おやつにお煎餅を食べるクアトロの父。
ひとりで、ちょっとづつ食べようと、お煎餅を引き出しなどに隠しておく。
たまに、隠したことを忘れることもある。
そんな、隠し忘れたお煎餅がひょんなことで出てきても湿気っていて食べられなくなっていることがある。
食べ物はやたら隠してはいけないなと反省するクアトロの父だ。
それでも、たまに隠しておいて良かったと云う話もある。
それは、イタリア・ヴェネトでの出来事だ。
第一次大戦、ドイツ・オーストリア連合軍に侵攻されたイタリア。
冬場の貴重なタンパク源であるチーズの略奪を恐れたイタリアの農民は、チーズをワインの絞りかすの中に隠す。
しばらくしてから、隠したチーズを取り出してみたら、それがなんとも美味しかった。
クアトロに入荷している“ウブリアーコ(酔っぱらいのチーズと云う意味)”いうチーズの逸話だ。
当然、赤ワインと一緒に食べるととても美味しい。
ひとりでこっそりと食べるよりも、誰かにこんなウンチクを披露しながら食べるのもきっと楽しい。
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