ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

冬に温まるメニュー

2010年01月26日 | 食材の話

Photo 冬の冷たい海で育った貝類は特別に美味しい。
今日はクアトロで貝を使った料理を食べようと思う。
やはりアサリをふんだんに使った「スパゲッティ・ボンゴレ」は冬にこそ格別だと思う。
しかし、アサリは今日でなくても良いかもしれない。
アサリはダシが旨いが身を食べるのが面倒だ。マテ貝ならば、ダシも旨いが身も美味しくて食べやすい。ガーリックを少し効かせた「マテ貝のワイン蒸し」などは最高だ。
それでも、この季節はプリプリのカキが最高だろう。味噌を隠し味に使ったクアトロのオリジナル・スパゲッティ「カキの味噌クリーム」は寒い日に申し分ない。
いや待てよ、ムール貝をたっぷり使った「ムール貝のアラビアータ」のピリ辛のトマトソースで汗をかくのもいい。
それよりも、天然ホタテこそが今の時期に最高に美味しい。「ホタテのクリームソース」こそが冬の定番であろう。
しかし、「赤貝のカルパッチョ」の濃厚な旨味こそが、今日食べるべきものだろうか。
ところがどっこい、やっぱり寒のアサリこそがオーソドックスだが一番旨い。
いや待てよ・・・
この思考に入ると寒さも忘れ時間も忘れることだろう。

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隠しワイン

2010年01月25日 | 個人的な話

Photo 芸能レポーターは追求する。
「恋人がいるという噂ですが、どうなんですか」
「え、そうなんですか、なにかの間違いじゃないですか」
「いい人いたら紹介してほしいな」

政治記者は追求する。
「ヤミ献金があったという噂ですが、どうなんですか」
「国民に誤解と迷惑と心配を掛けて申し訳ない」
「選挙で勝ったからいいじゃないか」

はっきりと、イエス・ノーで答えないのはだいたいが怪しいのである。
さらに話題を変えようとするのは怪しい。

クアトロのお客様は追求する。
「美味しいワインを隠しているという噂ですが、どうなんですか」
「え、そうなんですか、お客様に誤解と迷惑と心配を掛けて申し訳ない」
「何か美味しいワインがあったら教えてくださいよ」

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美味しいかもしれないチーズ

2010年01月24日 | チーズの話

Photo 受験シーズンを迎えている。
試験を受けた学生が、
「ダメだったかもしれない」
とか云う生徒はたいがい良い成績で合格するものである。
「いやあ、絶対合格だね」
とか云う生徒は落ちるものだ。
自信があるからこそ、ダメかもしれないなどと云えるのだ。
自信がないとやけくそになるものだ。

クアトロの父がお客様にチーズをおすすめしている。
「新しいチーズが入荷しました」
「美味しいと云ってもらえるか心配ですが、いかがですか」

クアトロの父がおすすめしているチーズは「ロッシーニ」というシチリア産のブルーチーズだ。
このチーズは、パッシートという極甘口ワインの絞りかすにブルーチーズを漬け込んだものだ。ブルーチーズの青カビの辛みと甘口ワインのブドウの甘みは絶妙の組み合わせと云われている。このチーズが美味しくない訳がない。しかも名前が「ロッシーニ」という、かの美食家で有名なイタリアの大作曲家の名前を付けたチーズである。

「新しいチーズが入荷しました」
「もう、めちゃくちゃ美味しいです」
とクアトロの父に云われたら警戒しよう。

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まばたきを忘れるシェフ

2010年01月23日 | 食材の話

Photo今朝も仕入れに市場へ出かけたクアトロ・シェフ。
肉屋の前を通り過ぎると店員が走り寄ってくる。
(何か悪いことしたかな、逃げようかな)
と思ってるうちに追いつかれる。
「クアトロさん、ちょっと見てもらいたい品物があるんだけど」
黒毛和牛A5ランクのサーロインのブロックを訳ありで安くするという。
見ているだけでもうっとりとする肉でまばたきも忘れる。
瞳孔の開いたクアトロ・シェフであったが、このサーロインを仕入れてきたのだった。
ステーキにして赤ワインと一緒に楽しんでもらおうと思う本格的イタリアン・クアトロである。

Photo_2気をよくしてスキップをしながら魚屋に来ると魚屋のおいちゃ んに、
「スタちゃん、ちょっと見てもらいたい品物があるんだけど」
(あれ、今度は本マグロのブロックでも訳ありで安くしてくれるのかな)
と思っていると見せられたのは、カジカであった。
「鍋にすると美味しいんだよね、使ってみない」
人は想定外の局面に至るとまばたきを忘れるものである。
瞳孔の開いたクアトロ・シェフであったが、このカジカも仕入れてきたのだった。
このカジカは味噌汁にでもしてみるかと思う変わったイタリアン・クアトロである。

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お口に合いましたか?

2010年01月22日 | 個人的な話

Photo_3 クアトロの父
「アア」
「ウウ」
「ソウダネ」
「イインジャナイ」
「今日はラーメンにしようか」

クアトロのママ
「今、カレー食べたいわねってわたしが話してたじゅない」
「まず、人の話聞いてないんだから」

クアトロの父とクアトロのママのよくある会話である。手短に返事をするときは、ママの話を聞いていないクアトロの父だ。

これはお客様との会話でもよくあることだ。
「このサワラはどうでしたか、脂ののりが良いでしょ」
「ああ、うう、美味しかったよ」
こういう手短な返答の時は、そのお客様はその話題にあまり興味がないか、他のことに興味を持っている時である。これ以上はその会話を続けないようにしよう。

「このサワラはどうでしたか、脂ののりが良いでしょ」
「ああ、うう、でもそうかな、なんというか」
別の意見を言おうとしている時は、この話題に興味を持ってくれた証拠だ。もう少し会話を続けよう。

「このサワラはどうでしたか、脂ののりが良いでしょ」
「ああ、うう、これも美味しかったけど、こないだのあれも良かったね」
こういう返答も貴重である。話を中断しないようにしよう。
「ああ、そうでしたか」で終わらせてはならない。
「そうですか、あれですね、あれはあれであれがあれですよね」
なんとか会話を続けるクアトロの父である。

今日のおすすめの魚は充実している。
山形産サワラ、三陸産サヨリ、青森産ナメタカレイ、石川産メダイ、宮城産マテ貝、北海道産本ワカサギなどなどだ。
「今日のこのお魚のお味はお客様のお好みに合いましたか」
クアトロの父の会話の糸口が多い日である。

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