学の立場から見たブローデルの歴史学」に瞠目。カオス研究で有名な物理学者が経済学にもの申す。しかも,歴史学だ!

となると,塩沢由典:複雑系経済学,吉田雅明:マルチ・エージェント・ベースの経済学,西部忠:進化経済学・・・もまた,お互いの違いを吟味しながら(いつか)読んでみたい,と思ってしまう。特に塩沢論文・・・むさぼり読んだ時期があったなあ。

川越敏司:実験経済学と鈴村興太郎:厚生経済学・・・気鋭と重鎮による価値の高い寄稿だが,いずれも横書きなのは,他の執筆者との距離感なのか・・・いやー,くだらないことを書いてしもうた。